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18日の中国本土市場概況:上海総合1.2%安で5日ぶり反落、保険セクターに売り

2020/8/19 17:00 FISCO
*17:00JST 18日の中国本土市場概況:上海総合1.2%安で5日ぶり反落、保険セクターに売り 19日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比42.96ポイント(1.24%)安の3408.13ポイントと5日ぶりに反落した(上海A株指数は1.25%安の3572.31ポイント)。(亜州リサーチ編集部) 前日までの4日続伸を受け、ひとまず売りが先行する流れ。上海総合指数は18日に約2年半ぶりの高値水準に達していただけに、売り圧力が意識された。米中対立の悪化懸念もくすぶる。「第1段階の通商合意」に関する米中閣僚級協議が無期限に延期されたことについて、トランプ米大統領は18日、自身がキャンセルしたとして、「中国と今は話したくない」と発言した。また、新型コロナウイルスのワクチン上市(一般販売)に目途がつくなか、「いったん好材料を織り込んだ」とする市場関係者の声も聞かれている。指数は引けにかけて下げ幅を拡大した。 保険株が下げを主導。中国人寿保険(601628/SH)が7.5%安、新華人寿保険(601336/SH)が4.3%安、中国太平洋保険(601601/SH)が4.0%安、中国人民保険集団(601319/SH)が2.6%安で引けた。中国人寿保険と新華人寿保険には合併観測が流れていたものの、中国人寿が18日引け後にこの観測を否定。失望売りが広がった。 ITハイテク関連株も安い。半導体組立・検査で中国トップの江蘇長電科技(600584/SH)が6.0%、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が5.3%、金融機関向けソフト開発会社の恒生電子(600570/SH)が3.4%ずつ下落した。三安光電については、中間決算の3割減益が嫌気されている。このほか自動車株、医薬品株、不動産株、銀行・証券株なども売られた。 半面、発電株は急伸。華能国際電力(600011/SH)と華電国際電力(600027/SH)がそろってストップ高した。当局の最新データによれば、8月に入ってからの電力消費量が過去最大を数度にわたって更新。業績期待が高まった。 農業関連株も物色される。穀物栽培・化工の北大荒農業(600598/SH)が6.9%高、農業生産会社の新疆農業総合開発(600359/SH)が4.3%高、トウモロコシ加工の万向徳農(600371/SH)が2.5%高と値を上げた。食糧不足の警戒感が強まるなかで、当局が支援策を打ち出すとの思惑が広がっている。中国西部地域では長雨による洪水被害が広がる状況。四川省の洪水防止・干ばつ対策指揮部は18日、「洪水防止1級緊急対応」を発令し、「状況は非常に深刻だ」とコメントした。また、台風7号(ヒーゴス)はマカオ・香港を通過し、勢力を弱めながらも中国に上陸している。空運株もしっかり。中国国際航空(601111/SH)が1.5%上昇した。米運輸省は18日、中国の航空会社4社に対し、米中間の旅客便増発を認可したと発表している。 一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が0.29ポイント(0.12%)安の243.57ポイント、深センB株指数が1.02ポイント(0.11%)安の938.21ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《CS》