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日プロ Research Memo(2):社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献するシステム開発企業
2018/8/20 15:02
FISCO
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*15:02JST 日プロ Research Memo(2):社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献するシステム開発企業 ■会社概要 1. 沿革 日本プロセス<
9651
>の創業は1967年6月で、当初は、プラント業界向けのエンジニアリングとコンサルティング及びシステム開発の業務からスタートし、コンピューターの黎明期からソフトウェア開発に取り組んでいる。 とりわけ強みを持っているのが、エネルギー、鉄道、自動車、防災、航空宇宙など社会インフラに密接に関わる分野だ。震災に起因するエネルギー問題、地球温暖化による環境問題が生じる一方、モバイル端末の急速な増加に伴い、より高度で多様なサービスが求められており、新たな社会インフラ構築のニーズの高まりから、半世紀にわたって高い技術力を培ってきた同社の活躍する場が広げている。 「ソフトウェで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期的な経営ビジョンとして掲げ、品質第一のシステム開発を行う。また、「T-SES」を基本的な取り組みとして、同社の知見に基づいて顧客を正しい仕様決定に導き、以降完成まで一貫して請け負うことで、顧客に最大のメリットを提供することを目指している。 2. 事業領域 事業領域は、全部で6つのセグメントで構成されている。以下、それぞれについて解説する。 (1) 制御システム事業 制御システム事業は、エネルギー関連と交通関連の2つの大きなカテゴリーに分けることができる。いずれも、安心・安全が重視される分野であり、顧客から高い信頼を得ないと展開できない分野だ。 エネルギー関連分野では、火力発電所の起動や停止、発電量の制御など難易度の高い監視制御機能の開発、オペレータ用の訓練シミュレーターなどのソフトウェア開発を担当している。 交通関連分野では、社会インフラを支える日本の全ての新幹線の高速かつ定刻運行を制御する運行管理システム、首都圏の超過密ダイヤの安全、安心を守る東京圏輸送管理システム(ATOS)や、各地のJR在来線の運行管理システムの開発を行っている。海外から高い評価を得ている新幹線の海外展開として、台湾新幹線の開発にも加わった。 (2)自動車システム事業 自動車の安全走行の基本は「走る、曲がる、止まる」のコントロールであることは言うまでもないが、同社はステアリング、エンジン、変速機などをコントロールする車載制御システムに長年取り組んできた。このほか、カーナビゲーションやテレマティクスなど車内にインフォメーションとエンターテインメントを提供する車載情報システムの開発などを行っている。 ハイブリッド電気自動車(HEV)や電気自動車(EV)の増加に伴い、油圧で制御していた機能を電動で制御するシステムの開発にも力を入れている。また、近年は交通事故ゼロを目指した交通社会へのニーズの高まりから、車載制御、車載情報、画像認識・識別など持てる技術を結集し、自動運転・ADAS(先進運転支援システム)分野を大きく拡大している。 (3)特定情報システム事業 画像の歪みを補正するほか、複数の波長で撮影された画像を用いて地表の物質を特定したり、ステレオ視を利用して画像から標高を計算するといった画像処理技術を用いて展開する事業だ。洪水の予測や護岸工事の支援、災害復興支援など、危機管理における重要なシステムとなり、同社の高い技術力を示す事業でもある。 危機管理で培った技術を自動車の眼となる車載センサーに活用し、自動運転・ADAS分野の拡大を図っている。また、画像認識・識別において不可欠な技術領域となるAI(人工知能)やディープラーニングに関する技術習得を進めており、自動運転・ADAS分野以外での事業拡大も期待できる。 (4)組込システム事業 コンピューターのオペレーティングシステム(OS)の開発で事業をスタートし、ファームウェアやミドルウェアなど難易度が高く参入障壁が高い分野の技術をベースに、よりハードウェアに近いSSD(Solid State Drive)などの半導体記憶装置やIoT建設機械、医療関連などの組込ソフトウェアの開発を行っている。 より快適・便利な生活へのニーズからIoT(Internet of Things)が進展し、急速な高機能化、多機能化により組込ソフトウェアのボリュームが増大する一方、新たな製品やサービス開発が求められている。ハードウェアに近い領域のソフトウェア開発を得意としていることから、モノとモノがつながるIoT分野での活動領域の拡大が見込まれる。 (5) 産業・公共システム事業 ハードウェアの特性などを理解していないと開発できない制御系、組込系のソフトウェア開発に加え、様々なビジネスアプリケーションの開発も行っている。言わば、各事業の技術の良いとこ取りで、成長を続けている。顧客の要望やシステム分野がマチマチなことから、システム化技術や業務知識に加え、顧客との調整力も求められる領域だ。 コンビニ関連、文書管理、ICカード、鉄道の券売機など手掛ける分野は幅広い。中でも、GPSの精度を飛躍的に高める準天頂衛星や気象観測衛星などの航空宇宙分野が大きく拡大している。また、他の事業と連携しながらIoT建設機械の拡大を図っている。今後も、長年培ってきた制御・組込技術と進化し続けるWeb技術を駆使し、事業拡大を目指す。 (6) ITサービス事業 ITサービス事業では、システムの開発・運用環境の構築、ソフトウェアの検証サービス、システムの運用・保守サービスなど、システムに関わるトータルサポートサービスを提供している。事業領域の中でソフトウェア開発がメインではない唯一の事業である。 顧客のニーズは「モノづくり」全体をサポートする体制を求める声が強まっているが、そうしたなかで同社は複雑化された開発プロセスをトータルにコントロールする開発環境や運用環境の構築、ソフトウェア検証などの実績を重ねてきた。今後も顧客の「モノづくり」に関わるサービス全般の包括的なサポートを目指していく。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也) 《MH》
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日本プロセス
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時価総額 14,307百万円
独立系システム開発会社。制御・組込システム開発が主力。通信、交通、流通、金融向けのシステムに強み。日立グループなどが主要顧客。27.5期売上高120億円以上目標。新規設計案件、大規模案件の受注増図る。 記:2024/10/24
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