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欧米為替見通し:ドルは上値の重い展開か、材料難のなか買戻し中心

2016/5/9 17:15 FISCO
*17:15JST 欧米為替見通し:ドルは上値の重い展開か、材料難のなか買戻し中心 今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。ドル下げ止まりを背景とした買戻し中心の取引を予想する。6日に発表された米雇用統計を受け早期利上げ観測は後退し、手がかりが乏しいなか積極的なドル買いは手控えられる見通し。 6日21時半に発表された米雇用統計は、4月は非農業部門雇用者数が+16万人と+20万人の市場コンセンサスを下回ったほか、3月分は下方修正された。ドル・円は雇用統計の下振れを受け106円44銭まで下落。ただ、米ニューヨーク連銀のダドリー総裁が米紙とのインタビューで、今回の雇用統計を「想定内」としたうえで、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げは年内2回との見方を継続。ドル・円は同総裁の発言や株価の上昇に反応し、107円台まで買い戻された。 今晩の欧米市場では107円後半から108円前半まで小幅に上昇しそうだ。ただ、円高を見込んでいた投資家による円買いポジション解消のドル買戻しが中心のため、上昇は限定的だろう。また目先の値動きについては、米6月利上げについては懐疑的な見方が広がるなか、今月13日に予定される黒田東彦日銀総裁による講演と、同日夜の米小売売上高発表までは注目材料が見当たらず、ドルは株価に振らされやすい展開となるだろう。 【今日の欧米市場の予定】 ・18:10 エバンズ米シカゴ連銀総裁が討論会参加(経済と政策、ロンドン) ・23:00 米・4月労働市場情勢指数(3月:-2.1) ・02:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演(ミネソタ経済クラブ) 《WA》