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高木証券 Research Memo(7):相場環境や「投信の窓口」立ち上げの先行投資などで減収、営業減益で着地

2016/11/25 8:18 FISCO
*08:18JST 高木証券 Research Memo(7):相場環境や「投信の窓口」立ち上げの先行投資などで減収、営業減益で着地 ■決算概要 (3) 2017年3月期第2四半期累計決算の概要 高木証券<8625>の2017年3月期第2四半期累計期間の業績は、営業収益が前年同期比24.1%減の2,248百万円、営業損失が1,542百万円(前年同期は620百万円の損失)、経常損失が1,379百万円(前年同期は476百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益が前年同期比194.9%増の1,978百万円と減収及び営業減益(損失幅の拡大)となった。ただ、最終的な純損益については投資有価証券の売却益により大幅な増益を確保している。 営業収益は、相場環境の低迷等を背景として受入手数料が大きく減少した。特に、個人投資家の投資マインドの冷え込み等により、株式の売買手数料(委託手数料)に加えて、投資信託の販売手数料(募集・売出し等の取扱手数料)についても落ち込み幅が大きかった。同社が注力する投資信託の信託報酬(その他に分類)も収益の下支えにはなっているものの、預かり資産残高の減少により減収となった。 費用面では、人件費の削減などを図ったものの、TVCMを含む広告宣伝費のほか、「投信の窓口」(大阪)に係る開設費やシステム開発費など先行費用の増加が利益を圧迫した。ただ、最終的な純損益については、投資有価証券の売却益(3,807百万円)により大幅な増益を確保している。過去からの蓄積を取り崩し、将来に向けた投資へと振り向けることで資源の有効活用を図るところに狙いがあると考えられる。 財務面では、前述した投資有価証券の売却により、総資産が38,144百万円(前期末比11.1%減)に縮小した一方、利益剰余金が積み上がったことから自己資本比率は72.8%(前期末は67.7%)に上昇した。 なお、同社が重視している預かり資産残高は、投資信託の取扱高の低迷等により3,200億円(前期末比4.5%減)に縮小したが、「投信の窓口」における預かり資産残高は概ね計画どおりに積み上がっているもようであり、厳しい相場環境の中にあっても順調に進展している。 以上から、同社の業績を総括すると、外部要因(相場環境の低迷等)による影響と内部要因(「投信の窓口」の立ち上げ等)による先行費用が重なったことから厳しい状況が続いていると言える。もっとも、この機を勝負どころとして、あらかじめ財務的な手当て(投資有価証券の売却)を行った上で、今後の成長分野に積極的に先行投資を継続している同社にとっては想定の範囲内だろう。また、注目すべき点は、業績が低迷するなかでも、「投信の窓口」(Web支店を含む)だけを取り上げると順調に立ち上がってきたところである。収益貢献としてはまだ十分とは言えないが、認知度拡大に伴って電話相談や来店客数など顧客との接点が着実に増加しており、今後の進展に期待が持てる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《TN》
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大阪を本店とする中堅証券。1873年創業で個人取引など対面営業に定評。投信分析システム「ファンド・ラボ」や「投信の窓口」の拡大に注力。東海東京FHがTOBで子会社化。17年4月28日付けで上場廃止。 記:2017/05/31