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サイバーコム Research Memo(5):新技術・新分野で高付加価値ビジネス展開し、2019年まで増収増益を継続

2018/9/14 15:25 FISCO
*15:25JST サイバーコム Research Memo(5):新技術・新分野で高付加価値ビジネス展開し、2019年まで増収増益を継続 ■中長期の成長戦略 1. 中長期経営方針 サイバーコム<3852>は、長期方針である「未来へつなぐサイバーコムテクノロジー」というフレーズと、2017年から2019年までの中期経営方針『サイバーコムビジョン2020』を掲げている。それによると、2019年までの3年間を増収増益で継続する、としている。最終年度の2019年12月期における具体的数値目標については開示していないが、売上高で140億円、営業利益で7.5億円程度を目指しているものと弊社では推測している。 基本方針には後述の4項目を掲げており、2017年12月期の決算説明会にて具体的戦略等が発表された。事業拡大が安定的かつ継続的なものとなってきており、成長ステージの新たな段階にいる同社として、その企業文化を体現した堅実な方針・戦略と言えるだろう。また、発展成長していくために、同社は「人財の育成と確保」、及び「自社プロダクトの成長・販売拡大」に注力して積極的投資を行っていくとしている。IT業界では人手不足が逼迫してきており、労働環境の改善・働き方改革や研修制度の拡充などの「ヒト」への投資は重要である。また同社は、受託開発中心の事業から、自社プロダクトを確立・成長させていくことが「モノ」への投資として、長期的に重要と判断している。ただし、同社は顧客企業やパートナーとの信頼関係を重要視しており、自社プロダクト開発においても、世の中のニーズをくみ取り、カスタマイズを含めて対応していくところが同社の強みとしている。したがって、自社プロダクト事業も全体の事業構成のバランスを見ながら、長期的な対応で臨むこととなるだろう。なお、2018年12月期第2四半期でちょうど中期経営計画期間の中間点を迎えたが、進捗状況は計画どおりで極めて順調であり、特に変更はない。 (1) お客様満足度、社員満足度の向上 同社の行動指針として「サイバーコム7ヶ条」というものがある。これは「相手目線になって」ということをうたっており、顧客目線・従業員目線でともに満足を得ることを旨としている。 (2) 4エンジン(ソフトウェアエンジン、サービスエンジン、営業エンジン、管理エンジン)のパワーアップ 同社のすべての従業員が、ソフトウェア開発部門、サービス提供部門、営業部門、管理部門のいずれかに所属しており、4部門の各々が任された役割をバージョンアップし、会社の総力を向上させていこうというものである。 a) ソフトウェアエンジン:「武器の高度化及び品質の追求」 b) サービスエンジン: SI「構築事業の拡大及び強化」「高付加価値ビジネスの拡大」「新規ビジネスモデルの創出」 CTI「高機能・高品質を備えた製品の投入」 c) 営業エンジン:「お客様目線の徹底」~迅速営業と顧客満足度の向上~ d) 管理エンジン:「現場支援の高度化とコンプライアンスの強化」~社員の元気と笑顔を作る~ (3) 安定した利益体質の確立 ソフトウェア開発事業を主力としつつ、今後はサービス事業においても、自社プロダクトを中心として利益源泉に育て、安定した利益体質を確立していこうというものである。 (4) 高付加価値ビジネスの創出 新技術や新分野への進出において、顧客から求められるニーズのみでなく、さらにプラスアルファした提案を行うことにより、高付加価値の事業を創出していこうというものである。 2. 具体的戦略 前述の基本方針に対して、2018年12月期は「高度化」というテーマで、すべてを見直し高度化を図るとし、ソフトウェア開発事業とサービス事業それぞれの具体的戦略を開示している。「高度化」とは、同社が「これからも市場や社会から必要とされる会社であり続けるために、既存技術の高度化に取り組み、先進技術に挑戦していく」ことで、長期計画である「未来へつなぐサイバーコムテクノロジー」の実現を図るということである。技術は時間とともに陳腐化していくため、絶えず先進技術へ挑戦し続け、更なる成長・発展を目指している。 (1) ソフトウェア開発事業 「収益構造の高度化」がテーマで、既存技術の高度化による高収益化、プロジェクト管理の高度化、新たな領域(先進技術)への取り組み、を行うとしている。具体的には、3分野別に以下の施策を掲げている。 a) 通信ソフトウェア 次世代移通信「5G」技術者の増強、仮想化技術(SDN、NFV)の高度化、社会をつなぐIoT技術領域の拡大。 b) 制御ソフトウェア 車載の先進技術者の増強(安全走行、自動運転)、カメラ・画像技術を活かし新たな分野に挑戦、AI(人工知能)。 c) 業務ソフトウェア 金融・公共の拡大 エネルギー分野の拡大 ECサイト保守運用の高付加価値化。 (2) サービス事業 SIサービスと自社プロダクトの2事業領域別に以下の施策を掲げている。 a) SIサービス 「既存事業の高度化と構築分野の増強」がテーマであり、対応力の強化と高付加価値化及び新たなソリューションの創出を行うとしている。具体的には、構築系・運用設計系の技術者増強、クラウド・仮想化・セキュリティ関係技術の強化・高度化、先端技術(5G)への参画などを揚げている。 b) 自社プロダクト 「ニーズを捉えた新機能の実現」がテーマであり、オフィス電話・コールセンターシステムの「Cyber Smart」シリーズ(Cyber CTI、Cyber IP-PBX、Cyber Phone)の製品魅力化(ニーズ対応の柔軟なカスタマイズ、機能拡張など)、販売拡大(プロモーション活動、アライアンス推進、拠点・グループ会社連携など)を掲げている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹) 《HN》
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時価総額 15,258百万円
富士ソフト傘下のソフト開発会社。通信分野に強み。受託開発主体にSI、自社パッケージも展開。通信ソフトウェア開発は好調。23.12期3Q累計は増収増益。富士ソフトによるTOBは成立、同社株は上場廃止へ。 記:2024/01/09