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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:知っておいて損はない!次世代の二次電池関連銘柄を深堀特集

2016/12/9 15:13 FISCO
*15:13JST 【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:知っておいて損はない!次世代の二次電池関連銘柄を深堀特集 以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 ---- ※2016年12月9日11時に執筆 来年に向けて注目していきたいのは二次電池関連銘柄。 しかし、関連銘柄を知っていても、二次電池とは何なのか?実際に私達の生活にどのような影響を与え、将来どのように関わってくるのかまで理解している個人投資家は意外と少ないのかもしれません。 今回は、他の投資家より少しでも優位に立つための二次電池の将来性を知って頂きたいと考え、これまでの二次電池とその歴史を振り返りつつ、次世代の二次電池関連銘柄をピックアップして深掘り解説していこうと思います。 ■よく耳にする二次電池とは? 二次電池の将来性を語る前に、まずは初歩中の初歩。二次電池とは何なのかを簡潔に振り返ってみようと思います。 超小型の電子から大型の電池まで、その用途により様々な形状の電池がありますが、充電する事で電気を蓄え、繰り返して使うことができる電池のことを二次電池と呼びます。 逆に、充電型でない使い捨ての電池のことを一次電池と呼びます。 ■種類豊富な二次電池とその関連銘柄 事務仕事にはパソコン。工場では産業ロボット。建設現場では建設機械など、実に多くの場面で用いられる電子機器。現在はその多くに二次電池が使用されています。 しかしながら、一言で二次電池と言っても、その使用用途により多種多様な種類があります。 7、8種類もの二次電池すべての特徴を記載しても話のネタにしかならず、実際のトレードにはあまり役に立たなかいもしれません。 ここでは知っておいて損はない、個人投資家が抑えておくべき二次電池の種類と関連銘柄をピックアップしていきます。 ▽鉛電池とは? 二次電池の中では最も古い歴史を持つのが鉛蓄電。 構造上の特徴から安全性が高く扱いやすいという特徴があるため、自動車のバッテリーや小型飛行機、太陽光発電システムなど、幅広い分野で用いられています。 鉛電池の主な関連銘柄としては、以下の2銘柄が挙げられます。 ▶GSユアサ<6674> 昨年、自動車用、フォークリフト用及び据置鉛蓄電池の製造・販売を行なっているトルコ共和国のInci Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiの発行済株式の50%を取得。 ▶古河電池<6937> 2011年に株式会社日本政策投資銀行の環境格付審査で鉛蓄電池業界では初となる最高ランクを取得。 ▽ニッケル水素電池とは? 鉛電池の後継として開発・実用化されたニッケル・カドミウム電池の2.5倍の電気容量を持つ二次電池が、ニッケル水素電池です。 家電量販店の電池コーナーでの充電型乾電池といえばイメージして頂けると思います。ニッケル・カドミウム電池も用途は幅広く、デジタルカメラやハイブリッドカーに用いられています。 ニッケル・カドミウム電池の主な関連銘柄としては、以下の3銘柄が挙げられます。 ▶田中化学研究所<4080> リチウムイオン電池やニッケル水素電池など二次電池に使われる正極材料が主要製品の企業。 ▶FDK<6955> 産業機器向けニッケル水素電池事業で米国市場に進出。 ▶パナソニック<6752> 富士重工業にハイブリッド自動車用ニッケル水素電池を供給している。 ▽リチウムイオン電池とは? 次世代の電池といわれる二次電池がリチウムイオン電池です。 2010年にリチウムイオン電池市場は1兆円規模に成長。二次電池の中でも市場規模は堂々の1位を誇る主力のテクノロジーといえるでしょう。 携帯電話やノートパソコン、ありとあらゆる電子・電気機器に搭載されています。 リチウムイオン電池の主な関連銘柄としては、以下の3銘柄が挙げられます。 ▶ダブルスコープ<6619> リチウムイオン電池セパレーターの専業メーカー。 ▶田中化学研究所<4080> リチウムイオン電池やニッケル水素電池など二次電池に使われる正極材料が主要製品の企業。 ▶ステラケミファ<4109> 米国などでの電気自動車(EV)の普及をにらみ、リチウムイオン電池の充放電を補助して発電効率を高める添加剤を増産。 ここまで我々の日常生活を支えている主要な二次電池を簡潔に解説しましたが、今回の本題はここではありません。次の項目では、これから二次電池産業はどう成長するのかを解説していきます。 ■二次電池の圧倒的な将来性と、大きな成長期待 リチウムイオン電池の台頭で二次電池の成長は頭打ちか?と思われるかもしれませんが、ハイブリッド自動車や電気自動車(EV)に搭載するような電池となると、リチウムイオン電池では力不足なのが現状です。 EVに搭載する二次電池の場合、これまでの二次電池とは比べ物にならない程大きなエネルギー密度を必要とします。 EVの実用化を考えた時、高エネルギー密度電池に対する期待が日に日に高まっており、今後も時代のニーズに応えられる電池の開発や研究が盛んになっていくことは、想像に難くありません。 ■今後誕生するであろう、夢のような究極電池『リチウム空気電池』 そして今現在、リチウムイオン電池に代わる本命の二次電池として注目されるのがリチウム空気電池といえるでしょう。 未だ実用化はされていませんが、リチウムイオン電池の重さやコストを5分の1程度に抑えることが可能。 また、リチウムイオン電池搭載の車が160km程度の走行が可能なのに対し、リチウム空気電池は1000km近くの走行が可能になるなど、その差異はおおよそ10倍。 究極の夢のような電池と言われています。 リチウムイオン電池は誕生から10年足らずで二次電池の市場規模1位となったのですから、それに打って変わる電池が誕生すればそれ以上の拡大が期待されます。 リチウム空気電池の存在や関連銘柄は、必ず抑えておきましょう。 ■リチウム空気電池関連銘柄 実用化は2020年~2030年と目されていますが、こうした次世代の二次電池の本命・リチウム空気電池の関連銘柄は、2017年の株式市場でも非常に大きなテーマとなるではないかと考えています。 ▽旭化成<3407> 総合化学大手企業。 米国のリチウムイオン電池の主要素材であるセパレーターを製造する米ポリポアを買収するなど、二次電池産業に積極的。 2012年4月、米IBMがリチウム空気電池開発で旭化成、セントラル硝子の2社と提携を発表。リチウム空気電池関連銘柄としての中核になり得るでしょう。 ▽セントラル硝子<4044> 建築・自動車用が中心のガラス事業、化学品、ファインケミカル、肥料などの化成品事業を展開する企業。 中国ではリチウムイオン二次電池用電解液の市場拡大が急速に進んでおり、同社も生産速度を加速させシェアの確保を狙っています。 2012年4月、米IBMがリチウム空気電池開発で旭化成、セントラル硝子の2社と提携を発表。旭化成の半分の株価であることから、旭化成より個人投資家人気が付きそうな銘柄です。 ▽東邦チタニウム<5727> 各種チタン素材やセラミックス材料等の製造を展開する企業。 2012年8月、稲熊宜之教授(学習院大学理学部:東京都豊島区)と共同で次世代リチウムイオン電池である金属リチウム空気電池用部材の高性能化に成功。現在はリチウム空気電池関連銘柄としては穴馬と位置づけ。 ▽日本電信電話<9432> 国内最大の通信会社。持ち株会社制で地域電話を独占しています。 電源の安定供給、省エネ、および電力の平準化を図るため、リチウム空気二次電池の研究を行っています。リチウム空気電池に関する出願特許数は国内1位。 ▽トヨタ自動車<7203> 世界最大規模の自動車メーカーであり、日本最大の企業体です。 2013年1月、BMWグループとリチウム空気電池技術の共同研究を開始することで正式契約を締結。また電池討論会などで成果を数多く報告するなど、研究に積極的です。 当ブログでは、個人的に注目しているテーマ関連株の深掘り、個別銘柄の考察、世界経済の今後の流れ、投資全般に役立つ情報を定期的に発信しています。チャート画像付きでの解説などもありますので、ブログも併せてお読み頂けますとより深くご理解頂けるかもしれません。 「投資顧問会社社長 ブログ」で検索してもらえれば、当ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」が出てくると思います。 ---- 執筆者名:元・社長 ブログ名:元投資顧問会社社長のチラシの裏 《KS》
関連銘柄 12件
3407 東証プライム
1,077.5
11/27 15:30
-20(-1.82%)
時価総額 1,501,962百万円
