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鴻池運輸<9025>TPP関連、製造業の国内回帰などといった市場テーマに合致した銘柄

2015/2/16 14:26 FISCO
*14:26JST 鴻池運輸<9025>TPP関連、製造業の国内回帰などといった市場テーマに合致した銘柄 ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』2月12日放送において、鴻池運輸<9025>を取り上げている。主な内容は以下の通り。 ■注目ポイント TPP関連、製造業の国内回帰などといった市場テーマに合致した銘柄として注目。一昨日に発表した第3四半期決算も順調推移のほか、株主還元策の強化方向なども評価ポイントとなる。株価バリュエーション的にも、PBRは0.8倍の水準と割安感。 ■事業概要 同社の事業セグメントは、「複合ソリューション事業」「国内物流事業」「国際物流事業」の3 つに区分されている。2015 年3 月期の第2 四半期の売上高構成比は、複合ソリューション事業が65.1%、国内物流事業が21.5%、国際物流事業が13.3% となっている。取引先は約3,500 社に上るが、上位10 社で売上高の約30% を占める。特に新日鐵住金<5401> (旧住友金属工業) 及びサントリーグループとは古くから取引があり、新日鐵住金は売上高の約13% を占める。 ■複合ソリューション事業 複合ソリューション事業とは、「顧客と一体になり、一連の業務を複合的に請負うこと」で ある。その領域は、生産工程、流通工程、その他専門工程などに広がっている。生産工程 では、顧客の工場に同社グループの専門スタッフが専任担当として従事し、資材・原料の受入れから各製造段階や工場内での運搬業務、製品の検査まで包括的に業務を請負っている。こうした業務請負は100年以上の実績と経験により積み重ねられてきたもので、他社が参入するのは容易ではない。この分野は、製造業の国内回帰に伴うビジネスチャンスの拡大余地は大きいと想定される。 ■国内物流事業 同社が保有する冷凍冷蔵倉庫やドライ(常温) 倉庫を拠点として、定温管理が必要な冷凍食品、生鮮食品や一般商品の保管、流通加工、配送までのサービスを一括して提供する。顧客は、食品メーカー、スーパー、コンビニ向け卸売会社などから各種機器、住宅メーカー、さらにはファッション・アパレル関連メーカーまで幅広い業種に広がっている。TPPの交渉進展に伴って国内外での物流が一段と活発化することでメリットを享受できよう。とりわけ、冷凍冷蔵倉庫の保有は食品分野で優位性を強められよう。 ■国際物流事業 国内外における海上貨物・航空貨物輸送業務、輸出入貨物の倉庫業務などを行っている。生鮮食品から精密機械部品までカバーする輸送サービスを提供しており、これによって顧客の海外展開をサポートしている。また顧客の海外工場建設に対応して、プラントの輸送・施工サービスといった同社独自のソリューションを提供している。 ■分野別セグメント さらに同社は、上記の事業セグメントとは別に、「鉄鋼関連」「食品関連」「生活関連」「定 温関連」「海外関連」の5 つの分野別(業務別) セグメントを開示している。2015 年3 月期の第2 四半期における分野別の売上高は、鉄鋼関連22.4%、食品関連26.1%、生活関連30.4%、定温関連7.8%、海外関連13.3% であった。さらに生活関連は、生活業務6.8% (内数)、空港業務4.4% (同)、メディカル業務5.5% (同)、流通・アパレル業務13.7% (同) に細分されている。空港業務に関しては、関西国際空港と伊丹空港の運営権売却などで、2016年1月から民間による事業がスタートする。こうした空港分野のコンセッションの広がりは同社にとってビジネスチャンスにもつながろう。 ■業績動向 一昨日に2015年3月期第3四半期(14年4-12月)決算を発表。売上高が前年同期比6.1%増の1842.56億円、営業利益が同18.7%増の78.03億円、経常利益が同18.6%増の79.40億円、四半期純利益が同17.4%増の46.09億円だった。 セグメント業績では、複合ソリューション事業の売上高が前年同期比7.0%増の1194.57億円、セグメント利益が同9.0%増の92.53億円だった。鉄鋼関連分野において生産工程請負業務や原料ならびに製品輸送業務が増加。また、空港関連分野において、訪日観光客の増加に伴いグランドハンドリング事業が伸長した他、医療関連分野における連結子会社の増加等が寄与した。国内物流事業のセグメント利益が同36.8%増の12.97億円。配送先店舗数の増加を受け、コンビニエンスストア向け商品取扱業務が増加。また、食品原料の長距離輸送業務や、食品用包資材ならびにオフィス用品の配送センター業務が増加している。国際物流事業もセグメント利益は同8.4%増の11.56億円と伸長。 15年3月期については、売上高が前期比5.3%増の2437.00億円、営業利益が同20.9%増の96.00億円、経常利益が同17.4%増の94.00億円、純利益が同23.6%増の54.00億円とする期初計画を据え置いている。通期計画に対する第3四半期営業利益の進捗率は81.28%となる。中間期決算が期初予想を2億円強上回っていることからも保守的な予想と捉えられる。 ■中期計画目標数値 同社では中期経営計画として創業140 周年にあたる2021 年3 月期に売上高350,000 百万円、営業利益20,000 百万円、ROE9.6% を目標として掲げているが、まず第1 ステップとしては2018 年3 月期に売上高300,000 百万円(2014 年3 月期比29.6% 増)、営業利益15,000 百万円(同89.0% 増) を目指している。現在、この第1 ステップの具体的な計画を策定中で、2014 年度末には発表される予定だ。2018 年3 月期へ向けては、現在の基盤分野である鉄鋼関連と食品関連の合計売上高で2014 年3 月期の112,598 百万円から130,000 百万円へ15.5% 増の計画だが、生活関連、定温物流、海外関連の合計売上高は、118,903 百万円から170,000 百万円へ43.0% 増やす計画だ。 ■株主還元策 同社は、「財務安全性の重視に加え、適切なキャッシュフロー配分による企業価値の最大化、株主還元の充実に注力する」と述べており、段階的に「配当性向」を引き上げる方針だ。具体的には、2013 年3 月期の実績9.5% から2014 年3 月期に実績19.5% に引き上げたが、2015 年3 月期には23.7% 予想、そして2016 年3 月期には30.0%を目標に引き上げることを宣言している。市場予想の利益水準からすると、来期の配当金は年間60円程度となる。 ラジオNIKKEI マーケットプレス 『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送 《TM》
関連銘柄 2件
5401 東証プライム
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時価総額 3,075,239百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
9025 東証プライム
2,588
10/4 15:00
+28(1.09%)
時価総額 147,392百万円
総合物流企業。1880年創業。食品、鉄鋼、化学など製造業向け請負、物流業務、流通加工業務、国際物流等を手掛ける。日本製鉄等が主要取引先。適正単価の収受、業務効率化進める。31.3期営業利益250億円目標。 記:2024/06/24