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社長に訊く:飯村真由(8):エクストリーム佐藤昌平社長(1/2)

2016/3/22 16:30 FISCO
*16:30JST 社長に訊く:飯村真由(8):エクストリーム佐藤昌平社長(1/2) 上場企業の経営者に迫る!「フィスコリサーチアナリスト飯村真由の“社長インタビュー”」 ~第8回 エクストリーム 佐藤昌平社長(前半)~ みなさん、こんにちは♪フィスコリサーチアナリストの飯村真由です。 第8回はエクストリーム<6033>の佐藤昌平社長にインタビューしてきました!同社はゲーム・デジタルコンテンツなどの企画・開発業務を行うクリエイター・エンジニアのプロダクション企業で、2014年12月にマザーズ上場を果たしました。ぜひ最後まで読んでみてくださいね☆ 飯村:まずは事業内容について教えてください。 佐藤:ゲームを中心としたエンターテイメント系企業へ向けた「人材ソリューション事業」が主軸で、売上の87%を占めています。プログラミング・グラフィック制作等の高い技能力を有する弊社社員のクリエイターやエンジニアが、顧客企業のプロジェクトに参画・常駐し開発業務を行っております。また、PC・モバイル・家庭用ゲーム機器向けにゲームコンテンツの企画・開発・運営を行う「コンテンツプロパティ事業」も手掛けています。 飯村:エンタメのプロダクション企業を創設されたのはなぜですか? 佐藤:私はサミー工業(現在のサミー株式会社、セガサミーHD<6460>傘下)でサラリーマンを10年間経験し、主に家庭用ゲームソフトの開発に携わっておりました。サラリーマンの立場として見たゲーム業界は人材の流動が激しく、結果的にクリエイターやエンジニアが落ち着いた環境で力を発揮できない状況があったことから、「ものを作る人達の立場をしっかりと築きたい!」と思ったのが起業した一番の理由です。また、「競争の激しいゲーム業界に後発で参入してヒット作を生み出すことは難しいかもしれない、例えヒットに恵まれても流行りがすぐに変わるため永続的にヒットを生み出し続けるのは難しいのではないか」という思いもありました。そのため、パブリッシングのみに目を向けるのではなく、クリエイターやエンジニアといった制作側に焦点を当て、パブリッシャーに技術ソリューションを提供する道を選んだ方が経営面も安定するのではないかと考え、2005年にエンタメ分野に特化したプロダクション企業を創設するに至りました。 飯村:御社の一番の強みは何でしょうか? 佐藤:「タレント性」(視覚表現力や演出力などの開発スキル)の高いクリエイティブなエンジニア集団という人材力です!登録制の派遣ではなく、人材の全てが社員ということも特徴です。エンタメ業界は自社でイチから人材を育てることをあまりしないので、中途採用の引き抜き合戦が続いており、人材の動きが激しい=ノウハウを蓄積しにくいのですが、弊社は技術を内部に蓄積していくことができます。独自の養成制度「プロジェクトNSCA(ナスカ)」によりクリエイター&エンジニアを持続的に強化・拡充していくことが可能なため、今後も積極的な増員を行っていく方針です。 飯村:競合として意識している企業はありますか? 佐藤:類似企業としては、クリーク・アンド・リバー社さん<4763>あたりだと思いますが、エンタメのプロダクション企業としては明確な競合が見当たらない状況です。 飯村:御社の社員として働くメリットは何でしょう? 佐藤:会社をまたいで、いくつものヒット作に携わることができることは、大きなメリットだと思います。また、教育体制が整っていますので、技術力を高め、開発者としてのライフタイムを長くすることが可能という点でしょうか。 飯村:では、クライアント側のメリットは? 佐藤:繰り返しになりますが、すでに十分な教育ができている技術者なので、まずは教育の必要がないということ。また、ゲームは開発フェーズから運営フェーズでは必要な人材がガラッと変わりますので、プロジェクトの空白期間(社員の非稼働期間)を気にしなくて済む点などにメリットを感じていただけているようです。 飯村:主要顧客にはDeNA<2432>、グリー<3632>、ガンホー<3765>、マーベラス<7844>など大手ゲーム企業が名を連ねていますね。取引社数はどのくらいあるのですか? 佐藤:前期(15年3月期)実績で、取引先は156社、年間稼働プロジェクト数は2,563、クリエイター&エンジニア数は217人です。この3項目を当社の主要KPIとしています。 飯村:他社から優秀な技術者が引き抜かれてしまうことはないのですか?常駐していると、その企業に愛社精神的な感情が芽生えてもおかしくないような気がするのですが。 佐藤:クライアント先に常駐とはいえ、月に1~2回は当社に戻ってきてもらい、きちんとコミュニケーションを取るように心がけています。とはいえ、実は過去には引き抜きが複数発生していた時期もありました。移籍の際は紹介料をいただく形にしていますが、社員と一緒に成長してきた会社ですので、人材=財産を失うというのは本来避けたいことです。上場前は我々に引き留める力がまだなかったのですが、上場によって社員のモチベーションが向上しましたし、離職率が低下していることは非常に良い傾向です。 飯村:上場効果としては、その他にどんなことがありますか? 佐藤:プロダクションとしての認知度が上がったことで、クライアントに対するアピール性が強まったこと。いい人材が取れるようになりましたし、採用コストも低下したことなど、あらゆる面で上場効果を実感しています。 飯村:個人向けのゲームサービスなどを行っている「コンテンツプロパティ事業」については2008年に参入されたようですが、どんな思いでスタートしたのでしょう? 佐藤:自社を代表するようなゲームのヒット作を生み出し、ネームバリューが大きく向上すれば、「ゲーム業界での確固たる地位を確立することができるはず!」というのが参入のきっかけです。そのため、安定的な利益成長が期待できる「ソリューション事業」に対して、「コンテンツプロパティ事業」はトライ&エラーを重ねながらも、結果的にヒット作品を出して行くことができればと考えています。 飯村:では、任天堂<7974>のニンテンドー3DS向け家庭用ゲーム「ラングリッサー」の参入は、どのような意図があったのでしょう? 佐藤:スマホゲームはレッドオーシャンですが、家庭用ゲームは競合が少なくなってきたためです。「ラングリッサー」の国内販売は苦戦しましたが、海外版のライセンス契約に繋がりました。チャレンジしてみてよかったと思っています。 <前半はここまで。後半に続きます~!> 《SF》
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