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藤商事 Research Memo(6):2018年3月期は「変わる挑戦」をテーマに社内変革を推進する

2017/6/14 15:05 FISCO
*15:05JST 藤商事 Research Memo(6):2018年3月期は「変わる挑戦」をテーマに社内変革を推進する ■今後の見通し 2. 2018年3月期の取り組み施策について 藤商事<6257>は2期連続での大幅減収減益となったこともあり、今期は「変わる挑戦」をテーマに開発から製造、販売に至るまで、今までの常識や慣習にとらわれることなく、社内変革を推進していく方針を打ち出した。 新機種の開発においては、1)高稼働要因の徹底的な分析を行い、更なる稼働力向上に向けたプラスアルファの付加価値要素を加えて、開発中の機種に対してもスピーディーに反映していくこと、2)版権の持ち味を生かしたタイアップ戦略によるホラー系、萌え系、時代劇系等の開発強化、3)ユーザーの好奇心を満たす新しい演出法やアイデアの積極的な採用、4)新ジャンルの確立・独自性の追求など、差別化された商品性の実現、などに取り組んでいく。また、2018年3月期からは社長直轄の経営企画本部主導で中期的な視点に立った開発戦略を立案していく方針で、1~2年後にはこうした効果が顕在化してくるものと予想される。 利益体質の強化に向けては、前述したように新筐体の採用など引き続き、部材の共通化やリユース品目の拡充を推進していくことによって、製造コストの低減を進めていくほか、営業活動においてもより効果的なプロモーション施策を打つことによって営業現場での生産性向上に取り組んでいく方針だ。例えば、新機種の発売前に効果的なプロモーション施策を打ち、顧客に対して新機種の情報を周知していくことで、商談時の交渉時間をスムーズに進めることが可能になると見ている。また、VR/AR(バーチャルリアリティ/拡張現実)技術を使った内覧会を開催できるようになれば、今までのように実機を数十台運搬する作業が省けることになる。 生産面では2017年10月よりパチスロ機専用の新工場を稼働させる予定となっている(減価償却費は年換算で170百万円程度)。新工場の稼働によって、生産能力は従来の日産定時500台から1,500台と3倍増に拡大することになる。自動化ラインを導入するため、生産に関わる人員を増員する必要はなく、生産量がアップすれば数量増効果による利益率上昇が見込まれる。パチスロ機については従来、年間2機種前後の投入にとどまっていたが、今回の新工場稼働によって投入機種数並びに販売台数を増やすことが可能となる。ただ、当面は販売計画を達成できる稼働力の高い機種を開発し、着実に実績を積み重ねていくことを優先していく方針だ。 新規領域への挑戦としては、2017年3月期よりスマートフォン向けソーシャルゲームの市場に参入している。第1弾として2016年3月に美少女系の本格対戦RPG「マギアコネクト」、7月に麻雀バトルゲーム「アドヴェントガール」の配信を開始した。テストマーケティング的な要素が強かったため、いずれも短期間で配信を終了したが、2018年3月期は運営ノウハウも蓄積したことで、本格的な事業展開を進めていく予定となっている。開発費も従来より2~3倍かけ、オリジナルのRPGゲームを現在開発しており、下期以降のリリースを予定している。今回は販売プロモーションにも注力し、2017年9月に開催される東京ゲームショウに出展するほか、コミックも出版して認知度を広げていく戦略だ。開発は外部委託だが、企画・運営・販売を同社で行っていく。 また、パチンコ・パチスロ機とのシナジー効果を狙った実機シミュレーションアプリの開発も、過去に稼働実績を残した有力シリーズを中心に推進していく(開発・運営・販売はサン電子)。スマホゲームで体験した後に、パチンコホールで実際に楽しんでもらう流れを創り出せれば理想的と言える。パチンコ・パチスロ機メーカーでゲームコンテンツを開発しているのは、現状ではセガサミーホールディングス<6460>やフィールズ<2767>など一部に限られており、今後の差別化要因となる可能性がある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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