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【社長に訊く】飯村真由(3):弁護士ドットコム元榮太一郎社長(前半)

2015/7/31 17:12 FISCO
*17:14JST 【社長に訊く】(3):弁護士ドットコム元榮太一郎社長(前半) 上場企業の経営者に迫る!「フィスコリサーチレポーター飯村真由の“社長インタビュー”」 ~第3回 弁護士ドットコム 元榮太一郎社長(前半)~ みなさん、こんにちは♪フィスコリサーチレポーターの飯村真由です。 第3回は昨年12月に弁護士で初めて上場を果たした弁護士ドットコム<6027>の元榮太一郎社長にインタビューしてきました! 飯村:弁護士を目指したきっかけについて教えてください。 元榮:大学2年の時に買ったばかりの中古車で物損事故を起こしてしまい、当時はお金に余裕がなく任意保険に加入するか迷っていた矢先の出来事でしたので、最初は相手の保険会社から「修理代の50万円全額払え」と言われ困り果てていました。母から弁護士会の法律相談に行くよう勧められ、弁護士に相談したところ「交通事故には過失割合があり、今回は僕が7割で相手3割が妥当」と教えてもらい、そのことを保険会社に伝えると全額負担が7割負担に軽減されたんです。「弁護士はこんなに人の役に立てる仕事だったのか!世の中には法律トラブルに巻き込まれている人がたくさんいるはず!自分も弁護士を目指そう!」と思ったのがきっかけです。 飯村:司法試験は大変でしたか? 元榮:大学受験は3科目を3ヶ月間の集中型勉強法で第一志望の慶応義塾大学法学部法律学科に現役合格できたので、司法試験は「六法」=6ヵ月あれば大丈夫だろうと甘くみていたのですが、結果的には不合格。自分の考え方を猛省し、次の年の試験に向け勉強をすぐに開始しました。予備校では最前列に座り、昼食も取らず、トイレは1日1回と決め、猛勉強のすえ2回目の挑戦で合格することができました。予備校では“席を立たない人”で有名だったみたいです(笑) 飯村:合格後は弁護士としてどんな仕事? 元榮:アンダーソン・毛利法律事務所(当時)から声をかけていただき、2001年に入所しました。M&Aや金融など最先端の企業法務に携わるビジネス弁護士として大型案件に次々と取り組む日々はとても充実していました。 飯村:なのに、なぜ起業しようと思ったのですか? 元榮:ある上場ネットベンチャー企業が証券会社を買収するM&A案件に携わった時、初めて目の当たりにしたベンチャーの勢いに強烈な衝撃を受けました。ビジネス弁護士はとてもやりがいのある仕事でしたが、まだ誰もやったことのない「無限大の可能性へのチャレンジ」こそ自分の進むべき道ではないかと考えるようになったんです。 飯村:事業アイディアはどのように思いついたのでしょう? 元榮:たまたま「引っ越し比較.com」というサイトを見た時、「そうか!サービスも比較できるのか!!」と驚いたのをきっかけに「弁護士を比較するサイトを作ろう!」と弁護士ドットコムのアイディアを思いつきました。困った人と弁護士とをネットでつなぐサービスはまだ世の中になかったですし、「今すぐ始めなければ!」と翌月には勤めていた法律事務所に辞表を出しました。ゼロから新しいサービスを創ることにとても興奮していたのを覚えています。 飯村:退職後すぐに起業されたのですか? 元榮:退職後、まずは自分の法律事務所「元榮法律事務所(後に弁護士法人法律事務所オーセンスに変更)」を立ち上げました。そして、「弁護士の見積もり比較サイトと法律相談サイトをやりたい」というアイディアに賛同してくれた3人の仲間と、2005年7月に「オーセンスグループ(後に弁護士ドットコム株式会社に変更)」としてスタートしました。 飯村:オーセンスという言葉に思い入れがあるようですね。 元榮:はい。オーセンスとは「オーセンティック・センス」の略語です。オーセンティックとは正真正銘・本物といった意味です。オーセンスは「本物の感性で世の中が求めているものを感じ取り、形にしたい、創造したい」という人生観を込めた言葉です。 飯村:ベンチャー経営者に転身後、どんなことに苦労しましたか? 元榮:「弁護士をもっと身近に」を理念とし、相談者と弁護士を結びつけることで手数料を得るビジネスモデルの実現可能性を検討したのですが、弁護士法で株式会社による有料の弁護士の仲介は禁止されているため、無料のサービスとして8年間赤字経営が続いたことですね。法律事務所オーセンスの収益をつぎ込むことでなんとか凌ぎながら、登録してくれる弁護士を増やすこと、ユーザーの皆さんに知ってもらうことに重点を置きました。 飯村:その後、どうやって収益性を生み出すサービスを見つけ出したのでしょう? 元榮:2007年に立ち上げた「みんなの法律相談」が大きな転換期となりました。困っている人が悩みを相談し弁護士がそれに答える無料Q&Aサービスです。そして、2009年に弁護士ドットコムのモバイル版を始めたことで、小さいながら収益を生み出すことができました。モバイルで過去の「みんなの法律相談」の弁護士回答を閲覧できる有料サービスを開始すると毎月1000人増という好調ペースで会員が増えていき、サービスの持続的成長への自信につながりました。今では「みんなの法律相談」の相談件数は36万件を超え、有料会員数は5万人を突破しています。 飯村:弁護士ドットコムの月間サイト訪問者数はどのくらいですか? 元榮:2015年4月に800万人を突破し、3年で5.9倍超と順調に拡大しています。 飯村:アクセス数アップのためにどのような工夫をされたのでしょう? 元榮:「みんなの法律相談」を開始後、順調に伸びていたアクセス数が伸び悩んだ時期に、法律に関する話題に特化したニュースメディアを立ち上げたところ、色々なご縁とタイミングが重なりまして、2ヶ月後にYahoo!公式ニュース提供社になることができたのが大きなきっかけになりましたね。 飯村:元榮社長自身、メディアでもご活躍ですが、それも戦略のうち?でしょうか? 元榮:はい。弁護士ドットコムの知名度向上のために自分自身が広告塔になろうと、2013年あたりから積極的にマスメディア出演にチャレンジし始めました。 飯村:上場はいつ決意されたのですか? 元榮:起業したと同時です。「弁護士初のIPОを目指す!競争が進む弁護士界に新しい弁護士資格の活かし方を産み出せば活性化にもつながるはずだ」というのをモチベーションに駆け抜けてきました。「弁護士×起業×上場」という掛け算こそが自分らしい生き方なのだと言い聞かせ、とにかく邁進してきました。 前半はここまでです。後半の記事も読んでみてくださいね♪ 《NO》
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法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」、税務相談ポータルサイト「税理士ドットコム」を運営。クラウド型電子契約サービス「クラウドサイン」等も。クラウドサインでは大企業を中心に顧客獲得の強化を図る。 記:2024/08/05