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シュッピン Research Memo(5):特長ある事業モデルの基盤づくりは終了。売上高の拡大を貪欲に狙うステージへ

2017/12/22 16:18 FISCO
*16:18JST シュッピン Research Memo(5):特長ある事業モデルの基盤づくりは終了。売上高の拡大を貪欲に狙うステージへ ■中長期の成長戦略と進捗状況 1. 成長戦略の全体像とローリング中期経営計画業績計画 シュッピン<3179>は向こう3ヶ年の中期経営計画を策定し、毎年ローリング(見直し)している。2018年3月期第2四半期を終えた段階では、ローリング中期経営計画の業績計画に期初に発表した計画値から変更はない。売上高は年15%前後の成長を、営業利益は年25%前後の成長が計画されている。これら同社が目指す基本的な業績トレンドについても、ここ数年変化はない。 同社の事業モデルの特長・強みは、1)取扱商材を高い専門性を有する“価値あるもの”に絞り込んでいる、2)店舗を最小限抑えたEC特化型モデルである、3)中古品と新品の両方を伸ばすことで成長を目指している、の3点にあると弊社では理解している。同社のこれまでの軌跡を振り返ると、成長のために諸々の施策について、同社が順番を間違うことなく、論理的かつ段階的に、正しい道筋をたどって施策を打ってきたことが今日の成功につながっていると弊社では考えている。 同社に限らず企業は様々な施策を行っているが、大きなカギを握る、あるいはターニングポイントとなるような施策は、さほど多くはない。弊社が知る限りにおいて最初の大きなカギとなった施策はワンプライス買取であり、それに続く先取交換だった。これらはともに、中古品の買取を増やすことを直接の目的にした施策だ。同社の事業モデルでは中古品は新品の販売を伸ばす触媒のような働きをしており、中古品の在庫がそろわないと同社の事業モデルが成り立たなくなる恐れがある。それ故の買取増加の施策であったと言える。これらの施策は狙いどおり買取額の増加につながっただけでなく、リユース業界における同社の認知度・知名度向上にも大きく貢献したと弊社では考えている 中古品の買取が軌道に乗った、すなわち、事業モデル遂行の基盤がしっかり固まったところで同社は、いよいよ売上高の本格的拡大策に乗り出した。施策のタイプ別、商材別に様々なものが実施され、あるいは計画されている。これらの中で弊社が特に注目しているのがOne-To-Oneマーケティングと「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」だ。前者は従来から進めてきたWebを活用したマーケティングをAIなども活用して一段と高度化したもので、全商材に適応可能な施策だ。一方後者は、主力のカメラ事業に特化した施策だが、それはカメラという商品特性をよく理解している同社ならでは特徴ある施策と言える。 弊社ではこれら2つの施策はともに、高い効果を期待できると考えている(既に効果が発現している)。狙いどおりの成功を収めることができれば、中古品の買取にもプラスの効果が期待でき、「中古品の買取増⇒新品・中古品の売上増⇒中古品の買取増・・」というポジティブスパイラルが期待できる。このポジティブスパイラルは、今第2四半期も含めてこれまでにも確認できていることではある。今後の注目点は、これらの施策がポジティブスパイラルをさらに加速させていくかどうか、あるいはどのレベルにまで加速させられるか、にあると弊社では考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《TN》
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