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クロスマーケ Research Memo(9):会社計画は据え置かれたが、利益は保守的で上振れの可能性

2015/10/19 16:20 FISCO
*16:20JST クロスマーケ Research Memo(9):会社計画は据え置かれたが、利益は保守的で上振れの可能性 ■決算動向 (3) 2015年12月期業績見通し クロス・マーケティンググループ<3675>の2015年12月期会社計画は、売上高が前期比81.0%増の14,733億円、営業利益が同76.3%増の945億円と大幅な増収、営業増益を見込む期初会社計画を据え置いた。この理由は、成長を続けてきた国内リサーチ市場の伸びが鈍化していることから、同市場の動向をより精緻に見極めることが必要であると判断し、利益を保守的に精査したためだ。 業績が急拡大するのは、2014年12月期にM&AをしたKadenceとR&Dを子会社化したことが主な要因。営業増益要因としては、前期に行った人員増に伴う人件費増(205百万円)や新規連結によるのれん償却費増加(90百万円)などがマイナス要因として働くものの、既存会社のリサーチ事業の売上増加に伴う利益増加(276百万円)、ITソリューション事業及びその他の事業の売上増加に伴う利益増加(134百万円)、新規連結による利益増加(259百万円)などがプラス要因として働くことによる。 セグメント別に見ると、リサーチ事業では国内リサーチ市場の変化に対応し利益確保を重視する戦略に転換。生産性の向上、グループ会社間の業務・サービスの統合※、アジア市場での更なる事業展開推進などにより、売上高は前期比93.5%増の12,892百万円を見込んでいる。ちなみに、国内、海外別では、新規連結子会社2社の寄与により国内リサーチ事業(2014年12期売上高6,069百万円→2015年12期8,889百万円)、海外リサーチ事業(同594百万円→同4,003百万円)ともに拡大すると予想している。 ※2015年7月にクロス・マーケティング、R&Dの重複している組織を集約、統合する組織変更を実施している。 ITソリューション事業では開発・保守を中心に既存サービスの強化やクロス・コミュニケーションが設立したクロス・プロップスワークのほか、将来を見据えた新サービスの事業育成を図ることにより、売上高は同23.3%増の1,691百万円を計画している。 その他の事業では、Webサービス事業でUSERDIVEを単に販売するだけでなくコンサルを絡めた付加価値サービスのウエイトを高めるという戦略転換が奏功しつつあることや海外での展開拡大などにより、売上高は同41.1%増の150百万円を予想している。 弊社では、2015年12月期会社計画に対する進捗率は売上高48.1%(前年同期49.7%)、営業利益57.0%(46.7%)となっていることに加えて、同社が利益について保守的に精査したとしていること、7月に組織変更した効果など国内リサーチ事業におけるR&D子会社化のシナジーが期待されること、海外リサーチ事業が計画を上回る可能性があると考えられるなどを考慮すると、売上高はおおむね計画どおりだが、営業利益は上振れの可能性が大きいと見ている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正) 《HN》
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マーケティングメディアの運営等を行うデジタルマーケティング事業、データマーケティング事業、インサイト事業を手掛ける。配当性向15%前後目安。1100万人超のパネルネットワークや幅広い顧客基盤などが強み。 記:2024/07/26