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ソルクシーズ Research Memo(8):5領域で積極展開を進め、子会社の株式上場も視野に入れる

2018/2/23 12:21 FISCO
*12:21JST ソルクシーズ Research Memo(8):5領域で積極展開を進め、子会社の株式上場も視野に入れる ■今後の成長戦略 2. 成長分野の取り組み状況 ソルクシーズ<4284>は今後の成長戦略として、FinTech、自動運転、AI、IoT、クラウドサービスといった分野に積極的に事業展開していく方針で、2017年12月期には資本業務提携や協業などを開始するなど、具体的な取り組みが始まっている。 (1) FinTech FinTech分野においてはSBIホールディングスのグループ会社との協業を2017年12月期より開始している。2017年5月にSBIグループが進めるFinTech分野におけるシステム構築に向けての技術協力で合意し、SBI Ripple Asia(株)とSBI FinTech Incubation(株)が地方銀行等にブロックチェーン技術を用いた国内外送金システム等を導入する際に、同社がシステム開発の支援あるいは受託開発を行うことになる。また、SBIバーチャル・カレンシーズ(株)で仮想通貨取引所の開設を計画しており、同システムの構築支援も予定している。現状は小規模案件に止まっているが、今後、SBIグループのほかの金融系会社においてもFinTechの導入に伴う開発案件の需要が発生する可能性があり、こうした案件を獲得していく考えだ。今後、開発案件の増加が予想されることから、人材確保を目的に北海道の開発会社であるニューイング・ソフト(株)に出資(出資比率12.5%)し、資本業務提携を締結している。ニューイング・ソフトはブロックチェーン技術者の育成・ビジネス活用に注力している会社で、社員数は28名(2016年9月末時点)と規模は大きくないが、FinTech領域での売上拡大に貢献するものと期待される。 (2) 自動運転 自動運転等の次世代車載システム分野では、2017年5月に豊田通商と資本業務提携を締結し、今後、エクスモーションを始めとした同社グループとの協業が進むものと予想される。今回の資本業務提携はトヨタグループの次世代自動車の開発を推進していくことが目的となっており、同社はコアパートナーの1社として位置付けられたことになる。今回の提携によりエクスモーションのトヨタグループ向けの取引拡大が期待されるほか、イー・アイ・ソルについても計測・制御・組込み開発分野での知見を生かした開発案件の受注増加が見込まれる。 なお、自動運転については自動車分野以外にも農業機械や建設機械で開発が活発化しており、開発支援ニーズも増加している。また、医療機器業界においても高機能化とともにソフトウェア開発の難易度も上昇し、開発支援コンサルティングの引き合いが増えていると言う。このため、エクスモーションについては中期的に年率2ケタ増収が続く見通しである。課題としては旺盛な需要に対応するだけのコンサルタントをいかに確保していくことができるかに掛かっている。同社では人材の採用面では認知度の向上が課題となっていることから、株式上場も選択肢の1つとして考えられる。 (3) AI AI分野では2017年6月にアックスの株式を14%取得し、協業を進めていく計画となっている。アックスは自動運転用基本OSである「Autoware」の開発サポートやコンサルティング、自動運転等に必要となるAI技術の開発を手掛けるベンチャー企業である。 アックスについては、その子会社がAIによる処理判断の高速化を実現する特許査定を2017年10月に取得している。AI技術のアプローチ手法である論理推論法と機械学習技術を組み合わせることで、従来よりも処理判断の高速化を実現するというもの。例えば、自動運転などでは外部の状況をセンサーで読み取り、数多くの推論パターンから最適なパターンを選んで実行しているが、機械学習技術を組み合わせることでより高速化が可能となる。同技術は自動運転分野以外でも、経営シミュレーションやIoT分野などにも応用展開が可能なため、自動運転以外にも同技術を自社グループのソリューションサービスやクラウドサービスの「Fleekdrive」等に活用していくことを視野に入れている。既に同技術に興味を持つ顧客企業への提案活動を開始している。 (4) IoT IoT分野では前述したイー・アイ・ソルのソリューションビジネスの需要拡大が期待できるほか、同社においても見守りサービス「いまイルモ」の普及拡大に向けた取り組みを進めている。ただ、現状は愛知県を始めとした地方自治体で実証実験を続けている段階で、収益化までにはまだ時間を要すると見られる。2017年12月期にはNEC<6701>が開発したコミュニケーションロボット「PaPeRo i(パぺロ アイ)」と同社のシステムを組み合わせた外出防止支援ロボット「いまイルモPaPeRo i」としてサービス提供を開始するなど、様々な取り組みを行いながら需要を喚起していきたい考えだ。 (5) クラウドサービス クラウドサービスについては前述したとおりで、「Fleekdrive」・「Fleekform」の国内外での拡販を進めていく。ターゲット顧客は主に大企業で、開発したファイル・コラボレーション機能を強みに顧客開拓を進めていく方針だ。 ■株主還元策 ソルクシーズ<4284>は株主還元策として配当と株主優待を実施している。配当の基本方針としては、「配当性向を考慮し、業績に応じた配当を心掛けつつ、できるだけ安定的な配当を継続すること」を挙げている。2018年12月期の1株当たり配当金については前期と同様8.0円(配当性向で25.2%)を予定している。 また、株主優待では6月末及び12月末時点の株主に対して、保有株数に応じて国内産コシヒカリを贈呈している(200株以上で2kg、1,000株以上で5kg、10,000株以上で10kg)。 ■情報セキュリティ対策 同社グループでは、業務特性上、顧客情報を取り扱っており情報漏えい事故等が発生した場合は、グループの信用が損なわれ業績に影響を及ぼす可能性がある。こうしたリスクに対して同社グループでは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、情報セキュリティ基本方針を定め、従業員への遵守・徹底を図るなどにより情報漏えいリスクの軽減を図っているほか、最悪の事態に備えて情報漏えい賠償責任保険にも加入している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《TN》
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