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カドカワ Research Memo(4):総工費399億円の所沢プロジェクトは計画どおりに進捗、財務の健全性も確保

2018/6/6 15:13 FISCO
*15:13JST カドカワ Research Memo(4):総工費399億円の所沢プロジェクトは計画どおりに進捗、財務の健全性も確保 ■業績動向 3. 財務状況と経営指標 カドカワ<9468>の2018年3月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比4,159百万円減少の242,790百万円となった。内訳を見ると、流動資産で14,501百万円減少し、固定資産で10,343百万円増加した。流動資産では、現金及び預金が19,580百万円減少した。有利子負債の削減や自己株式取得、設備投資資金等に充当したことが主因となっている。また、3月末が銀行の休業日だった影響により受取手形及び売掛金は4,527百万円増加した。固定資産については「ところざわサクラタウン(仮)」(以下、所沢プロジェクト)の建設等により有形固定資産が10,099百万円増加したほか、無形固定資産が416百万円増加した。 負債合計は前期末比1,562百万円減少の133,662百万円となった。このうち、流動負債は13,123百万円増加しているが、大半は長期借入金の一部が短期借入金に移行したことによるものである。有利子負債合計では2,181百万円減少している。その他では支払手形及び買掛金が銀行休業日の影響で751百万円増加したほか、前受金が475百万円増加した。 純資産合計は前期末比2,596百万円減少の109,128百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,038百万円増加したほか、保有株式の時価総額増加などによりその他の包括利益累計額が243百万円増加した。一方、配当金の支払等により資本剰余金が1,490百万円減少したほか、自己株式の取得で2,563百万円の減少要因となった。 キャッシュ・フローの状況について見ると、2018年3月期の現金及び現金同等物は前期末比23,733百万円減少の67,407百万円となった。営業キャッシュ・フローは、3月末が銀行の休業日だった影響で売上債権回収額が減少した一方で、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上等により、1,608百万円の収入となった。投資キャッシュ・フローは、有形固定資産(13,310百万円)及び無形固定資産(2,678百万円)の取得による支出、定期預金の預け入れによる支出(4,195百万円)などにより18,765百万円の支出となった。財務キャッシュ・フローは長期借入金の返済(2,152百万円)や自己株式の取得による支出(3,001百万円)、配当金の支払額(1,391百万円)により6,421百万円の支出となった。 経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は自己株式の取得等による自己資本の減少により前期末の44.5%から44.1%と若干低下した。収益性について見ると、ROEが1.0%、ROAが1.5%、売上高営業利益率が1.5%といずれも前期から低下した。Webサービス事業の収益悪化が主因であり、今後、同事業の回復が全体の収益性回復のカギを握っていると言える。 なお、2019年3月期の設備投資計画はキャッシュベースで191億円と前期の159億円からさらに増加する見通し。所沢プロジェクトの建設費用の支払いが増加することが主因となっている。2019年3月期の減価償却費は65億円で、親会社株主に帰属する当期純利益の計画が54億円となっていることから、2019年3月期もフリーキャッシュ・フローはマイナスの状況が続き、現預金残高も減少する可能性が高い。ただ、キャッシュアウトとしては2019年3月期がピークとなりそうで、業績が順調に回復すれば財務内容の改善も2020年3月期以降に進むものと予想される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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