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19日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で反発、不動産とハイテクに買い

2022/5/19 16:48 FISCO
*16:48JST 19日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で反発、不動産とハイテクに買い 19日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比10.99ポイント(0.36%)高の3096.97ポイント(上海A株指数は0.36%高の3245.40ポイント)と反発した。約1カ月ぶりの高値水準を回復している。 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。李克強・首相は18日、景気の下振れ圧力が強まる中、迅速果断な対応が必要との認識を示し、5月に導入が可能な措置はできるだけ早期に実施する必要があると強調した。このところ政府関係部局は雇用やインフラ投資、産業支援、消費振興などに向けた対策を相次ぎ発表している。ただ、新型コロナウイルス対策の行動抑制強化が警戒されたことで、指数はマイナス圏で推移する場面もみられた。首都北京市やそれに隣接する天津市では、新規感染数が足もとで増加しつつあり、行動制限も強化されている。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、不動産が高い。新城控股集団(601155/SH)が7.4%、上海世茂(600823/SH)が5.3%、保利地産(600048/SH)が2.5%、金地集団(600383/SH)が2.3%ずつ上昇した。産業支援策の動きが改めて材料視されている。金融当局は15日、1軒目住宅ローン金利の下限を引き下げると発表。各行は地方都市でローン金利を相次ぎ引き下げている。 ハイテク株もしっかり。光ファイバー・ケーブルメーカーの江蘇亨通光電(600487/SH)が5.8%高、半導体材料の有研新材(600206/SH)が3.6%高、薄膜コンデンサ中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が2.5%高、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が2.3%高で引けた。半導体装置を巡る米中対立の不安がくすぶる中、中国政府の産業育成スタンスが改めて期待されている。発電・電力設備株、自動車株、素材株、医薬品株の一角なども買われた。 酒造・食品や小売、家電などの消費関連株はさえない。山西杏花村フェン酒(600809/SH)が2.0%、内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.1%、中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.5%、海爾智家(600690/SH)が2.4%ずつ下落した。エネルギー株、金融株、運輸株も売られている。 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.00ポイント(1.02%)高の297.07ポイント、深センB株指数が7.11ポイント(0.67%)高の1062.36ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《FA》