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27日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で続落、ハンセン科技指数は1.3%下落

2020/7/27 18:00 FISCO
*18:00JST 27日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で続落、ハンセン科技指数は1.3%下落 週明け27日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比102.07ポイント(0.41%)安の24603.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.41ポイント(0.05%)安の10075.45ポイントとそろって続落した。売買代金は1256億7700万香港ドルに縮小している(24日は1666億6000万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部) 米中対立の先鋭化が警戒される流れ。米中双方が領事館の閉鎖命令を出すなど、両国の関係は悪化している。中国の在ヒューストン総領事館はすでに撤退が完了し、成都の米国総領事館は本日閉鎖した。また、香港域内で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない点も不安材料。香港政府は26日夕、域内の新規感染者を新たに128人確認したと公表した。5日連続で100人を超えている。 ただ、大きく売り込む動きはみられない。中国景気の回復が意識される。中国国家統計局は朝方、全国工業企業の利益総額が2020年6月、前年同月比11.5%増に拡大したと報告しt。6カ月ぶりにプラス成長を回復した5月(6.0%増)に比べ、増加ペースはさらに加速している。指数は高く推移する場面もみられた。 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)と石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)がそろって2.8%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.2%安、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)と金融大手グループのHSBC(5/HK)がそろって1.8%安と下げが目立った。このほか、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が高寄り後に売られ1.5%安。同社株は、本日から算出・公表がスタートした「ハンセン科技指数(Hang Seng TECH Index)」を構成する組み入れウエートが上位に位置する。他の組み入れ上位銘柄では、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が3.0%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.1%安で引けた。ハンセン科技指数は0.8%高で寄り付き、一時は2.2%上昇したものの、中盤から下げに転じ1.3%安で終えている。 中国不動産セクターは続落。合景泰富地産HD(1813/HK)が3.6%安、雅居楽集団(3383/HK)が2.0%安、融創中国HD(1918/HK)と万科企業(2202/HK)がそろって1.8%安、広州富力地産(2777/HK)が1.7%安と値を下げた。当局の引き締めスタンスが逆風。深セン市に続き、南京市も23日、住宅購入規制を強化する方針を明らかにした。先行して規制強化が始まった深セン市では、中古住宅の取引が急減したという。 半面、非鉄や段ボールの素材セクターはしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%、江西銅業(358/HK)が2.0%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.0%、玖龍紙業(2689/HK)が1.6%、理文造紙(2314/HK)が1.5%ずつ上昇した。 産金セクターも急伸。招金鉱業(1818/HK)が9.4%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が6.8%高と値を上げた。NY金先物価格は27日、約9年ぶりに過去最高値を更新。利益の上積みが期待された。 一方、本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.26%高の3205.23ポイントで取引を終えた。非鉄やセメントの素材関連株が高い。産金株、防衛関連株、食品飲料株、医薬品株、自動車株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、不動産株は安い。ゼネコン株、運輸株、金融株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》