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国内株式市場見通し:欧州緩和期待でボトム期待、FOMC会合まで不安定か

2014/10/18 13:34 FISCO
*13:34JST 国内株式市場見通し:欧州緩和期待でボトム期待、FOMC会合まで不安定か ■日経平均は5月以来となる14600円を割り込む 先週の日経平均は下落。週末には5月以来となる14600円を割り込んでいる。日本が休場だった13日の米国市場ではNYダウが200ドルを超す下落となるなか、日経平均は300円を超える下げとなり、節目の15000円を割り込んだ。その後も世界的な景気減速懸念や米国の金融政策の行方や予想を下回る経済指標、さらにエボラ出血熱の感染拡大に対する世界景気への影響などが懸念される中、売り圧力の強い相場展開が続いた。 ■ECBの緩和観測が買い材料に目先底打ちを意識 NYダウは16日までで6営業日続落となり、この間の下落幅は876ドルに達した。節目の16000ドル割れ、高値をつけた9月19日から1ヶ月が経過することで、日柄・値幅いずれも調整一巡感が意識されてきそうだ。なお、17日の米国市場では、欧州中央銀行(ECB)の緩和観測が買い材料となるなか、NYダウは大幅に反発している。世界市場が落ち着きをみせてくるようだと、東京市場も一先ず目先的な底打ちが意識されてくる可能性はある。 ■週明けは幅広い銘柄に買いが先行 17日の米国市場の上昇を背景に、シカゴ日経225先物清算値は大阪比350円高の14880円を付けている。そのため、週明けの東京市場は幅広い銘柄に買いが先行することになろう。8月安値が心理的な上値抵抗として意識されつつあるなか、これをクリアしてくるようだと、目先的な底打ち感が台頭しそうだ。とは言え、今週も外部要因を睨みながらでの相場展開には変わらない。米国ではアップル、IBM、マイクロソフトなど主要銘柄の決算が予定されており、決算後の動向などが変動要因になる。また、エボラ出血熱の感染拡大に対する警戒感も強く、腰の据わった資金流入は期待しづらいところ。 ■FOMC会合通過までは不安定か また、今回の下げの一因には、欧州経済の脆弱さへの懸念に加え、米国の金融政策によるところが大きいとみられ、量的緩和(QE3)の終了を前にしたポジション圧縮の動きがあるだろう。月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)でQE3終了が見込まれているが、世界的な景気懸念を背景に、量的緩和終了の先送り検討なども聞かれてきている。 緩和終了としても、早期利上げ観測は相当後退しているとみられ、金融市場の混乱も次第に沈静化に向かうとみておきたい。もっとも、海外市場の混乱がくすぶる中では、本格的な底打ちも見極めづらいところ。FOMC会合が開かれる28、29日が通過するまでは、不安定な相場展開を強いられそうである。 ■GPIF改革への期待高まるも政治不安が重し 国内では20日に日銀支店長会議が開かれるが、このところの急ピッチの調整により、増税への見解や追加緩和への思惑などが高まりやすい。その他、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は17日、国内株式での運用比率の目安を12%から20%台半ばに大幅に引き上げる方向で調整に入ったと報じられている。低収益の国債中心の運用を改め、年金給付の原資を増やす狙いであり、GPIF改革への思惑なども売り込みづらくさせよう。一方、小渕経産相は17日、関連政治団体や資金管理団体の不透明な収支を巡る問題の責任を取って辞任する意向を示した。政権運営に大きな打撃となる可能性もあるなか、まずは明確なボトム形成を見極めたいところであろう。 日経平均はギャップ・アップによって、下に底打ちシグナルとなるアイランド・リバーサル形状を残す展開が期待される。ただ、上をトライできないと、現在の形状では、“押し目待ちに押し目あり”となる。 《TN》