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国内株式市場見通し:FOMC、日銀会合控え全般こう着、中小型やインバウンド関連に注目

2015/6/13 15:01 FISCO
*15:01JST 国内株式市場見通し:FOMC、日銀会合控え全般こう着、中小型やインバウンド関連に注目 ■円急伸で日経平均は一時2万円割れ寸前に 今週の日経平均は下落。ギリシャ債務問題への警戒感のほか、米国の早期利上げへの思惑から不安定な展開となった。とりわけ相場の変動要因となったのが為替相場だった。9日に今年初めての3日続落となった日経平均は、翌10日にはリバウンドをみせていたが、黒田日銀総裁による円安けん制ともとれる発言が伝わると一転、1ドル122円台へ急速に円高に振れるなか、日経平均は2万円割れ寸前まで下落。SQ週の水曜日は荒れるといったアノマリー通りの相場展開に。 ただし、この荒い値動きに対しても節目の2万円は割り込まず、その後はギリシャ情勢に対する楽観的な見方を受けた欧米株式市場の上昇や円高・ドル安方向に振れた円相場が123円半ばに押し戻されたこともあり、20400円へリバウンドをみせている。先物オプション特別清算指数(メジャーSQ)となった週末は、上に幻のSQ値(20473.83円)となったものの、底堅い展開をみせていた。2万円割れ寸前まで下げたが、週間ベースでは60円弱の小幅な下げにとどまっている。 ■FOMCや日銀会合の結果を見極め 今週は16、17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるほか、18、19日には日銀が政策委員会・金融政策決定会合を開く。6月のFOMCでは利上げ開始はないだろうが、次回のFOMCに向けたアナウンスメントが相場の変動要因になりやすい。また、日銀会合では金融政策の現状維持によりサプライズはないだろう。ただし、会合後の黒田日銀総裁会見では、今回の円安けん制発言を受けた質問が集中すると考えられ、黒田日銀総裁の見解が、為替相場の変動要因になりやすい。そのため、これらを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすく、全体としてはこう着感の強い相場展開を余儀なくされそうだ。幻のSQ値(20473.83円)が上値抵抗としても意識されやすいだろう。 ■内需系や中小型株へ、成長戦略やバイオなどテーマ株も また、ギリシャ情勢に対する債務不履行(デフォルト)リスクなども強いほか、中国の景気減速への懸念、さらに韓国のMERS感染拡大による影響など外部環境が不透明である。そのため、物色の流れとしては内需系にシフトしやすいだろう。また、主力処が手掛けづらくなる中、中小型株にシフトしやすい。政府は先週11日に産業競争力会議を開き、月末にまとめる成長戦略「日本再興戦略」の骨子案を示した。IoTやビッグデータ、人工知能(AI)など最先端技術による社会構造変化を見据えた施策が大きな目玉となるため、IoT、AI、といったテーマ物色が意識されやすい。 さらに、ここにきてバイオ銘柄に材料が相次いでいることもあり、バイオ関連への物色が強まっており、この流れが持続するかが注目される。中小型株にシフトしやすいなか、IPOでは16日にヘリオス、スマートバリュー、17日にマーケットエンタープライズ、18日にデジタル・インフォメーション・テクノロジーの上場が予定されている。足元の良好な需給環境を背景に、短期筋の資金などが集中しやすいだろう。 ■株主総会シーズンで変化への期待、インバウンド再燃 その他、月末にかけては株主総会のシーズンとなる。6月から企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の適用が始まり、企業の変化への期待が改めて高まりやすい。キャッシュリッチで低ROE銘柄等への物色も再燃か。さらに、17日に5月の訪日外国人客数が発表される。3ヶ月連続で単月過去最高を更新しており、市場の期待は大きい。 主な経済指標では、15日に6月の月例経済報告が公表されるほか、欧州議会委員会でドラギECB総裁の公聴会、5月の米鉱工業生産が発表される。16日には6月のドイツZEW景況感指数、5月の米住宅着工件数が発表。17日に5月の貿易収支、米MBA住宅ローン申請指数、5月のユーロ圏消費者物価指数(改定値)が発表される。18日に5月の米消費者物価指数が発表されるほか、ユーロ圏財務相会合が開かれる。 《TM》