マーケット
11/29 15:15
38,208.03
-141.03
44,722.06
-138.25
暗号資産
FISCO BTC Index
11/30 4:47:43
14,605,796
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は続落、マヨ値上げや機関調査に思うこと、日本株の立ち位置

2021/7/15 12:11 FISCO
*12:11JST 日経平均は続落、マヨ値上げや機関調査に思うこと、日本株の立ち位置  日経平均は続落。264.66円安の28343.83円(出来高概算4億6000万株)で前場の取引を終えている。  14日の米株式市場でNYダウは反発し、44ドル高となった。6月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったものの、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長の下院金融サービス委員会での証言で金融緩和の縮小を急がない姿勢が確認され、買い安心感につながった。ただ、半導体関連株などに売りが出て、ナスダック総合指数は-0.22%と続落。また、14日の東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が1149人と、5月13日以来およそ2カ月ぶりに1000人を超え、国内での感染拡大への警戒感から本日の日経平均は69円安からスタートすると、寄り付き後も下げ幅を広げる展開となった。前引けにかけては28341.21円(267.28円安)まで下落する場面があった。  個別では、日立<6501>が3%近い下落となっているほか、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>などがさえない。このところ環境関連銘柄として賑わっていたレノバ<9519>やイーレックス<9517>だが、本日は利益確定売りが広がって急落。ラウンドワン<4680>は自己株式の処分を発表して売りがかさんでおり、決算発表のヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、売買代金上位ではZHD<4689>が逆行高となり、村田製<6981>や富士フイルム<4901>は小高い。サイゼリヤ<7581>などは決算が好感され、IDOM<7599>やリソー教育<4714>は東証1部上昇率上位に顔を出している。  セクターでは、鉱業、精密機器、その他金融業などが下落率上位で、その他も全般軟調。一方、倉庫・運輸関連業、水産・農林業、鉄鋼など4業種が小幅に上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の68%、対して値上がり銘柄は26%となっている。  前日のNYダウは金融緩和の長期化観測を支えにプラスとなったが、本日の日経平均はこうした流れが追い風にならず、軟調な展開となっている。ナスダック総合指数が下落したためわかりにくいが、米株の物色の方向感としては主力ハイテク株へのシフトが意識されているという。実際、アップルは+2.41%、アルファベットは+0.83%、マイクロソフトは+0.54%などとなった。 また、ナスダック総合指数の押し下げ役となったのは半導体関連株であり、これでは日本株への追い風を期待しにくい。それに、五輪開幕を目前に控えた東京で新型コロナ感染者数が増加しているのも海外投資家や個人投資家の警戒感を強めているのだろう。ここまでの東証1部売買代金は1兆円に届かず低調。新興市場ではマザーズ指数が-1.38%と反落しており、東証1部のレノバやイーレックスを見ても個人投資家がリスク回避目的で手仕舞い売りを出していることがわかる。  さて、以前当欄でも触れたが、7月からマヨネーズが値上げされ、買い物から戻ってきた妻は「ストックしておけばよかった」などと20分近く愚痴をこぼしていた。およそ平均的な世帯年収で暮らす筆者(都内在住者としては平均以下かもしれない)の家庭にとって、この値上げの影響は決して小さくない。将来的な所得向上の期待が持ちにくいならなおさらだ。オピニオンリーダー諸氏がおっしゃるような「コロナ禍が終息すれば消費が盛り上がる」などといったことは遠い国の話のようである。  米国でも13日発表された6月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比+5.4%、また14日発表されたPPIが+1.0%となり、ともに市場予想を上回った。ただ、これをもって「消費の基調が強い」などと捉える向きは限られるようだ。コロナ禍によるペントアップ(先送り)需要や供給制約は一時的なものだろう。とはいえ、緩和マネーに資産・商品価格が押し上げられる形で最終製品の値上げ、住宅関連費用の増加等は着実に進んでいる。これが平均的な世帯の消費マインドにどのような影響をもたらすか、筆者の家庭でのやり取りをご覧になればよくお分かり頂けると思う。  ファーストリテ傘下のユニクロとジーユー(GU)は3月、総額表示(消費税込みの価格表示)への切り替えに際し実質値下げに踏み切った。その後のファーストリテの株価が軟調に推移しているのは、全体のトレンドに反しての値下げを市場が理解しづらいことも多分に影響しているだろう。しかし、同社や柳井正会長兼社長のこれまでの経営実績、それに全国の店舗網からリアルタイムでPOS(販売時点情報管理)データを得られる強みを考慮すれば、この値下げは下手な経済分析より消費マインドの基調を的確にとらえていると考えられる。ちなみに筆者はもうここ数年、衣料品はGUとしまむら<8227>でしか購入していない。安価なプライベートブランド(PB)商品を提供するイオン<8267>、外食で重宝するサイゼリヤとともに、もはや貴重なライフラインである。  そういえばいずれも今回の決算は良好だった。本日発表予定のファーストリテはさすがに値下げの影響が大きいだろうが、株価には織り込み済みとみられる。  いまだに経済の先行きに強気の解説も多いが、機関投資家も徐々に慎重姿勢に傾いているようだ。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の7月のグローバルファンドマネジャー調査によれば、世界経済の回復が進むと予想する回答は47%だった。ピークだった3月調査の91%と比べると低下は鮮明で、「リフレトレードのピークは3月だった」という当欄での筆者の見解と整合的だ。日本株の景気敏感色の強さを考慮すれば、日経平均が2月高値30714.52円(取引時間中)をとらえられないのも当然である。  もう1点付け加えると、6月にかけてのトヨタ自<7203>のラリーに留飲を下げた日本株関係者が多かったが、むしろ日経平均に近い値動きで2月に高値を付けているのは日産自<7201>だ。「最強」トヨタ自は日本企業全体としてはイレギュラーな存在なのである。手元の端末で株価純資産倍率(PBR)はトヨタ自1.1倍台に対し、日産自は0.5倍台。日本株がグローバル投資家からどのように見られているのか、冷静に受け止める必要がある。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 19件
