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11日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で5日続伸、舜宇12%上昇

2023/10/11 18:00 FISCO
*18:00JST 11日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で5日続伸、舜宇12%上昇 11日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比228.37ポイント(1.29%)高の17893.10ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.36ポイント(1.33%)高の6132.87ポイントとそろって5日続伸した。売買代金は887億9570万香港ドルとなっている(10日は796億7870万香港ドル)。 内外環境の改善で投資家心理が上向く流れ。外電は10日に消息筋情報として、経済成長目標の達成に向け、中国政府が新たな景気刺激策の準備を進めているもようと報じた。報道によれば、2023年財政赤字の拡大を容認することを検討しており、少なくとも1兆人民元(約20兆4000億円)の国債を追加発行することも考えているという。他方、米国では利上げ休止の観測が強まる状況。アトランタ連銀のボスティック総裁は10日、現在の金融政策は十分に抑制的だとして、「当局はこれ以上政策金利を引き上げる必要はない」と講演で述べた。米債券市場では、米10年債利回りが急低下している。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が12.2%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が7.2%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(981/HK)が6.7%高と上げが目立った。 セクター別では、スマートフォン(スマホ)部材関連が高い。上記した舜宇光学のほか、丘タイ科技(1478/HK)が13.8%、高偉電子(1415/HK)が7.0%、瑞声科技HD(2018/HK)が4.7%ずつ上昇した。携帯端末の販売回復に期待感。中国メディアは10日、消息筋情報として「通信機器メーカー大手の華為技術(ファーウェイ)は来年のスマホ出荷見通しについて、22年出荷数の2倍に相当する規模を予想している」と伝えている。また、米アップル関連の著名アナリストとして知られる台湾・天風国際証券の郭明キ氏はこのほど、アップルサプライヤーの舜宇光学について、「最悪期は過ぎた」との見解を示した。 半導体や通信ネットワークの銘柄群も急伸。上述した中芯国際集成電路製造のほか、華虹半導体(1347/HK)が5.7%高、ASMPT(522/HK)が3.4%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.7%高、中興通訊(763/HK)が3.9%高、京信通信系統HD(2342/HK)が3.0%高で取引を終えた。 自動車セクターも物色される。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が18.6%高、蔚来集団(9866/HK)が5.6%高、理想汽車(2015/HK)が3.5%高、比亜迪(1211/HK)が1.9%高で引けた。 中国不動産セクターの一角も買われる。中国恒大集団(3333/HK)が22.6%高、融創中国HD(1918/HK)が4.0%高、広州富力地産(2777/HK)が2.6%高と値を上げた。 一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の3078.96ポイントで取引を終了した。医薬株が高い。ハイテク株、銀行・保険株、食品・酒造株、不動産株の一角なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株、公益株、運輸株、自動車株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》