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カドカワ Research Memo(6):メディアミックス戦略の推進により、中期的な成長拡大を目指す

2018/6/6 15:15 FISCO
*15:15JST カドカワ Research Memo(6):メディアミックス戦略の推進により、中期的な成長拡大を目指す ■成長戦略 カドカワ<9468>は中期ビジョンとして、ネットとリアルを融合したメディアミックス戦略を展開しながら事業を拡大していく方針を打ち出している。成長に向けてIP創出の触媒としての機能を果たすだけでなく、IPをメディアミックスによって多重化していくことで価値の最大化を図るとともに、様々なチャネルにおいてユーザー接点を持つことで収益獲得機会につなげていく。メディアミックス戦略としては、niconicoやゲーム、コミックスなど様々なメディアで生まれた原作(IP)を起点として、他のメディアに展開していく統合シナジー型メディアミックス戦略を推進していく方針だ。 また、製造・物流面では2020年4月に本格稼働する所沢の最新鋭工場によって出版事業の収益力強化が進むものと予想される。海外市場の開拓についても現在100億円強の売上規模を2021年3月期に200億円超まで拡大していくことを目指している。特に、市場規模の大きい中国市場では外資規制の適用外であるIPの「原案・原作」部分を現地子会社で開発し、メディアミックス戦略を推進することで売上を拡大していく戦略となっている。 弊社では、1)同社が推進するメディアミックス戦略が着実に収益に結びつき、そのノウハウが蓄積され、各事業セグメントにおいてシナジー効果が発揮されること、2)出版事業においては、ワンカンパニー制による収益力の向上・安定化が進むなかで、2020年の書籍製造・物流拠点稼働によって収益力の向上が一段と進むこと、3)新規Webサービスの投入と同時に都度課金収益の拡大による新たな成長ポテンシャルが期待されること——などから、同社の業績は中長期的に拡大していくものと予想している。 ■株主還元策 株主配当と自己株式取得、株主優待制度等で株主還元を実施 同社は、企業体質の強化、将来の事業展開に備えた内部留保の充実を図りながら、株主への利益還元についても重要な経営課題と認識しており、各期の経営成績を考慮した上で、配当を実施していく方針としている。また、株価水準によっては自己株式取得による還元も実施していく。2019年3月期の1株当たり配当金は前期比横ばいの20.0円(配当性向24.4%)を予定している。自己株式取得についても2018年3月期に228万株、2,999百万円の自己株式の取得を実施したのに続き、2019年3月期も260万株(上限)、30億円(上限)の自己株式の取得を実施することを発表している(期間は2018年5月14日から9月28日)。 また、株主優待制度についても導入している。その内容は、100株以上を1年以上継続して保有(株主名簿に連続3回以上記載)した株主に対して、書籍3冊、DVDまたはBlu-ray 1点、映画チケット(ムビチケ)2枚セット、BOOK☆WALKER 1,500円GIFTカード 2枚セット、ニコニコグッズ1点のうち、いずれか1セットを贈呈するというもの。なお、3年以上継続して保有(株主名簿に連続7回以上記載)した株主に対しては、長期優待制度を設けており書籍2冊、映画チケット1枚、BOOK☆WALKER 1,500円GIFTカード 1枚のいずれかを1セットを追加できる。 ■情報セキュリティ対策 同社は、主要サービスの1つとしてWebサービスを展開しており、情報セキュリティ対策については個人情報の保護も含めて十分な対策と社員に対する教育を実施している。社内ネットワークへの不正アクセス等に関しては、ハードウェア、ソフトウェアの両面で侵入を阻止する対策を取っているほか、組織的、人的、物理的、技術的な安全管理策を社内規定で定め、必要かつ適切な措置の実施や管理を行っている。また、個人情報保護に関してはプライバシーポリシーを定め、その遵守に努めているほか、個人情報の取り扱いを外部委託する場合には、当該委託先に対して、必要かつ適切な監督を実施している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13