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ダイコク電機 Research Memo(8):大型開発のできる体力に大きなアドバンテージ

2015/7/10 16:27 FISCO
*16:27JST ダイコク電機 Research Memo(8):大型開発のできる体力に大きなアドバンテージ ■成長戦略 ダイコク電機<6430>は2015年3月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画を進めている。次世代ホールコンピュータが完成するまでの重要な投資期間として位置づけており、業界全体の発展とさらなる成長を実現するための事業改革に取り組んでいる。具体的な数値目標は公表されていないが、戦略の柱は以下の3つに集約でき、それぞれが同社の中長期的な成長をけん引するものと考えられる。 1)次世代ホールコンピュータの開発 同社が2014年3月期から開発に着手した次世代ホールコンピュータは、クラウドサーバーを駆使し、ビッグデータ対応による高度な分析サービスを実現するものである。特に、今までのホールコンピュータにはなかった人間の行動分析までを意識しており、ホール業界の発展に大きく貢献するとともに、他の分野にも応用できる画期的なものを予定している。前期(2015年3月期)から3年間で約100億円(周辺機器を含む)の研究開発費を計画しているが、発売時期については未定である。同社は、他社の追随を許さない圧倒的な優位性を誇る次世代ホールコンピュータにより、東京オリンピックの開催に向けて中期的な市場シェアを50%にまで引き上げる計画である。2014年9月の春日井工場の拡張も情報システム事業のシェア拡大を視野に入れたものとみられる。 2)ストック型収益モデルへの転換 同社は、情報システム事業の収益モデルを、情報機器販売後の利用料で回収するストック型へと転換を進めている。これによって、ホールコンピュータや周辺機器を安く提供することができることから、価格競争力を高める(導入のハードルを引き下げる)ことにより市場シェアの拡大を図ることが可能となるとともに、販売後の利用料は継続的な安定収益源として期待できる。 3)自社開発パチスロ遊技機の拡大 今後の成長ドライバーの1つとして自社ブランドによるパチスロ遊技機の開発にも注力している。2014年3月期にリリースした「まじかるすいーとプリズム・ナナ」は、オリジナルキャラクターの採用による独自の世界観などが評価されて約4,000台の販売実績を残した。また、前期のヒット作品となった「ささみさん@がんばらないすろっと」も、TVアニメ全12話を濃縮収録するとともに、大画面全面液晶と大容量64GbitROM搭載により、ストーリー性を重視した新感覚のパチスロエンターテインメントの形を実現しており、アニメに特化したハイクオリティのブランドイメージを定着させた。今後も、「アニメ世代」に注目されている「萌えスロ」を中心に展開していく方針であり、出玉の数だけで楽しむのではなく、パチスロ遊技機そのものにストーリー性のあるコンテンツを組み込み、目標とする「アミューズメント化」の実現を目指していく。今期(2016年3月期)での単年度黒字化を見込んでいるが、中期的には5~10%の市場シェアを目標としており、そのための開発投資も積極的に継続している計画である。 弊社では、パチンコ・パチスロ業界が厳しい環境にあるなかで、次世代ホールコンピュータの開発に約100億円の投資を行うことができる同社には大きなアドバンテージがあるものとみている。市場が縮小傾向をたどっても、市場シェアを高めることにより成長を実現することは十分に可能と考えられる。また、ホール業界も資本力のあるところを中心に淘汰されていく可能性が高く、業界再編の動きは同社にとってプラスに働くものとみている。 一方、自社開発パチスロ遊技台については、今期からが本格展開であり、今後の実績を見守る必要がある。既存メーカーと比べて、1機種に十分な開発費用や時間をかけることができることや、データ分析力を生かした魅力あるゲーム性の追求という点において、同社の優位性が発揮される可能性は十分にあり、新たな成長ドライバーとして同社の業績を大きくけん引するものとみている。ただ、既存市場のシェアを奪うというよりも、同社ならではの独自の価値創造により、アニメファンなどの新しいターゲット層を取り込むことで、市場全体を活性化させるところにこそ成功のカギがあるとみており、その成果にも注目していきたい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《RT》
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遊技機のシステム会社。パチンコ遊技機メーカー向け制御システムとパチンコホール向け製品、サービスが柱。情報システム事業は伸長。情報公開端末「REVOLA」等の販売台数が増加。24.3期3Qは大幅増収増益。 記:2024/04/15