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伊藤忠エネクス Research Memo(3):成長シナリオの中核は電力事業

2015/7/9 16:03 FISCO
*16:04JST 伊藤忠エネクス Research Memo(3):成長シナリオの中核は電力事業 ■中期経営計画と成長シナリオ (2)成長シナリオと未来像 伊藤忠エネクス<8133>が中期的成長シナリオの中核に電力事業を据えていることは、前述の環境認識や2010年以来過去5年間の電力・ユーティリティ事業における施策を見ても明白だ。 同社の事業部門は現在、4つに分かれている。ホームライフ事業(HL)は、LPガスを中心に、都市ガスや灯油等を一般家庭向けに販売する事業を行っている。同社グループから直接消費者に販売するBtoCと、販売代理店経由で消費者に販売するBtoBtoCのパターンがある。カーライフ事業(CL)は全国約2,000ヶ所のカーライフステーション(CS、いわゆるガソリンスタンド)を通じたガソリン販売と総合的な車関連サービスの提供である。電力・ユーティリティ事業(PU)は発電から販売までの電力事業と、オフィスビルや大規模開発地域への熱供給事業である。エネルギートレード事業(ET)は産業(製造業、運送業など)にエネルギーや資材を供給している。 歴史的には、同社はHL事業、CL事業、ET事業の3事業を中心に業容を拡大させてきた。しかし1995年のIPPを皮切りとする電力自由化の流れのなかで、同社も2010年に電力小売り事業をスタートし、2011年の電熱供給事業への参入や2012年の東京都市サービス(株)のグループ化などを経て、2013年に電力・ユーティリティ事業(PU)を新たな事業セグメントとして立ち上げて、現在の4事業セグメント体制に至っている。 同社は2010年以来、発電能力を強化するとともに、自由化が進展していた高圧(50kw以上)の大口分野の顧客に対して、電力小売りを行ってきた。2016年度からは現在規制領域となっている低圧(50kw未満)の小口分野(一般家庭等)への電力小売りが自由化されるため、PU事業のビジネスチャンスが大きく拡大すると期待している。 前述のように、同社は創業以来50数年にわたり、HL事業、CL事業で民生用市場と向き合いエネルギー事業を行ってきた。その蓄積は、HL事業では約33万軒のLPガス直販顧客・108万軒の総顧客(1,900店の販売店を経由した分も含めた総数)という形に、CL事業では約2,000ヶ所のカーライフステーションという形に、それぞれ成長している。ET事業でも約3,500事業所の取引法人を有している。同社はこれら3事業部門とPU事業とが協業して電力小売りを拡大させることが、同社の成長シナリオの中核だ。 同社の成長シナリオは電力販売だけにはとどまらない。さらにその先には異業種とのコラボレーションやアライアンスによる複合ビジネス、シナジーの拡大の可能性を見据えている。石油製品やLPガスの販売とは異なり電力供給という線でつながることで、これまでは難しかった異業種との連携に道が拓けてくると同社は期待している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《RT》
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伊藤忠傘下のエネルギー商社。自動車販売のカーライフ事業、船舶燃料販売等の産業ビジネス事業、電力小売事業等も。配当性向40%以上目処。LPガスの直売顧客軒数は57万件超。31.3期純利益200億円以上目標。 記:2024/06/04