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ワコム Research Memo(13):通期見通しを上方修正。下期予想における慎重なスタンスは現時点では妥当

2017/12/1 15:43 FISCO
*15:43JST ワコム Research Memo(13):通期見通しを上方修正。下期予想における慎重なスタンスは現時点では妥当 ■今後の見通し 1. 2018年3月期通期見通し 2018年3月期についてワコム<6727>は、売上高80,900百万円(前期比13.4%増)、営業利益2,900百万円(前期は1,171百万円の損失)、経常利益3,100百万円(同870百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益1,930百万円(同5,534百万円の損失)を予想している。 前述のように、同社は2018年3月期第2四半期決算に際して通期見通しを上方修正したが、下期の修正内容や上期と下期のバランスを見ると、違和感を抱く向きもあるだろう。下期の業績予想は、期初予想に対して修正予想は売上高・利益ともに下方修正となっている。また、上下比較では、下期は上期比減収減益の予想となっている。 下期予想について事業セグメント別内訳及び各セグメントの製品別内訳は、ブランド製品事業では通期ベースの売上高が49,200百万円から49,000百万円に若干下方修正されている。その中身の製品別は、クリエイティブビジネスの中のモバイルとディスプレイの通期売上見通しが下方修正されたことが直接の原因であることがわかる。この点について同社は、モバイルでは売れ筋(高級機種)とそうでないものの差が激しいこと、ディスプレイではWacom Cintiq Proの大型サイズの新製品の投入が計画よりも遅れるリスクを織り込んだためとしている。 一方、テクノロジーソリューション事業の通期売上高見通しは従来の26,900百万円から31,450百万円に上方修正されている。向け先別内訳でも、スマートフォン向け、タブレット向けともに上方修正となっている。しかしながら上期と下期の変化は、下期の売上高は上期比減収の計画となっている。この点については、前述のように上期の収益が同社の想定を大きく上回ったことの影響ではないかというのが弊社の見方だ。 上期の売上高が高水準であったにもかかわらず下期について慎重なスタンスを維持していることについて、同社は、テクノロジーソリューション事業の収益は最終消費者の需要動向に応じて顧客企業が商品計画や生産計画を見すことにより一夜にして大きく変貌する特性があり、そのリスクを織り込んだためとしている。 弊社では、同社のリスクに対する慎重なスタンス、ひいては下期の業績予想には十分説得力があると考えており、現時点で通期業績予想の上振れを期待することは時期尚早だと考えている。ただし、テクノロジーソリューション事業については同社の事業リスクに対する懸念が杞憂に終わる可能性は十分にあるとも考えており、サプライズを伴うような業績修正が起こるとすれば上方修正である可能性のほうが大きいと考えている。 前述のように、同社は2018年4月に新経営陣が発足し、新中期経営計画に基づいて成長軌道への回帰に取り組むことになる。下期はそのための土台作りをきちんとやり遂げられるかどうかこそが、業績数値以上に重要な視点だと考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MH》
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ペン・センサーシステムの提供等を行うテクノロジーソリューション事業が主力。ディスプレイ製品、ペンタブレット製品なども。高いブランド力が強み。ブランド製品事業では商品ポートフォリオの刷新など構造改革図る。 記:2024/10/06