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イグニス Research Memo(2):無料ネイティブアプリが中核、ネイティブソーシャルゲームが伸長

2016/1/14 16:04 FISCO
*16:04JST イグニス Research Memo(2):無料ネイティブアプリが中核、ネイティブソーシャルゲームが伸長 ■事業概要 イグニス<3689>は、スマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営・販売を手掛けており、広告収入を収益源とする「無料ネイティブアプリ」を中核とする。「次のあたりまえを創る。何度でも」をビジョンに掲げ、日常的に利用する様々なアプリを高品質で提供し、ダウンロード数やMAU の拡大が同社の成長をけん引してきた。今期からは、これまでの小規模アプリ中心からコミュニケーション領域などのライフタイムの長い中・大規模アプリの開発にも注力することで収益構造改革に取り組んでいる。累計ダウンロード数は9,300万DL(ダウンロード) を超え、MAU(海外を含む)も600万規模の高い水準を誇っている。 ネイティブアプリは、App Store 及びGoogle Play 等のプラットフォームを通じてスマートフォンユーザーに提供されているが、同社はスマートフォンアプリ事業を収益モデル別に、「無料ネイティブアプリ」(広告収入モデル)、「全巻無料型ハイブリッドアプリ」(広告収入モデル+ 課金収入モデル)、「ネイティブソーシャルゲーム」(課金収入モデル)の3つのジャンルに分類している。 2015年9月期においては、「ぼくとドラゴン」の順調な立ち上がりにより「ネイティブソーシャルゲーム」が大きく伸長し、売上高の約68.3%(前期は約17.0%)を占めるに至った。一方、これまで同社の収益基盤を支えてきた「無料ネイティブアプリ」については、収益貢献までに時間のかかる中・大規模アプリ(運用型アプリ)に注力していることなどから構成比が約30.0%(前期は約70.4%)に大きく低下したが、これは収益構造改革を進めるに当たっての一時的な現象と見るのが妥当であろう。 各事業の特徴は以下のとおりである。 (1) 無料ネイティブアプリ(広告収入モデル) このモデルは無料で提供するアプリ内に広告を掲載することで、広告主からの広告収入を収益源とする。したがって、ダウンロード数及びMAUを増やすことが広告収入の拡大に結び付く。スマートフォンの使い勝手及び日常生活の利便性を高めるツール系アプリのほか、カジュアルゲーム系アプリ、コミュニケーション系アプリなど、さまざまなジャンルのアプリを展開している。無料ながら有料アプリと同等の品質を保証していることに加え、利便性の追求、パンダのオリジナル人気キャラクター「だーぱん」の活用などがユーザーからの評価を高め、ダウンロード数及びMAUの拡大に貢献してきた。特に同社の得意分野であるツール系アプリは、基本的に収益貢献が3ヶ月程度であるカジュアルゲーム系と違って、長期使用を前提としたユーザー積み上げ型であり、同社の事業基盤を支えている。前期(2015年9月期)からは、コミュニケーション領域などの中・大規模アプリの開発に注力しており、更なるユーザー数の積み上げとライフタイムの長期化に取り組んでいる。 (2) 全巻無料型ハイブリッドアプリ(広告収入+課金収入モデル) このモデルはコンテンツの公開期間中、毎日一定量の漫画コンテンツを無料でお試しできるところに特徴がある。継続して漫画コンテンツを読みたいユーザーは課金購入することで続きを楽しむことができ、広告収入と課金収入を合わせた収益モデルとなっているため、ハイブリッドアプリと呼称している。2014年9月期の第4四半期からは複数作品を1アプリで楽しめるストア型アプリを開始した。ユーザーにとっては1回のダウンロードで複数の漫画コンテンツを同時に読むことができる一方、同社にとっても1ユーザー当たりの収益の最大化を図ることが可能となる。ただ、有力作品の配信許諾を多数獲得するなど、当該事業モデルにおいては優位性を維持しているものの、無料コミックアプリの一般化に伴う利用者の嗜好変化及び競争激化に苦戦している。そのため、事業モデルの転換及び少年漫画以外のジャンルへの横展開のほか、韓国などアジア市場の開拓などを進めてきたが、まだ有効な打開策や明確な方向性が打ち出されておらず、しばらくは試行錯誤の状況が続くものとみられる。 (3) ネイティブソーシャルゲーム このモデルはアイテム課金を基本とするネイティブソーシャルゲームを提供している。ソーシャルゲームは他のユーザーとコミュニケーションを取りながらプレイするオンラインゲームである。開発本数を一定数に絞り込むことで品質の高いゲームを提供するという方針のもと、前期は2作品目となる「ぼくとドラゴン」の配信を開始した(Android版が2月20日、iOS 版が3月12日)。同作品は、9月20日に累計200万DLを突破するとともに、Android版では5月29日以降、ゲーム売上トップランキング50位以内を継続しているなど好調を維持しており、長期にわたる安定収益の柱として目処が立った。今期(2016年9月期)も「ぼくとドラゴン」の継続運用に注力する方針であり、更なるユーザー数の拡大と運用ノウハウの蓄積に取り組んでいる。 同社グループは、2015年9月末現在、連結子会社8社及び関連会社1社で構成される。連結子会社には、無料ネイティブアプリの企画・開発・運営・売却を行う(株)アイビー、(株)IGNIS APPS※、IGNIS AMERICA, INC. (米国子会社) のほか、全巻無料型ハイブリッドアプリの企画・開発・運営・売却を行う(株)イグニッション、ネイティブソーシャルゲームの企画・開発・運営・売却を行う(株)スタジオキング、新しい視点でSNSを展開するALTR THINK(株)(2014年10月に買収)などがある。 ※旧スワッグアップ(株) 同社は各連結子会社を通じて、ゲーム及び非ゲームの領域で、広告収入及び課金収入の両方の収益モデルを手掛けており、専業への特化及び単一の収益モデルに依存しがちな同業他社と比較すると、IT上場企業では特殊なポジショニングをとっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》
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