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RIZAPグループ---M&A後の事業統合の順調さで再評価

2017/6/16 17:02 FISCO
*17:02JST RIZAPグループ---M&A後の事業統合の順調さで再評価   RIZAPグループ<2928>の株価は6月15日時点で12営業日続伸、連日の最高値を更新し、5月15日の決算発表後も好調に推移している。2017年3月期売上収益で前期比76.7%増の952.99億円、営業利益で同3.2倍の102.12億円と大幅な増収増益で着地したことなどが評価されている格好だ。 2018年3月期の業績予想は、売上収益で前期比57.6%増の1502.02億円、営業利益で同27.4%増の130.10億円を見込んでおり、特に営業利益に関しては、主力のRIZAP事業が大きく牽引することを見込んでいる。 これはRIZAPグループが掲げる「自己投資産業でグローバルNo.1ブランドとなる。」を経営の中心に据え、中期経営計画「COMMIT2020」で掲げている21年3期の連結売上高3,000億円、営業利益350億円の目標に対し、グループ経営がトップラインの拡大にとどまらず、利益成長においても加速してきたことから、中期経営計画の達成がより現実に近づいてきたと言えよう。 【子会社が軒並み好調】 体型補整下着を展開するマルコ<9980>は2016年7月にグループ入りした後、事業構造改革に着手し、1店舗あたりの収益改善や販管費等コストの適正化が加速度的に進んでおり、結果的に通期の営業利益が1.35億円(前年は6億円の損失)とわずか数ヶ月で7.35億円の大幅な営業増益を実現した。また、アパレル関連事業では、夢展望<3185>が下期営業黒字に転換するなど、堅調に推移。同社は、RIZAPグループのなかでも特に業務改革が進んでおり、前下半期の営業利益が0.25億円(前年は2.46億円の損失)と大幅な増益着地となった。住関連ライフスタイル事業は、イデアインターナショナル<3140>がキッチン雑貨を中心にしたインテリア商品が好調に推移するとともに、トラベル商品の収益が伸長した。エンターテイメント事業では、SDエンターテイメント<4650>が、シネマ事業の好調や創業99周年プレセール企画による売上高増加により増益で着地した。 【政府策定の成長戦略の筆頭に掲げられた”健康寿命延伸”関連銘柄の代表格】 RIZAPグループ<2928>の子会社であるRIZAP(本社:新宿区)の短期間でダイエットの成果を出す独自のメソッドの効果が、東京大学、筑波大学、朝日生命成人病研究所付属病院などとの大手医療研究機関との共同研究及び全国100を超える医療機関との提携を通じて、科学的・医学的アプローチによる実証が進んでいる。 筑波大学との共同研究では、RIZAPプログラム実施における低糖質食事法と筋力トレーニングが身体組成の変化に加え、心理的にも前向きになる変化を生み出すことを検証した。検証の結果、RIZAPプログラム実施前に自分の体型や健康に否定的だった被験者がプログラムを行うことにより終了時には自分自身に対して肯定的な感情が大きくなり、当初の否定的な感情が自信や期待に変化していくことが示唆された。加えて、筑波大学発の研究成果活用企業であるTHF(本社:つくば市)と「RIZAP 式体力年齢推定式」を共同開発し、世代に関わらず、個々の状態をより適切に把握できることで最適なプログラムの提供が可能となり、これまで以上にRIZAP メソッドの効果を高めることができるようになった。 また、政府が6月9日に決定した今年の成長戦略「未来投資戦略」の中で、「健康寿命の延伸」が重点5分野の筆頭として位置づけられるなど、国レベルでの健康に関する意識がますます高まっている。 【RIZAPがシニア向けに注力】 シニア層の取り込みは同社がかねてより注力しているポイントだ。シニア層を開拓するメリットは数多いが、特に重要なのは以下の2 点だと弊社では考えている。1 つは、若年層と比較して時間的に余裕があるため、平日昼間というジム、トレーナーの稼働率が低い時間帯に誘客できる点だ。これによって全体としての稼働率を上げることができ、店舗売上高の増収及び利益率改善に寄与すると期待される。この点は後述するジム、トレーナーの生産性向上への取り組みとも重なるポイントだ。もう1 つは、シニア層に対する訴求ポイントが、短期的なボディメイクよりも、長期的な健康維持にあるという点だ。