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米国雇用統計:5月の振り返りと6月のポイント「米国経済正常化への期待高まるか」 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

2021/7/2 12:45 FISCO
*12:45JST 米国雇用統計:5月の振り返りと6月のポイント「米国経済正常化への期待高まるか」 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子) こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。7月2日発表の米雇用統計に向けてレポートをご紹介します。その前に前回の6月雇用統計を振り返ってみましょう。 6月4日に発表された5月米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比+55.9万人と67.5万人程度の増加予想を下回る結果となりました。失業率は5.8%で4月の6.1%から0.3ポイント低下しました。NYダウ平均は179.35ドル高の34756.39ドルで取引終了、ドル・円は、110円13銭から109円37銭まで下落し、109円48銭で取引を終えています。 さて、7月2日発表予定の6月の雇用統計は就業者数70.0万人増、失業率5.6%、平均時給は前月比3.6%が予想されていますが、いったいどのような内容になるのでしょうか。 レポートでは、『失業手当の拡充が労働力の供給を制限していることや労働力が不足していることから、4月と5月の非農業部門雇用者数の増加幅は市場予想を下回りました。6月時点でもこの状態は大きく変わっていない』とみられています。ただ、『経済活動のさらなる拡大によって雇用者数は着実に増加しており、6月の非農業部門雇用者数は5月実績をやや上回る可能性』に言及しています。失業率については、『サービス産業などの採用は増加傾向にあることから、さらに低下する可能性』があります。『平均時給の上昇率は、労働力不足の影響で5月実績を上回る可能性が高い』とみられています。 では、6月雇用統計の結果を受けて外為市場はどう反応するのでしょうか? シナリオ1は『非農業部門雇用者数が予想を上回った場合、長期金利上昇でドル高の可能性』です。6月の非農業部門雇用者数が、市場予想を上回った場合、『米国経済の持続的な回復への期待が高まることから、米国株式はしっかりとした値動きとなる可能性』があります。ただし、『長期金利が上昇した場合、リスク選好的なドル買いが強まるものの、早期利上げを警戒して主要株価指数は下落する可能性』があると予想しています。 シナリオ2は『非農業部門雇用者数が予想を下回った場合、ドル買い縮小の可能性』です。6月の非農業部門雇用者数が市場予想を下回った場合、『早期利上げ観測は一段と後退し、リスク選好的なドル買いは縮小する可能性』があります。ただ、『雇用者増加数が50-60万人規模であれば、労働力の供給不足によるものと判断され、雇用市場の拡大基調は維持されているとの見方が強まり、リスク回避的なドル売りが大きく広がる可能性は低い』と予想しています。 《留意点:バイデン米大統領がインフラ投資計画で議会超党派と合意》 バイデン米大統領は6月24日までに、インフラ投資計画について議会超党派のグループとの間で予算規模を8年間で1兆2000億ドルとする新たな案で合意したと発表しました。インフラ投資の規模は当初提示された規模の半分程度に縮小されましたが、「予算の対象を道路や橋といった伝統的なインフラ整備に集中させるべき」としてきた共和党の主張を取り入れる内容で、政権側としては議会承認を得ることを優先したことになります。 上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。 フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子 《FA》