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売り優勢の相場展開ながら28000円水準での底堅さは意識される【クロージング】

2022/11/29 15:55 FISCO
*15:55JST 売り優勢の相場展開ながら28000円水準での底堅さは意識される【クロージング】 29日の日経平均は3日続落。134.99円安の28027.84円(出来高概算11億5000万株)で取引を終えた。28日の米国市場は、中国の新規感染者数の大幅増に伴う景気悪化や「ゼロコロナ」政策に対する政権批判の高まりを背景にした、世界景気の減速への警戒感から売り優勢の展開だった。この流れを引き継ぐ格好から日経平均は28000円を下回って始まると、一時27899.98円まで下落幅を広げる場面も見られた。ただし、時間外取引での米株先物がしっかりで推移しているほか、中国当局が日本時間の午後4時から、新型コロナウイルスの防疫措置に関して記者会見を行うと伝わったこともあり、会見内容を見極めたいとの見方も多く、その後は28000円前後でのもみ合いが続いた。 東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1250に迫り、全体の6割超を占めた。セクター別では、鉱業、空運、非鉄金属、銀行、保険、石油石炭など10業種が上昇。一方、電気ガス、金属製品、輸送用機器、電気機器、パルプ紙、医薬品など23業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、資生堂<4911>、テルモ<4543>、住友鉱<5713>、NTTデータ<9613>がしっかりだった半面、エーザイ<4523>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ダイキン<6367>、アドバンテス<6857>が軟調だった。 週明けの米国市場は、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁やセントルイス連銀のブラード総裁がタカ派的な発言をしたことも重荷となった。積極的な利上げ継続への思惑からグロース株が売られた流れが東京市場に波及した。また、米ハイテク株安を受けて、投資するテック企業への含み損拡大への懸念からソフトバンクGが売られたことも投資マインドを萎縮させた。一方、前日に急落した香港などのアジア市場が堅調に推移していることから、売り込む流れにはならなかった。 投資家の関心は米国の金融政策の行方に移っており、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは大きく持ち高を一方向に傾ける向きが少なく、日経平均は当面、28000円前後での狭いレンジ内の動きにとどまるとの見方が多い。FOMCの動向を探るうえで、30日にはパウエルFRB議長が講演する予定で、市場に広がる利上げペース鈍化に関して、どのような言葉でメッセージを出すのかが目先の焦点と考えられている。さらに、12月1日にはFRBが重視する10月の個人消費支出(PCE)物価統計や、2日には11月の雇用統計が発表される。米国にインフレのピークアウト感が強まるのかにも注目だろう。 《FA》
関連銘柄 10件
4523 東証プライム
4,618
11/27 15:30
-1(-0.02%)
時価総額 1,369,546百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
4543 東証プライム
3,086
11/27 15:30
-10(-0.32%)
時価総額 4,600,291百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
4911 東証プライム
2,806
11/27 15:30
-29.5(-1.04%)
時価総額 1,122,400百万円
大手化粧品メーカー。1872年創業。SHISEIDO、エリクシール、マキアージュ等のブランドを展開。レストラン事業、美容室事業も。DOE2.5%以上目安。米州・欧州・アジアパシフィック事業に経営資源投下。 記:2024/07/05
5713 東証プライム
3,728
11/27 15:30
-37(-0.98%)
時価総額 1,084,155百万円
総合非鉄素材メーカー。1590年創業。住友グループの源流。資源開発、銅など非鉄金属の製錬、機能性材料の製造・販売等を行う。材料事業では車載用電池材料の需要が底堅い。資源部門では菱刈鉱山が順調な操業継続。 記:2024/07/02
6367 東証プライム
18,085
11/27 15:30
-420(-2.27%)
時価総額 5,300,967百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6857 東証プライム
8,506
11/27 15:30
-328(-3.71%)
時価総額 6,516,795百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
8035 東証プライム
22,240
11/27 15:30
-410(-1.81%)
時価総額 10,489,118百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9613 東証プライム
2,857.5
11/27 15:30
-12(-0.42%)
時価総額 4,007,644百万円
国内最大の専業システムインテグレーター。NTT傘下。世界50カ国以上でITサービスを提供。金融分野、公共・社会基盤分野向けに強み。海外売上比率は6割超。製造業領域を強化。データセンター事業は積極投資継続。 記:2024/08/10
9983 東証プライム
51,190
11/27 15:30
-260(-0.51%)
時価総額 16,289,733百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,981
11/27 15:30
+137(1.55%)
時価総額 13,202,025百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17