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ダイナック Research Memo(3):都心部のオフィス街に多業態の店舗を超ドミナント展開する点に特徴と強み
2018/9/4 15:05
FISCO
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*15:05JST ダイナック Research Memo(3):都心部のオフィス街に多業態の店舗を超ドミナント展開する点に特徴と強み ■会社概要 3. 直営ビジネス ダイナックホールディングス<
2675
>の直営ビジネスの特徴はいくつかあるが、多業態・多ブランド展開がまず特徴として挙げられる。同社がこの戦略を採用するのは、消費者にアピールする「売り」がある業態・店舗が好調である一方、総花的な業態・店舗は低調であることが背景にあるとみられる。同社は消費者の嗜好の変化や流行にも敏感で、常に新業態・新ブランドの企画・開発・運営に余念がない。既存店舗の新業態への業態変更についても積極的だ。こうしたことが可能であるのは、上場企業として強固な財務基盤を有することや、約160店という多店舗を擁していることにあると考えられ、これが同社の最大の強みであると言えるだろう。 第2は立地で、同社は都心部のオフィス街を中心に展開している点が特徴的だ。東京においては千代田・港・中央・新宿などに、大阪においては梅田周辺などに、それぞれ集中的に(地域ドミナント)出店している。郊外型店舗も各地域の中核都市や拠点駅の周辺、大型商業施設などの地域一等地への出店が基本となっている。 店舗のコンセプトとして、個人事業主の店舗や大手居酒屋チェーンなどと比較して食事やサービスの質でワンランク上の高付加価値型を追求している。またここ数年は“専門化”にも注力している。パパミラノから複数の新型イタリアン業態への転換がその一例だ。客層としては、立地からもわかるように都会のビジネスパーソンに代表される中間層を主たるターゲットにしている。そこでの中心価格帯は3,000円~5,000円となっている。しかし多業態型の特徴を生かし、「響」では客単価を7,000円~10,000円と設定して接待需要を取り込む一方、低価格帯の女性向けイタリアンや駅構内ハイボールバーも展開し、幅広い顧客ニーズに柔軟に対応可能なラインアップとなっている。 既存店舗の評判と実績が新たな契約につながる正の循環を実現できている点が最大の強み 4. 受託ビジネス 受託ビジネスは同社にとって直営ビジネスと並ぶ重要な経営の柱であり、また事業ポートフォリオを構成する重要なピースだ。直営と受託という性質の異なる2つの事業をもつ“ポートフォリオ経営”自体が同社の特長・強みとなっている。 受託ビジネスは収益性や出店コストなどで直営店舗の運営とは大きな違いがある。受託事業では受託者(同社)側は運営だけを行い、施設は委託者(例えばゴルフ場側)が用意する。したがって同社からすれば設備投資負担が少ないというメリットがある。営業が開始されれば、売上は受託者(同社)側に立ち、売上の中から契約で決められたフィーを委託者側に支払う。収益性について直営と受託事業とでどちらが高いとは一概には言えないが、直営に比べて投資効率が良いと言うことは可能だろう。 同社の受託ビジネスは、ゴルフクラブレストランを主体に、リゾート施設、文化施設など多方面にわたっている。ゴルフクラブレストランの運営受託では、大手ゴルフ場チェーンなどの特殊なケースを除いたサードパーティの運営受託者としては、全国でトップクラスの地位にあるとみられる。また、近年は道の駅の運営受託でも実績を積み重ねている。 同社が受託ビジネスで成功している大きな要因として、既存店舗の評判と実績が新たな契約につながるポジティブスパイラル(正の循環)を実現できていることがあると弊社ではみている。受託ビジネスは受託したレストランの母体施設の集客力に依存する部分も大きく、利益を出すためには高いマネジメント力やコストコントロール力が要求される事業といえる。そうした厳しい制約の中でもしっかりと収益を上げていることが委託者側からの信頼獲得につながり受託契約に至るという流れだ。中期経営計画のなかで受託ビジネスの成長戦略として「信頼と実績に基づく業容拡大」をスローガンに掲げているが、それはこのことを述べている。同社の受託ビジネス成功の大元をたどると、直営・受託合わせて260近い施設を運営することで得られるスケールメリットと60年に及ぶ業務運営ノウハウに行き着くというのが弊社の見方だ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《TN》
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2675 東証2部
ダイナックホールディングス
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時価総額 9,122百万円
首都圏・関西圏を中心にレストランやバーを直営展開。ゴルフ場食堂などの運営受託も。コロナ禍が直撃し、昨年末時点で債務超過に。21.12期も苦戦の見込み。親会社サントリーHDが完全子会社化に向けてTOB実施。 記:2021/04/07
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