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ユーロ週間見通し:上げ渋りか、地政学的リスク増大への懸念残る

2017/7/8 14:58 FISCO
*14:58JST ユーロ週間見通し:上げ渋りか、地政学的リスク増大への懸念残る ■伸び悩む、米利上げ継続への期待高まる 先週のユーロ・ドルは伸び悩み。欧州中央銀行(ECB)の6月定例理事会の議事要旨で、資産購入プログラムの緩和バイアス変更を協議したことが明らかになり、緩和縮小観測によるユーロ買いが強まった。しかしながら、7日発表された米6月雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回る伸びを記録し、雇用拡大に伴う利上げ継続への期待は後退せず、ユーロ買い・米ドル売りはやや縮小した。取引レンジ:1.1313ドル-1.1440ドル。 ■やや底堅い動きか、ECBの金融政策を見極める展開 今週のユーロ・ドルは底堅い動きとなりそうだ。ユーロ圏の経済指標や当局者発言を受けて欧州中央銀行(ECB)が金融緩和策の早期解除を検討するとの期待が高まれば、ユーロ買いが縮小する可能性は低いとみられる。ただし、1.15ドル近辺では利益確定を狙ったユーロ売りが増えると予想されており、大幅高となる展開は見込みにくい。 予想レンジ:1.1300ドル−1.1500ドル ■上昇、ECBの緩和策縮小の思惑強まる 先週のユーロ・円は上昇。欧州中央銀行(ECB)の6月定例理事会の議事要旨で、資産購入プログラムの緩和バイアス変更を協議したことが明らかになり、緩和縮小観測によるユーロ買いが強まった。一方、日銀の長期国債買い入れの増額と指値オペ実施を受けて円売りが強まった。取引レンジ:127円83銭-130円13銭。 ■上げ渋りか、地政学的リスク増大への懸念残る 今週のユーロ・円は上げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)による金融緩和策の早期縮小への期待が高まれば、ユーロ買いは継続する見込み。ただ、北朝鮮のミサイル発射や核実験実施の可能性が指摘されており、北東アジアにおける地政学的リスク増大を警戒してリスク回避の円買いが増える可能性は残されている。 ○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント ・12日:5月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、4月:+0.5%) ・14日:5月貿易収支(4月:+179億ユーロ) 予想レンジ:128円00銭-131円00銭 《FA》