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3Dマトリック Research Memo(7):当面は銀行からの借入によって事業資金を賄う

2016/7/13 7:50 FISCO
*07:51JST 3Dマトリック Research Memo(7):当面は銀行からの借入によって事業資金を賄う ■財務状況とリスク要因 (1)財務状況 スリー・ディー・マトリックス<7777>の2016年4月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比2,349百万円減少の4,459百万円となった。主な変動要因としては、流動資産では現預金の減少を主因として同1,781百万円減、固定資産では有形固定資産や特許権等の減損損失及び米子会社ののれんを一括償却によって同567百万円の減少となった。 一方、負債合計は前期末比96百万円増加の524百万円となった。主に流動負債に含まれる未払金や未払費用の増加によるものとなっている。また、純資産は当期純損失の計上により前期末比2,445百万円減少の3,935百万円となった。 経営指標で見れば、期間業績の悪化に伴い自己資本比率が前期の88.7%から81.1%に低下している。現預金は3,512百万円あるが、今期業績が会社計画どおりに推移したとすれば、期末時点では1,700百万円程度に減少することが予想されるも同社は現在、複数の銀行とコミットメントライン契約を締結しており、合計で総枠1,300百万円の借入枠を設定している。また、今後も機動的な資金調達の確保に向け、他の銀行とも借入枠設定の準備を進めていることから、当面は銀行からの借入によって事業資金を賄っていくものと考えられる。また、2018年4月期に販売契約の締結が実現すれば、資金面でのリスクもなくなることになる。 (2)事業リスクについて 同社は過去数期間にわたって、事業計画を下方修正してきた。その要因は、主要パイプラインである止血材に関して、欧州での販売提携契約が計画どおり実現せず交渉が長期化していること、また日米での治験開始時期についても関係当局の協議が想定以上に長引いており、当初の計画から遅延していることなどが挙げられる。このため、今後も販売契約の締結が進まない、または日米での関係当局との協議が長引く状況が続けば、業績面でマイナスの影響が出る可能性がある。 また、止血材の販売は2016年4月期に始まったものの、まだ売上規模は80百万円と僅少であり、軌道に乗ったとまでは言えない状況にある。止血材を使った医師からの評価は良好で、約900件の臨床実績の中で不具合の発生報告もなく、安全性について問題がないことから、弊社では今後、売上は着実に拡大していくものと見ているが、競合メーカーとの競争激化や同社製品の性能を凌駕する新たな止血材が登場した場合には、売上が計画通り伸びず、業績面でマイナスの影響が出る可能性もある。 医療現場において新規の医療材料が受け入れられ、本格的に普及するまでには相当の時間が掛かるものであり、スムーズに普及拡大するケースのほうがまれであるとも言える。ここ2〜3年は業績計画の下方修正が続き、結果的に株主の期待を裏切る結果となったが、同社の止血材が欧州やアジア・オセアニアなどで販売を開始したのも事実。今後はこれら地域において販売がどの程度のペースで拡大していくかが、同社の成長性を見るうえで重要なポイントとなってくるだろう。歯槽骨再建材や核酸医薬用DDSの開発動向も含めて今後の展開に注目したい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《TN》
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時価総額 10,824百万円
自己組織化ペプチド技術を用いた医療製品を開発する。外科領域、組織再生領域、ドラッグ・デリバリー・システム領域で事業展開。消化器内視鏡領域の止血材はドイツで販売好調。24.4期3Qは大幅増収、損益改善。 記:2024/04/16