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デリカフーズ Research Memo(5):新FSセンターの本格稼動による増収効果で収益性が向上する見通し

2015/9/28 16:31 FISCO
*16:32JST デリカフーズ Research Memo(5):新FSセンターの本格稼動による増収効果で収益性が向上する見通し ■財務状況と同業他社比較、株主還元策について (1)財務状況と同業他社比較 デリカフーズ<3392>の2015年6月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比前年連結会計年度末と比べ945百万円減少の15,733百万円となった。主な変動要因は、現預金が1,326百万円減少したほか、有形固定資産が奈良FSセンターの稼働などにより、357百万円増加した。 一方、負債は前年連結会計年度末と比べ898百万円減少の9,221百万円となった。有利子負債が418百万円減少したほか、未払消費税及び未払法人税等が378百万円減少した。また、純資産は前年連結会計年度末と比べ46百万円減少の6,512百万円となった。主に配当金の支払いにより利益剰余金が52百万円減少したことによる。 経営指標を見ると、有利子負債の減少に伴い自己資本比率や有利子負債比率などが若干改善している。今後は2016年に新FSセンターの設備投資で約2,600百万円の資金需要が見込まれており、両指標とも再度悪化する可能性はあるが、財務の健全性から見れば特に問題のない水準にあると言えよう。 一方、収益性を見ると先行投資負担増により2016年3月期はやや低下するものの、新FSセンターの稼働が本格化してくれば、増収効果により収益性も向上していくことが予想される。 大手食品卸5社平均との比較で見ると、2015年度の会社予想経常利益率は他社平均で1.0%となっているのに対して同社は2.0%と約2倍の水準となっている。これは同社が顧客に対する提案型の付加価値創出型企業として、業界で確固たる地位を確立していることが背景にあると考えられる。今後も加熱野菜や機能性表示への取組みなど競合他社との差別化を図りながら事業を拡大していく方針であり、業界トップクラスの収益性を維持していくものと予想される。 株価バリュエーションを見ると、実績PBRに関しては他社平均よりも若干高い水準となっているが、これはROEを含めた収益性の高さが評価されているものと思われる。また、予想PERでは2016年3月期の業績が2ケタ減益見通しとなっていることもあり、他社平均を上回る水準となっているが、2017年3月期の中期計画目標値を達成したとすれば、PERの水準は10倍台前半まで低下し、相対的な割安感が出てくる水準となる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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青果物商社のデリカフーズを中核とする持株会社。外食・中食産業向けにホール野菜、カット野菜等を販売。物流事業、コンサル事業等も。24年3月に大阪FSセンターが竣工。中計では27.3期売上高600億円目標。 記:2024/06/25