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後場に注目すべき3つのポイント~国内外の金利動向が気掛かり

2023/8/2 12:23 FISCO
*12:23JST 後場に注目すべき3つのポイント~国内外の金利動向が気掛かり 2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり大幅反落、国内外の金利動向が気掛かり ・ドル・円はしっかり、米金利の持ち直しで ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035> ■日経平均は3日ぶり大幅反落、国内外の金利動向が気掛かり 日経平均は3日ぶり大幅反落。615.29円安の32861.29円(出来高概算9億2222万株)で前場の取引を終えている。 1日の米株式市場でダウ平均は71.15ドル高(+0.20%)と3日続伸、ナスダック総合指数は-0.43%と3日ぶり反落。米ISM製造業景況指数は予想を下回ったが、重機メーカーのキャタピラーの決算が想定外に強く、経済のソフトランディング(軟着陸)期待が高まるなかダウ平均は終日堅調に推移した。一方、金利の上昇でハイテクは売り優勢となった。米ナスダック指数の下落を受けて日経平均は353.46円安からスタート。為替の円安が進行するなかではあったが、米長期金利の上昇を警戒したハイテク・グロース(成長)株の下落が重しとなった。33000円を意識した下げ渋りも見られたが、前引けにかけては売りが膨らみ、心理的な節目を大きく割り込んで終えた。 個別では、ゼンショーHD<7550>は既存店売上高の伸び鈍化が嫌気されたか大幅安。コニカミノルタ<4902>、日立造船<7004>は営業赤字決算を受けて大きく下落。寿スピリッツ<2222>、JAL<9201>、メルカリ<4385>は好決算ながらも出尽くし感から売られた。雇用調整助成金の支給申請手続きの一部において不適切な点が確認されたと発表したアウトソーシング<2427>は急落。ほか、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>などの半導体を筆頭に、安川電機<6506>、TDK<6762>、村田製<6981>のハイテク、マネーフォワード<3994>、ラクスル<4384>、JMDC<4483>などのグロース株が下落。 一方、前日予想を上回る決算を発表したトヨタ自<7203>は大幅に続伸。決算を材料にIRJ-HD<6035>、山崎製パン<2212>、ソフトクリエイト<3371>などが急伸。KeePer技研<6036>は月次動向を材料に大幅高。ほか、主力株では富士電機<6504>、キーエンス<6861>などが上昇。INPEX<1605>、石油資源開発<1662>、コスモエネHD<5021>、三菱マテリアル<5711>、東邦チタニウム<5727>などの鉱業、石油・石炭、非鉄金属なども堅調。 セクターでは保険、証券・商品先物、電気・ガスが下落率上位に並んだ一方、非鉄金属、輸送用機器、鉱業、ガラス・土石の4業種のみが上昇となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の72%、対して値上がり銘柄は24%となっている。 本日の日経平均は600円超下落し、33000円を大きく割り込んでいる。日経平均の下落率は1.8%超と、0.4%程度の下落率にとどまった米ナスダック総合指数に比べて大きめの下落率になっている。先週末の日本銀行の政策修正に伴う余波が続いているとみられ、日本固有の要因で国内株の変動率が高くなっているようだ。 東京証券取引所が公表している空売り比率は、先週末に47.8%まで上昇していたが、前日に37.9%まで低下。週明け以降の売り方の買い戻しが一巡したことも本日の相場の下落につながっていそうだ。 国内外の金利動向が気掛かりになってきている。米国では前日に発表された供給管理協会(ISM)の7月製造業景況指数をはじめ、労働省雇用動態調査(JOLTS)の求人件数などが市場予想を下回ったにもかかわらず、米10年債利回りは4%を超える水準にまで上昇し、ハイテク株の下落を誘発した。 米国債の大量発行が意識されていることが背景にあるようだ。米財務省は財政赤字の急速な悪化に対応するため、今週から期間が長めの債券の発行拡大に乗り出す方針。財務省が2日に発表する四半期定例入札予定では、発行総額を960億ドルから1020億ドルに引き上げると予想されている。新規発行額は来年にはほぼ倍増する見通しとも指摘されており、かつて米国債の最大の買い手だった米連邦準備制度理事会(FRB)がバランスシートの縮小に取り組むなか、国債需給の緩みが懸念される。また、直近は想定以上に強い米国の経済指標を受けて経済のソフトランディング(軟着陸)期待が高まっていた最中でもあった。今後、米長期金利がここからさらに上昇するようであれば株式市場も警戒感を抱かざるを得ないだろう。 また、日本国内でも長期金利の動向が気掛かりだ。日本の新発10年債利回りは足元0.6%前後でとどまっている。7月31日に、日銀が臨時の国債買い入れオペを実施し、市場の動きをけん制したことが効いている様子。一方、本日の長期国債先物は売りが優勢だ。金利の動きが限定的である一方、債券先物からは日銀の政策修正を意識した動きが窺える。 足元ではドル円が1ドル=143円台にまで上昇するなど、為替の円安が大きく進行している。円安による輸入インフレへの警戒感なども踏まえると、日銀も臨時オペの積極的な実施をいつまでも続けることは難しいと考えられる。こうした背景から、今後、0.6%で抑えられている10年債利回りが0.7%台を超えてくることなども想定されよう。この場合、依然として高水準にある投機筋の円売りポジションの巻き戻しにより、為替の円高が急速に進行する可能性がある。前日の米国時間から、為替の円安進行に対する日経225先物の上昇という従来の連動性が薄れているため、円高が進んだ場合の日本株の下落には注意したい。 ほか、国内金利がさらに上昇してくると、生命保険会社など国内機関投資家の米国債券から自国債券への回帰なども想定される。その場合、米長期金利の一段の上昇を通じて世界の株式市場の調整圧力として作用することも考えられる。 今回の日銀の政策修正は秀逸とも評価されているが、一方でやや難解なものになっており、投資家の間では捉え方が定まるのに時間がかかっている様子。政策修正の発表直後は円安・株高で反応し、市場は好意的に捉えたようだが、しばらくは日銀政策修正の余波が続きそうで注意したい。 ■ドル・円はしっかり、米金利の持ち直しで 2日午前の東京市場でドル・円はしっかりの値動きとなり、142円73銭から143円31銭まで値を切り上げた。米長期金利の持ち直しでややドル買いに振れ、ユーロや豪ドルなど主要通貨は対ドルで下落。一方、アジア株安を受け、豪ドルの下落が目立った。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は142円73銭から143円31銭、ユーロ・円は157円21銭から157円50銭、ユーロ・ドルは1.0980ドルから1.1020ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・アイ・アールジャパンホールディングス<6035>、アジャイルメディア・ネットワーク<6573>の、2銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・7月マネタリーベース:前年比-1.3%(6月:-1.0%) ・NZ・4-6月期失業率:3.6%(予想:3.5%、1-3月期:3.4%) ・NZ・4-6月期雇用者数増減:+1.0%(前期比予想:+0.6%、1-3月期:+0.8%) 【要人発言】 ・植田日銀総裁 「YCC運用、緩和継続のうえで調整しながら続けていくしかない」 「運用柔軟化、物価上振れなどでも混乱なく緩和を続けるための備えとして工夫」 「労働需給面からみれば、賃金は上がりやすい環境が続く」 ・内田日銀副総裁 「マイナス金利解除の判断に至るまでにはまだ大きな距離」 「まだ2%目標を見通せる状況に至らず、YCCの枠組みは継続していく」 「YCC柔軟化、出口を意識したものではない」 ・日銀金融政策決定会合議事要旨(6月15-16日分) 「YCCはコストが大きい、早い段階で見直しを検討すべき」(ある委員) 「YCCの運用、出口観測高まった際の金利急上昇を極力避ける必要」(ある委員) 「YCC見直しの場合、意図せぬ引き締め方向のアナウンス効果のリスクに留意を」(何人かの委員) <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
