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2日の香港市場概況:ハンセン2.4%安で急反落、地政学リスク浮上

2022/8/2 18:00 FISCO
*18:00JST 2日の香港市場概況:ハンセン2.4%安で急反落、地政学リスク浮上 2日の香港市場は、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比476.63ポイント(2.36%)安の19689.21ポイントと急反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が174.64ポイント(2.54%)安の6702.07ポイントと大幅に5日続落した(ハンセン指数は今年5月12日以来、約2カ月半ぶり安値)。売買代金は1180億8930万香港ドルとなっている(1日は1148億8520万香港ドル)。 地政学リスクが意識される流れ。米中の緊張が警戒された。ペロシ米下院議長は今夜にも訪台する見通しで、蔡英文・台湾総統と面会するとの観測も流れている。米憲法によれば、下院議長は大統領継承順位で副大統領に次ぎ2位の要職。台湾を自国領と見なす中国は猛反発している。中国外交部の報道官は、「ペロシ議長が台湾訪問すれば、中国軍は『座視しない』」などと強く警告した。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(構成69のうち下落68)。不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が7.5%安、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が6.8%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が6.5%安と下げが目立った。信義玻璃については、中間業績の4割減益が嫌気されている。 セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど素材が安い。江西銅業(358/HK)が3.0%、中国アルミ(2600/HK)が2.8%、中国東方集団HD(581/HK)が3.9%、鞍鋼(347/HK)が2.7%、中国建材(3323/HK)が3.5%、中国西部水泥(2233/HK)が3.3%ずつ下落した。 太陽光発電の関連銘柄も急落。信義能源HD(3868/HK)が18.1%安、莱特玻璃集団(6865/HK)が6.4%安、協キン科技HD(3800/HK)が6.3%安、新特能源(1799/HK)が5.2%安、信義光能HD(968/HK)が4.2%安で取引を終えた。太陽光発電用ガラスの信義光能が報告した中間決算は、製品値下がりの影響で4割減益。セクター全体の売り材料となった。 海上輸送やコンテナリース・生産の海運関連も売られる。中遠海運能源運輸(1138/HK)が5.8%安、中遠海運HD(1919/HK)が4.9%安、太平洋航運集団(2343/HK)が3.6%安、中国国際海運集装箱(2039/HK)が3.6%安、中遠海運発展(2866/HK)が3.3%安と値を下げた。 自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が6.8%安、小鵬汽車(9868/HK)が5.9%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が4.6%安、北京汽車(1958/HK)が4.3%安で引けた。 本土市場も急反落。主要指標の上海総合指数は、前日比2.26%安の3186.27ポイントで取引を終了した。素材株が安い。消費関連株、金融株、エネルギー株、ハイテク株、インフラ関連株、公益株、不動産株、運輸株なども売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》