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U&C Research Memo(4):美味しさ、品質の安定、効率性、多店舗展開を同時に実現するISP戦略

2017/11/9 15:14 FISCO
*15:14JST U&C Research Memo(4):美味しさ、品質の安定、効率性、多店舗展開を同時に実現するISP戦略 ■事業概要 2. ビジネスモデルの核となるISP戦略 外食産業を取り巻く環境は厳しい。競合外食店のみならず、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどとの競争も日々激しくなっている。そんな環境のなかで、トレードオフの関係にある品質の安定、効率性、多店舗展開を同時に実現させるため、外食企業はセントラルキッチン、コンビニエンスストアは総菜工場、スーパーマーケットは素材調達力によって、高いレベルでバランスさせようと奮闘している。一方、ユナイテッド&コレクティブ<3557>は外食だからこその付加価値の高い本当に「美味しい」料理を損なうことなく、品質の安定と効率性、多店舗展開というトレードオフを同時に実現した。それがISP戦略である。店内で仕込んで調理するから無駄な冷凍も無駄な保存料も必要なく、新鮮で安心・安全、そして圧倒的に美味しい料理を提供することができるのである。そうしたISP戦略には、(1)商品の絞り込み、(2)作業の機械化・自動化、(3)精緻な教育制度・免許制度、(4)直営出店主義、(5)ドミナント出店という5つの作戦がある。 (1) 商品の絞り込み 商品数を絞り込むことで、調理を効率化するとともに仕込みの作業数を減らした。これだけでも生産性は上がるのだが、メニューのバラエティが広がりにくい。このため、同一食材と同一調理過程から複数のメニューを作る「プラットフォーム戦術」を展開している。例えば、蒸したじゃがいもから「ポテトサラダ」や「じゃがバター明太子」、「じゃがいものアンチョビバター」など複数のメニューを作るのである。高い生産性を維持しつつバラエティ感を出すことができる。 (2) 作業の機械化・自動化 食品調理における機械にはさほど大掛かりなものはない。このため、そうした機械によって作業の標準化を推進できれば、どの店でも安定した品質の商品を提供できるようになる。例えば、自動皮むき機や自動きざみ機などを導入することで、店内で生産性の向上と品質の均一化を実現するとともに無駄な作業や人件費を削減し、商品の高付加価値化につなげることができた。店内作業にこだわるがゆえ、こうした機械化・自動化にも積極的に取り組んでいる。 (3) 精緻な教育制度・免許制度 調理マニュアルや接客マニュアルの利用に動画を活用することで、キメ細かく解説することができるようになった。一方、店舗でも社員からアルバイトまで従業員が目で見て正しく覚えることができるようになり、高いサービスにつなげることができた。焼き師制度やビアマイスター制度、パティ・バンズ認定者制度など社内資格も導入している。これにより、各店とも一定以上の高品質な商品作りが可能になる上、従業員のモチベーション向上にも一役買っている。 (4) 直営出店主義/(5) ドミナント出店 ドミナント出店とはある一定のエリアに集中して出店することである。直営出店主義とはフランチャイズシステムなどと異なり他人の資本を当てにしない出店方法である。ドミナント出店は時に自社競合に陥ることがあるし、直営店主義はコストが高くなる傾向がある。しかし、一般的にドミナント出店は、本部やスーパーバイザー、店長による店舗の運営管理が容易になり、店舗間での人材や食材の融通もしやすくなるため経営効率が高まる。また、集中出店で認知度が上がると、看板やチラシなどによる広告の効果が強まる。直営出店は、本部から店舗への伝達がストレートになることから戦略や戦術を徹底しやすくなる。本部と店舗が直接つながるため、商品や接客、店内環境の管理、人材や販促のコントロールも容易になる。本来はマイナス面以上に機動性やリターンの高さといったプラスの効果が大きいため、チェーンシステムの根幹を成す考え方になっている。同社にとってもドミナント出店と直営出店主義は、効率性や多店舗展開の上で非常に有効な手段と言える。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》
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時価総額 4,509百万円
鶏料理居酒屋「てけてけ」、ハンバーガーカフェ「the 3rd Burger」などを展開。首都圏中心。店舗数は70店舗超。新業態「もつ焼き酒場てけてけ」を開発。商品力、価格競争力が強み。既存店の強化図る。 記:2024/08/02