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ダイナック Research Memo(2):2018年7月からは持株会社体制に移行

2018/9/4 15:03 FISCO
*15:03JST ダイナック Research Memo(2):2018年7月からは持株会社体制に移行 ■会社概要 1. 沿革 ダイナックホールディングス<2675>は1958年に株式会社新宿東京会館として設立され、浮沈の激しい飲食業界にあって60年の歴史を積み重ねてきた。その間、1979年2月にサントリー(株)の100%子会社となり、1988年に商号を現社名に変更し、以来、サントリーグループの外食事業の中核企業としての位置を占めている。 主力のレストラン・バーの運営では、直営ビジネスとして和食レストランの「響」や「燦」、鳥料理の「鳥どり」、英国風パブの「ザ・ローズ&クラウン」など、多業態戦略のもと、様々なタイプの店舗を展開している。現在取り組む中期経営計画においては、事業ポートフォリオの進化による収益力強化を目指して、直営店の高付加価値化・専門化・多様化を進めている。また、ゴルフ場やリゾート施設、文化施設などにおけるレストランを受託運営する受託ビジネスも重要な事業の柱となっている。ゴルフクラブレストランに加えて「道の駅」の運営受託でも実績を積み重ねてきており、受託ビジネスへの期待はますます高まる方向にある。 事業面での変革と合わせて同社は経営体制の見直しを行い、2018年7月1日をもって持株会社体制に移行した。同社は商号を株式会社ダイナックホールディングスへと変更するとともに、事業を新たに設立した100%子会社の(株)ダイナックに分割承継させた。これに伴い、2018年12月期第3四半期から同社は連結決算へと移行した。持株会社体制への移行の狙いは機動的かつ柔軟な事業運営を可能にすることであり、端的に言えばM&Aやアライアンス(提携)の積極的推進だ。現状、具体的に進んでいるものはないもようだが、今後の展開が注目される。 株式市場には、2000年10月に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場に株式を上場した。その後2006年11月に東京証券取引所第2部に株式を上場し、現在に至っている。 レストラン・バーの運営を、収益モデルが異なる直営と受託の2つの柱で展開 2. 事業の概要 同社は決算短信や有価証券報告書において、事業を形態別に「レストラン・バー」、「ケータリング」、及び「その他」の3つに区分し、売上高と売上総利益を開示している。レストラン・バー事業が売上高、売上総利益ともに全体の約90%を占め、中核事業となっている。ケータリング事業は、企業などの各種パーティーや社内運動会などのイベント向けに、数名から数千名規模までを対象に、飲食の提供を始め、イベントの企画・設営・運営などを行う事業だ。その他事業にはサマーギフトやおせち料理の販売のほか、運営管理を受託している「道の駅」における売店収入などが含まれている。 投資家向けの決算説明資料では、運営形態に着目して、直営ビジネスと受託ビジネスに分けて店舗展開の状況や成長戦略を説明している。直営と受託とではビジネスモデルが異なるため、同社の動向や事業戦略を理解するためには、このアプローチがより適切だろう。 上記の形態別区分との対応関係として、レストラン・バーの収益を直営店舗によるものと、ゴルフクラブや文化施設、レジャー施設等において受託契約で運営するレストランによるものとに分け、前者を直営ビジネス、残りを合算して受託ビジネスと切り分けた形となる。それぞれの詳細な金額の内訳は開示されていない。推測するうえでの1つの目安としては店舗数の内訳が考えられる。 その店舗数の内訳は、2018年12月期第2四半期末時点で、直営ビジネスのバー・レストランが157店舗、受託ビジネスのうちゴルフクラブレストランが74店舗、その他の受託店舗(文化施設や道の駅など)が26店舗の合計257店舗となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《TN》
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首都圏・関西圏を中心にレストランやバーを直営展開。ゴルフ場食堂などの運営受託も。コロナ禍が直撃し、昨年末時点で債務超過に。21.12期も苦戦の見込み。親会社サントリーHDが完全子会社化に向けてTOB実施。 記:2021/04/07