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ナガイレーベン Research Memo(5):円レートが現状のまま推移すれば経常利益は増益となる可能性は高い

2015/7/29 17:12 FISCO
*17:12JST ナガイレーベン Research Memo(5):円レートが現状のまま推移すれば経常利益は増益となる可能性は高い ■業績動向 (2) 2015年8月期の業績予想 ナガイレーベン<7447>の2015年8月期の通期業績は、売上高が前期比3.0%増の16,700百万円、営業利益が同0.2%増の4,931百万円、経常利益が同1.1%減の5,088百万円、当期純利益が同1.1%減の3,187百万円を見込んでいる。中間決算発表時に修正した予想と変わっていない。 売上高については、主力のヘルスケアウェア、ドクターウェアではずれ込んでいた大型の更新需要を取り込むことや高付加価値製品を投入し、加えて患者ウェアや手術ウェアの順調な拡大などによって増収を見込んでいる。また、地域別では中部日本以西でのシェアアップにも引き続き注力し、通期では増収、増益(営業利益)を達成する計画となっている。経常利益については為替差益を見込んでいないことから減益を予想しているが、円レートが現状レベルで推移すれば、増益となる可能性が高い。 会社は通期の売上総利益額について、前期比でのプラス要因として売上増による増加223百万円、海外生産比率の上昇(前期43.1%⇒2015年8月期予想44.4%)による影響53百万円を見込んでいるが、一方でマイナス要因として原材料・加工賃の上昇による影響▲58百万円、為替レートの影響(前期実績88.1円/ドル⇒2015年8月期平均レート予想93.3円/ドル)▲89百万円を見込んでいる。この結果、今期の売上総利益は7,682百万円(前期比96百万円増、1.3%増)、売上総利益率は46.0%(前期46.8%)を予想している。 円安によるコストアップが懸念されるが、事前に先物予約を行っていること等からマイナスの影響が一気に具現化することはない。しかし実際には円安の影響は徐々に出始めているようだが、一方で下記に述べるような新工場への移転を進めることによってコストアップの一部を吸収する計画であり、この効果も出始めている。また多くの一般ユニフォームメーカーが既に製品値上げを実施しているが、同社はまだ製品値上げを行っておらず、最悪の場合には価格転嫁による原価率改善の余地も残っている。 販管費では、新本社関連の減価償却費の増加35百万円、会社創立100周年関連費用30百万円などが見込まれることから、2,751百万円(前期比3.3%増)を予想している。経常利益については、前期に営業外収益で計上した為替差益(87百万円)や金融商品運用益(67百万円)がはく落するとの前提から前期比では減益の予想となっている。ただし期末の為替レートが前期末よりもさらに円安水準にあれば、減益幅は想定より小さくなる可能性もあり、場合によっては前期比で増益となる可能性もある。また、前期に計上した特別利益(旧本社ビルの売却益115百万円)が今期は発生しないこと、税制改正による法人税等調整額の増加が見込まれるなどから、当期純利益は前期比で減益予想だが、経常利益の水準によっては増益となる可能性もある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《HN》
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