総合化学大手。1922年創業。アクリロニトリルや人工皮革、感光性ドライフィルム等を手掛ける。住宅事業や建材事業、医薬事業等も。リチウムイオン二次電池用セパレータなどで世界トップシェア。建材事業などは順調。 記:2024/06/18
4044 東証プライム
3,275
11/27 15:30
-60(-1.8%)
時価総額 85,150百万円
電子材料や医療化学品などを手掛ける化成品事業、建築用・自動車用ガラスなどを手掛けるガラス事業を展開。パターン倒壊防止剤、吸入麻酔薬で世界トップシェア。25.3期は半導体特殊ガス製品の販売増を見込む。 記:2024/07/01
4080 東証スタンダード
577
11/27 15:30
-38(-6.18%)
時価総額 18,772百万円
住友化学傘下の電池用材料メーカー。リチウムイオン電池用正極材の前駆体、ニッケル水素電池用正極材の製造・販売等を手掛ける。福井県福井市に本社。生産能力は年間約5万トン。既存顧客への拡販などに取り組む。 記:2024/10/21
4109 東証プライム
3,870
11/27 15:30
-10(-0.26%)
時価総額 51,134百万円
超高純度フッ化水素酸やリチウムイオン電池用添加剤、蛍光体関連材料などの高純度薬品事業が柱。半導体用高純度薬液で世界シェアトップクラス。総還元性向100%目標。25.3期は濃縮ホウ素の販売拡大見込む。 記:2024/07/08
5727 東証プライム
982
11/27 15:30
-14(-1.41%)
時価総額 69,988百万円
チタンメーカー。スポンジチタンやチタンインゴッド、高純度チタンの提供に加え、プラスチック等の製造用触媒等を手掛ける。ENEOSホールディングスの連結子会社。金属チタンは航空機向け等堅調。中国向け製品は低調。 記:2024/10/28
6619 東証プライム
308
11/27 15:30
-15(-4.64%)
時価総額 16,983百万円
リチウムイオン二次電池用セパレータの製造、販売を行う。イオン交換膜事業等も手掛ける。売上構成比は車載向けが6割超。欧米、アジア地域のEV用電池メーカーなど新規顧客開拓図る。製品競争力の強化等にも注力。 記:2024/07/28
2,635.5
11/27 15:30
-133(-4.8%)
時価総額 264,725百万円
電池専業メーカー。日本電池、ユアサコーポレーションが経営統合して誕生。京都府京都市に本社。オートバイ用バッテリーで世界トップシェア。26.3期売上高6000億円以上目標。BEV用電池の開発などに注力。 記:2024/08/06
1,479
11/27 15:30
-39(-2.57%)
時価総額 3,630,126百万円
電機大手のパナソニックを中核とする持株会社。1918年創業。家電や住宅設備、AV機器、デジカメ、電子部品、産業電池・車載用電池等を手掛ける。配当性向30%目安。車載電池、空質空調等を投資領域に位置付け。 記:2024/09/02
6937 東証プライム
1,366
11/27 15:30
-2(-0.15%)
時価総額 44,805百万円
古河電気工業傘下の二次電池メーカー。自動車用などの鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、リチウムイオン電池等を手掛ける。小惑星探査機「はやぶさ2」などで納入実績。トヨタなどが主要取引先。鉛電池の収益向上を図る。 記:2024/06/29
6955 東証スタンダード
567
11/27 15:30
-13(-2.24%)
時価総額 19,582百万円
富士通傘下の電池・電子部品メーカー。ニッケル水素電池、リチウム電池等の電池事業が主力。各種モジュール、スイッチング電源等の電子事業も。ニッケル水素電池は高付加価値市場に注力。新規ビジネス開拓にも取り組む。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,571
11/27 15:30
-96.5(-3.62%)
時価総額 40,608,912百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
9432 東証プライム
152.6
11/27 15:30
-1.7(-1.1%)
時価総額 13,817,979百万円
国内最大の通信会社。NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータグループなどを傘下に持つ。研究開発部門を有する点が特徴。データセンターを拡張。コンシューマ通信事業では顧客基盤の強化を推進。 記:2024/10/10