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27日の香港市場概況:ハンセン2.9%高で急反発、百度・アリババ急伸

2022/5/27 17:59 FISCO
*17:59JST 27日の香港市場概況:ハンセン2.9%高で急反発、百度・アリババ急伸 27日の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比581.16ポイント(2.89%)高の20697.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が205.17ポイント(2.98%)高の7082.38ポイントとそろって急反発した。売買代金は1200億5520万香港ドルに拡大している(26日は955億620万香港ドル)。 中国ネット大手の売り上げ上振れが投資家心理を上向かせる流れ。中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)とインターネット検索中国最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が発表した四半期決算は、それぞれ売上高が市場予想を大幅に上回った。大引はアリババ株が12.2%高、百度株が14.3%高と急伸。他のネット株にも買いが波及し、ハンセン科技(テック)指数は3.8%高と他の指数をアウトパフォームした(構成銘柄30のうち上昇28)。中国経済対策の期待感も持続。中国政府はこのところ、雇用やインフラ投資、産業支援、消費刺激などに向けた対策を相次ぎ公表している。また、中国本土で新型コロナウイルスの新規感染数が落ち着いていることも好材料。3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)が続いている上海市では、6月6日から一部の学校で対面授業が再開される。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、上記したアリババのほか、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が7.2%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が5.9%高、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が5.6%高と上げが目立った。 セクター別では、旅行代理店やカジノなどレジャー関連が高い。東瀛遊HD(EGLホールディングス:6882/HK)が12.3%、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が7.5%、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が7.1%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.5%、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が2.7%ずつ上昇した。旅行代理店については、日本が水際対策を緩和し、外国人観光客の入国を再開すると発表したことも追い風。香港の大手旅行代理店、東瀛遊のケン国全・執行取締役によると、日本政府が先ごろ、外国人の観光目的入国を試験的に再開して以降、毎日少なくとも50件以上の日本ツアーに関する問い合わせを受けているという。 スポーツ用品や家電など消費セクターもしっかり。安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.0%高、中国動向(3818/HK)が4.1%高、李寧(リーニン:2331/HK)が3.7%高、TCL電子HD(1070/HK)が4.1%高で引けた。 半面、中国発電セクターはさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が4.0%安、龍源電力集団(916/HK)が2.8%安、華能国際電力(902/HK)が1.9%安、華潤電力HD(836/HK)が1.6%安で取引を終えた。 一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%高の3130.24ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。運輸株、銀行・保険株、食品飲料株、素材株、医薬品株なども買われた。半面、ITハイテク株は安い。不動産株、公益株、自動車株、証券株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《NH》