4680 東証プライム
1,035
11/29 15:30
+33(3.29%)
時価総額 298,252百万円
屋内型複合レジャー施設「ラウンドワン」の運営等を行う。アミューズメント部門の売上高比率が高い。クレーンゲーム専門店の運営等も。米国はスポッチャ収入が好調。新サービス開発や海外の新規出店などに注力。 記:2024/06/18
4689 東証プライム
411.9
11/29 15:30
-1(-0.24%)
時価総額 2,944,921百万円
ヤフー、LINEなどの再編で2023年に誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。LYPプレミアムは有料会員の拡大図る。「LINE Pay」は25年4月末に国内サービスを終了予定。 記:2024/06/28
4714 東証プライム
288
11/29 15:30
-3(-1.03%)
時価総額 49,480百万円
首都圏中心に個別学習塾「TOMAS」を展開。家庭教師派遣教育の「名門会」、幼児教育の「伸芽会」等も。TOB成立でヒューリック傘下に。リソー教育オンラインストアを開設。27.2期売上高382億円目標。 記:2024/06/09
3,374
11/29 15:30
+34(1.02%)
時価総額 4,196,841百万円
富士フイルムを中核とする持株会社。メディカルシステムや電子材料、オフィスソリューション、デジカメを手掛ける。医用画像情報システムで世界トップシェア。配当性向30%目安。27.3期営業利益3600億円目標。 記:2024/07/08
6501 東証プライム
3,751
11/29 15:30
-38(-1%)
時価総額 17,391,770百万円
総合電機大手。金融ソリューションや社会インフラITシステム、原子力関連ビジネス、鉄道システム、ビルシステム等を手掛ける。日立エナジーは受注残が増加。デジタルシステム&サービスはLumada事業が拡大。 記:2024/06/15
6920 東証プライム
16,440
11/29 15:30
-145(-0.87%)
時価総額 1,550,062百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6981 東証プライム
2,510
11/29 15:30
+20.5(0.82%)
時価総額 4,996,439百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7201 東証プライム
358.9
11/29 15:30
-15(-4.01%)
時価総額 1,514,815百万円
大手自動車メーカー。1933年設立。仏ルノー、三菱自動車とアライアンス形成。プロパイロットなど自動運転化技術等に強み。日本は電動車のモデルミックス向上、中国では日産ブランド車のラインナップ刷新図る。 記:2024/10/07
7203 東証プライム
2,551.5
11/29 15:30
-55.5(-2.13%)
時価総額 40,300,909百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7581 東証プライム
5,270
11/29 15:30
+60(1.15%)
時価総額 275,473百万円
イタリアンカジュアルレストラン「サイゼリヤ」をチェーン展開。中国中心に海外でも事業展開。価格競争力などが強み。店舗数は1500店舗超。メニュー再構築や主力商品の改善、食材の供給体制再構築などに取り組む。 記:2024/08/06
7599 東証プライム
1,093
11/29 15:30
+26(2.44%)
時価総額 116,829百万円
中古車買取販売店「ガリバー」を展開。中古車の買取・小売のほか、中古車オークションでの卸売、自動車保険・車検・整備など付帯商品の販売等も。価格設定精度の向上、小売に伴う付帯収益の増加への取り組みに注力。 記:2024/08/06
7974 東証プライム
8,810
11/29 15:30
+25(0.28%)
時価総額 11,441,459百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8227 東証プライム
8,486
11/29 15:30
+106(1.26%)
時価総額 626,496百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
8267 東証プライム
3,594
11/29 15:30
-20(-0.55%)
時価総額 3,133,698百万円
流通大手。総合スーパーを軸に、食品スーパーやドラッグストア、金融、不動産などを手掛ける。アセアンなどアジアでも事業展開。GMS事業では食品PB中心に低価格戦略実施。SM事業では地域オリジナル商品を拡充。 記:2024/10/24
2,273
11/29 9:06
+5(0.22%)
時価総額 5,803百万円
画像診断装置や内視鏡システム、手術機器等の販売を行う山下医科器械が中核の持株会社。医療機器製造・販売業、医療モール事業も手掛ける。放射線機器などの設備投資需要は増加。27.5期売上高730億円目標。 記:2024/10/28
9517 東証プライム
618
11/29 15:30
-12(-1.9%)
時価総額 45,992百万円
相対や取引所を通じて調達した電力を小売販売。自社でバイオマス発電所も。大口の高圧顧客伸ばす。逆ざや販売も解消。ベトナムなどアジア諸国で発電所建設へ。JFEエンジ等4社引受先に第三者割当増資し財務改善。 記:2024/08/26
9519 東証プライム
795
11/29 15:30
+1(0.13%)
時価総額 72,494百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマス、洋上風力発電事業も。小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加。東京ガとの間で資本業務提携、第三者割当増資で資本増強。 記:2024/08/26
9983 東証プライム
51,110
11/29 15:30
+10(0.02%)
時価総額 16,264,275百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,936
11/29 15:30
-112(-1.24%)
時価総額 13,135,875百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17