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カドカワ・ドワ Research Memo(7):今期は新規事業・サービスへの積極投資期間と位置付ける

2015/9/4 16:17 FISCO
*16:17JST カドカワ・ドワ Research Memo(7):今期は新規事業・サービスへの積極投資期間と位置付ける ■中期経営計画 2015年5月に中期経営計画(2016年3月期−2018年3月期 中期ビジョン~新しい挑戦、そして成長市場へ~)を発表。2016年3月期を新規事業、サービスへの積極投資期間、2017年3月期をそれらの育成期間と位置付け、収穫期である2018年3月期に売上高230,000百万円、営業利益18,000百万円~20,000百万円を達成する目標を打ち出した。具体的には、1)書籍IP事業の成長、2)ゲーム情報ポータル事業の成長、3)ポータル事業の成長、4)教育事業への参入、の4つの事業拡大が基本戦略となっている。 1)書籍IP事業の成長 現在の収益柱となっている書籍IP事業ではOne Company化、人員削減を伴う構造改革、ジャンル別組織の再編を実施、2016年3月期以降は自社IPを新たに創出、育成する体制を整えた。自社IPの創出で超高付加価値化を進め、電子書籍事業と海外事業の2分野を成長ドライバーとして拡大をさせる戦略。特に、成長が続いている電子書籍事業においては、「BOOK☆WALKER」を戦略の中心に据え、1)販促キャンペーン施策、サイマル配信の促進、海外配信開始などの既存施策を強化した成長を図る、2)新しいビューワーやプラットフォームを作成し、UGC※による他にはないコンテンツを作成することなどにより成長を加速させることを目論んでいる。 ※User Generated Contents:Webサイトの利用者(ユーザー)によって制作・生成されたコンテンツ。電子掲示板(BBS)やブログ、プロフ、Wiki、SNS、動画投稿サイト、写真共有サイトなどに書き込まれたり投稿されたコンテンツの総称。 2)ゲーム情報ポータル事業の成長 日本で確立していないゲーム情報ポータル(2015年度中にサービスを開始予定)のローンチに向けた取り組みを開始。グループ内のゲーム関連メディア(リアルでは「週刊ファミ通」、「電撃PS」など、ネットでは「ファミ通.com」、「電撃オンライン」など)やプラットフォーム(「niconico」など)のユーザーを相互に送客することでユーザー数2000万人を目標とした国内No.1のゲーム・コミュニティの構築を目指している。PV数の増加を図るとともにゲームユーザーに向けて新サービスを提供する計画。 KADOKAWA・DWANGO<9468>ではその前哨戦として「闘会議2015」を15年1月31日と2月1日の2日間に幕張メッセで開催。会場来場者数は3万5,786人、ネット来場者は574万6,338人でゲーム実況のムーブメントの大きさを証明すると同時に、ゲーム会社との関係強化が図れたなどの大きな成果を得たことなどにより、改めてゲーム情報ポータル事業の成長性への手応えを確認する結果となった。 今後、市場の拡大が期待されるe-sports大会などを国内で唯一単独開催できる企業としても注目している。 3)ポータル事業の成長 16年3月までにエンジニア400人体制へ増員し、1)既存サービスの開発強化、2)新規サービスの開発を行う。既存サービスの開発強化については、ユーザーメリットの付加やサーバ、通信回線の効率化投資を行うことにより、プレミアム会員収入の成長維持と固定費のコントロールをすることにより、利益成長の基盤を作成。それに、今までの動画サイトにない新しいサービスを提供することにより新たな成長基盤を付加することにより、ポータル事業を書籍IP事業と並ぶ収益柱へ育成する。 4)教育事業への参入 ドワンゴの教育事業では、niconicoで教育コンテンツ配信(教育関連の生放送番組や大学・予備校によるチャネルでの教育コンテンツ配信)を行ってきたが、バンタンの子会社化によりniconicoユーザーに職業教育の機会提供を開始した。今後は、職業教育とITの組み合わせにより新しいサービスを提供するほか、niconicoのユーザーベース(10代と20代のユーザーが占めるウエイトは15年6月末現在で54.8%)やドワンゴの技術力・UGCのノウハウを活用し、新しいビジネスモデルの構築、新サービスを目指す。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正) 《HN》
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旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13