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1605 東証プライム
2,008.5
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2427 東証プライム
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製造業向け人材派遣・業務請負が柱。M&Aを活用して国内外で事業拡大。昨年12月に発表したMBOの一環として米投資ファンドのベインが1株1755円でTOB実施。今年3月にTOBが成立し、同社株は上場廃止へ。 記:2024/04/10
2,094
11/1 15:00
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3994 東証プライム
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時価総額 271,735百万円
経理・確定申告、人事労務等の「マネーフォワード クラウド」が主力。家計簿アプリや事業用プリペイドカード、企業間請求・決済代行サービスなども。「マネーフォワード クラウド」の課金顧客数は順調に増加。 記:2024/05/16
4384 東証プライム
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時価総額 76,016百万円
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4385 東証プライム
2,105
11/1 15:00
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時価総額 338,633百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4483 東証プライム
4,227
11/1 15:00
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640.1
11/1 15:00
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7,479
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5711 東証プライム
2,493.5
11/1 15:00
-40(-1.58%)
時価総額 327,870百万円
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5727 東証プライム
1,024
11/1 15:00
-2(-0.19%)
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814
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-32(-3.78%)
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6036 東証プライム
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6504 東証プライム
8,319
11/1 15:00
+369(4.64%)
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大手総合電機。1923年創業。駆動制御機器や電源機器、計測機器、監視制御システム、半導体等を手掛ける。地熱発電設備、非鉄金属向け大容量変圧整流器等で世界トップシェア。新製品投入など成長戦略の推進図る。 記:2024/07/28
6506 東証プライム
4,378
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ACサーボモータ等のモーションコントロール、産業用ロボットが柱。1915年創業。鉄鋼用大型プラント設備、環境・エネルギー機器なども。工場の内製化、自動化を推進。26.2期営業利益1000億円目指す。 記:2024/05/08
84
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6762 東証プライム
1,848
11/1 15:00
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6857 東証プライム
8,745
11/1 15:00
-403(-4.41%)
時価総額 6,699,903百万円
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6861 東証プライム
68,060
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6981 東証プライム
2,628.5
11/1 15:00
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7004 東証プライム
1,030
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-26(-2.46%)
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7203 東証プライム
2,615.5
11/1 15:00
-67(-2.5%)
時価総額 42,671,848百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7,514
11/1 15:00
-176(-2.29%)
時価総額 1,163,641百万円
国内外食企業トップ。「すき家」を中核に、「なか卯」や「はま寿司」、「ココスジャパン」、「ジョリーパスタ」などを傘下に収める。グループ店舗数は1万5000店超。新規出店などでグローバルすき家部門は売上順調。 記:2024/06/17
8035 東証プライム
22,485
11/1 15:00
-915(-3.91%)
時価総額 10,604,668百万円
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9201 東証プライム
2,425
11/1 15:00
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9983 東証プライム
48,140
11/1 15:00
-1,380(-2.79%)
時価総額 15,319,159百万円
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