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22日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で反発、不動産と自動車に買い

2021/10/22 18:00 FISCO
*18:00JST 22日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で反発、不動産と自動車に買い 22日の香港市場は、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比109.40ポイント(0.42%)高の26126.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が83.28ポイント(0.90%)高の9356.85ポイントとそろって反発した。売買代金は1243億3930万香港ドルに縮小している(21日は1479億5870万香港ドル)。 不動産業界を巡る過度な不安が後退する流れ。債務問題を抱える中国恒大集団(3333/HK)は22日、翌23日に猶予期限が完了する米ドル建て債券の利息8350万米ドル(約95億円)を支払った(中国恒大株は4.3%高)。それより先、中国の劉鶴・副首相と中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・副総裁は、不動産業界のリスクは制御可能とそれぞれ述べている。また、民間調査会社のデータにより、10月に入ってから20都市で住宅ローン金利が低下したことも明らかとなった(下落転換は今年初)。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、本土不動産の上げが目立つ。龍湖集団HD(960/HK)が6.7%高、華潤置地(1109/HK)が3.8%高、中国海外発展(688/HK)が2.6%高で引けた。 中国自動車セクターも高い。比亜迪(BYD:1211/HK)が4.8%、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が4.7%、理想汽車(リ・オート:2015/HK)が4.0%、吉利汽車HD(175/HK)が2.3%、広州汽車集団(2238/HK)が2.0%、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が1.9%ずつ上昇した。BYDと理想は上場来高値を更新している。BYDに関しては、テスラが新しく採用するバッテリーを供給する可能性があると伝わったことも刺激材料だ。 スマートフォンや半導体などハイテク関連もしっかり。丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が10.6%高、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.8%高、舜宇光学科技(2382/HK)が1.8%高、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が7.9%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.8%高、華虹半導体(1347/HK)が1.5%高と値を上げた。 そのほか、ツガミ(6101/東証1部)の子会社で、工作機械メーカーの津上精密機床中国(プレシジョン・ツガミ・チャイナ:1651/HK)が後場に上げ幅を広げ19.2%高。同社は昼過ぎ、2021年9月中間期の純利益が150%増加するとの見通しを発表した。 半面、石炭・石油セクターは安い。中国神華能源(1088/HK)が4.1%、中国中煤能源(1898/HK)が3.2%、エン州煤業(1171/HK)が3.0%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.7%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.8%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.6%ずつ下落した。市況安が逆風。鄭州商品取引所の発電用石炭(一般炭)先物相場は連日で急落している。WTI原油先物は20日まで5日続伸し、7年ぶりの高値を付けていたが期近の12月限は昨夜、1.1%下げた。 非鉄セクターもさえない。新疆新キン鉱業(3833/HK)が6.6%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.9%安、江西銅業(358/HK)が1.8%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.3%安で取引を終えた。昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物が軒並み安。22日の上海商品取引所でも関連商品が安く推移している。 一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%安の3582.60ポイントで取引を終了した。エネルギーと非鉄・鉄鋼株が下げを主導する。発電株、医薬品株、運輸株なども売られた。半面、不動産株は高い。消費関連株、ハイテク株、金融株も買われた。 亜州リサーチ(株) 《FA》