ボディメイクが2ヶ月間の短期プログラムが基本としている(ここにライフサポートプログラム等を付加して契約の長期化を狙っているのは前述のとおり)のに対して、健康維持や体力年齢の改善を遡及する上では、当初から長期契約を視野に入れたものとなっている。 【RIZAPゴルフ・イングリッシュなどの新規事業も好調】 RIZAP GOLF は『2ヶ月でスコア100 切りを目指す』をコンセプトとしたゴルフレッスンだ。スタート以来順調に会員数が拡大している。2018 年3 月期はプロゴルファーの石川遼プロと契約してCM に起用したことで、会員数増加ペースが一段と加速すると期待されている。 店舗ネットワークはRIZAP 関連の中では最も進捗しており、2017 年3 月末時点で6 店舗体制となっていた。2017 年5 月に一挙3 店(銀座、梅田、神戸)を出店したほか、今期中を通じて積極的な店舗網拡大を続け、2018 年3 月末時点では50 店舗前後にまで店舗網を拡大させる計画だ。これに対する収益インパクトについては、RIZAP 事業の過去実績例に照らし合わせると、売上高は50 億円規模にまで膨らんでくると期待される。RIZAP GOLF については物販の比率が高い点も特長だ。同社のオリジナルブランドのゴルフギアを中心に約60% の新規入会者が物販契約を行っている(2017 年5 月入会者速報値)。RIZAP ボディメイク事業はこの数値が74%(同)と別格に高いが、RIZAP GOLF もボディメイク同様に、客単価が高い事業に成長するポテンシャルを有している。 現状、池袋と新宿の2 店舗を展開している。2016 年7 月に1 号店をオープンし、2017 年3 月期中は店舗拡大よりもメソッドやオペレーションのブラッシュアップに注力してきた。その間、着実に生徒数が増加し、本格展開の手応えを感じ取った模様だ。2018 年3 月期は10 店舗前後にまで店舗網を拡大する計画だ。収益面では、2017 年3 月期は数千万円の水準だった模様だが、2018 年3 月期には店舗数拡大によって急拡大が見込まれる。過去のRIZAP 経験則当てはめると、10 店舗体制において売上高は10 億円~ 15 億円の規模に達すると期待される。 《MW》
関連銘柄 5件
231
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-2(-0.86%)
時価総額 137,829百万円
ボディメイク事業等を展開するRIZAPを中核とする持株会社。健康食品等の販売を行う健康コーポレーション、インテリア雑貨等を手掛けるBRUNOなども傘下に持つ。chocoZAP事業の拡大に引き続き注力。 記:2024/08/27
3140 東証グロース
997
11/26 15:30
-2(-0.2%)
時価総額 14,673百万円
ライフスタイル商品ブランド「ブルーノ」、トラベル商品ブランド「ミレスト」等を手掛ける。RIZAPグループ傘下。卸売、直営店、Eコマースが販路。商品企画力などが強み。海外市場でブランド認知度向上を図る。 記:2024/10/03
3185 東証グロース
125
11/26 15:30
-1(-0.79%)
時価総額 1,893百万円
アパレル事業が主力。ニューリーミー、ディアブルベーゼ、ディアマイラブなどのブランドを展開。ジュエリー事業、トイ事業も。RIZAPグループ傘下。アパレル事業では仕入の適正化等により、収益構造の改善図る。 記:2024/10/03
4650 東証スタンダード
280
11/26 15:30
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時価総額 2,519百万円
フィットネスクラブ、企業主導型保育園の運営等を行うウェルネス事業が主力。1918年創業。北海道札幌市に本社。RIZAPグループ傘下。オンラインクレーンゲーム等も。ウェルネス事業の成長戦略加速を図る。 記:2024/07/01
9980 東証スタンダード
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時価総額 10,130百万円
女性向け体形補正下着や化粧品、健康食品などを販売。生産は外部委託。婚礼・宴会も。16年からRIZAPグループ傘下。補整下着は新商品効果で堅調。CM効果も。婚礼・宴会はも伸びる。人件費増などを吸収へ。 記:2024/09/01