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12日の香港市場概況:ハンセン2.8%安で3日続落、半導体・AI関連に売り

2024/11/12 18:00 FISCO
*18:00JST 12日の香港市場概況:ハンセン2.8%安で3日続落、半導体・AI関連に売り 12日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比580.05ポイント(2.84%)安の19846.88ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が228.43ポイント(3.11%)安の7127.14ポイントと3日続落した。ハンセン指数は心理的節目の20000ポイントを割り込み、9月25日以来の安値水準に落ち込んでいる。売買代金は2342億2370万香港ドルに拡大した(11日は2043億4040万香港ドル)。 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国経済の先行き不透明感が漂っている。消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)が下振れするなど、中国のデフレが進行する中、内需の弱さが懸念される状況。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会が打ち出した経済政策に関しては、市場への直接資金投入は盛り込まれず、アナリストの間からは、全体として新味にも欠けていると指摘された。米国の対中圧力も警戒。次期トランプ政権の人事を巡っては、国務長官に対中強硬派のマルコ・ルビオ上院議員を指名する見通しと伝わった。そのほか、重要ポストに対中強硬派で知られる議員らの名前が相次ぎ挙げられている。追加経済対策の期待感などで指数はプラス圏に浮上する場面がみられたものの、買いの勢いは続かず、中盤から下げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が9.6%安、アルミ産業の中国宏橋集団(1378/HK)が8.7%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が8.0%安と下げが目立っている。取引再開した中升集団は11日引け後、賽力斯集団(SERES:601127/SH)傘下の新エネルギー自動車(NEV)の販売協力を巡り、同社と交渉を進めていくことで基本合意したと報告。前日は21.4%高と急伸し、後場途中に売買を一時停止していた。 セクター別では、半導体やAI(人工知能)関連が安い。SMICのほか、上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.9%、ASMPT(522/HK)が7.2%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が16.3%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が11.7%、商湯集団(20/HK)が6.4%ずつ下落している。米国が半導体分野で対中圧力を強める中、前日の相場では、中国当局による産業支援期待で逆行高した。 中国の不動産セクターも急落。遠洋集団HD(3377/HK)が9.2%安、広州富力地産(2777/HK)が8.2%安、旭輝(884/HK)が6.4%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が6.1%安と値を下げた。 非鉄や鉄鋼、セメントなど素材セクターもさえない。中国宏橋集団のほか、中国アルミ(2600/HK)が6.9%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.9%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.7%安、鞍鋼(347/HK)が3.8%安、華潤建材科技HD(1313/HK)が5.2%安、中国建材(3323/HK)が3.5%安で取引を終えた。 一方、本土市場は小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.39%安の3421.97ポイントで取引を終了した。保険・証券株が安い。非鉄・鉄鋼株、ハイテク株、インフラ関連株、消費関連株、公益株、エネルギー株、不動産株、銀行株、運輸株なども下げが目立った。 亜州リサーチ(株) 《CS》