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ランドコンピュータ Research Memo(1):不採算案件の発生でマネジメント改革強化、営業利益率のV字回復目指す

2017/1/5 16:18 FISCO
*16:18JST ランドコンピュータ Research Memo(1):不採算案件の発生でマネジメント改革強化、営業利益率のV字回復目指す ランドコンピュータ<3924>は、金融、流通分野の開発に実績・ノウハウを持つ中堅の独立系システムインテグレーター。主力のシステムインテグレーション・サービスのほか、インフラソリューション・サービス、パッケージベースSI・サービスを提供する。富士通<6702>を筆頭に大手システムインテグレーターが主要顧客。富士通のコアパートナーで、富士通グループ向けの売上が全体の半分弱を占めており、親密な関係にある。 2016年3月期第2四半期累計(4月−9月)の業績は、売上高は前年同期比3.0%減の3,433百万円、営業利益は同28.0%減の157百万円、四半期純利益は同24.7%減の105百万円と減収、2ケタ減益となったほか、会社計画(売上高3,640百万円、営業利益220百万円、当期純利益140百万円)を売上高、各利益ともに下回った。マイナス金利政策の影響により金融機関のシステム投資の先送りが発生したために受注が低調となったことや、見積りの甘さやリスク発生時のエスカレーション※の遅れ等により数件の不採算案件が発生し、それらの受注損失引当金を計上したことが主要因。 ※IT分野では、「発生した問題などに対処できず、より上位の存在に対応を要請すること」という意味で用いられる。 2017年3月期については、第2四半期決算が計画を下回ったことを受けて、期初通期会社計画(売上高7,770百万円、営業利益571百万円、当期純利益355百万円)を売上高7,500百万円(前期比1.2%増)、営業利益480百万円(同13.8%減)、当期純利益300百万円(同7.0%減)へ下方修正した。弊社では、1) 9月末時点における受注確度の高い案件の残高が2016年3月末に比べ180百万円程度増加し2,720百万円程度と高い水準となっているほか、仕掛品残高も前年同期比59百万円増の264百万円となっている、2)夏場に落ち込んだ金融の受注が第3四半期に入ってからは増加傾向に転じた、——などからすると、さらに下振れするリスクは小さいと見ている。 同社は2016年11月にクラウドコンピューティングのリーディングカンパニーである(株)セールスフォース・ドットコムと販売パートナー契約を締結した。これにより、これまで行ってきたSalesforceの導入支援、カスタマイズ、アドオン開発、保守・運用業務といったSIパートナービジネスに加えて、Salesforceのライセンス販売が行えるようになったことで、顧客に対してワンストップでソリューションサービスの提供が可能となった。このため、高成長を続けているパッケージベースSI・サービスの拡大ペースに拍車がかかると予想される。 同社は中期ターゲット「売上高Attack100億円」を掲げ、成長性、収益性、独自性の3つの観点に立った成長戦略を展開し、「顧客価値の創造」に基づく更なる事業収益の拡大を図り、持続的かつ飛躍的な成長と、より強固な経営基盤を確立することで、5年後の2021年3月期に売上高100億円、営業利益率10%の達成を目指している。今回の不採算案件の発生を受けて、QCD※会議によるプロジェクト進捗状況の監視強化、リスク発生時のエスカレーション強化、各事業本部PMOによるプロジェクト監視強化など、マネジメントの改革を一段と強化することで、再度営業利益率のV字回復を目指すことが追加された。弊社では、中期ターゲットの達成可否を占う手掛かりの1つとして、下期の不採算案件の発生状況やプロジェクトの収益動向を注目する。 ※「Quality:品質」、「Cost:費用」、「Delivery:納期」を略したもの。 ■Check Point ・2017年3月期上期業績は金融の受注低調と不採算案件の発生により減収、2ケタ減益に ・不調プロジェクト撲滅、プロジェクト品質向上のためマネジメント改革を強化し営業利益率のV字回復を目指す ・セールスフォース・ドットコムと販売パートナー契約締結し、顧客に対してワンストップ・ソリューションサービスの提供が可能に (執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 ) 《HN》
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