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8日の香港市場概況:ハンセン2.6%安で大幅続落、香港銘柄下げ目立つ

2019/11/11 18:00 FISCO
*18:00JST 8日の香港市場概況:ハンセン2.6%安で大幅続落、香港銘柄下げ目立つ 週明け11日の香港市場は大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比724.59ポイント(2.62%)安の26926.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が268.67ポイント(2.47%)安の10613.63ポイントとそろって続落した。ハンセン指数は今月に入り初めて、心理的節目の27000ポイントを割り込んで引けている。売買代金は865億6100万香港ドルに拡大した(8日は796億6900万香港ドル)。 香港情勢の悪化を懸念。週末のデモはさらに拡大し、過激化した一部のデモ隊は10日、地下鉄駅や商業施設を破壊した。多数の参加者が拘束されている。抗議行動は続き、11日朝方はデモ参加者2人が警察に撃たれ、うち1人は危篤状態に陥ったとも伝わった。また、今月4日の抗議行動中にビルから転落した科技大学大学生(22)は、先週8日に死亡が確認されている。中国景気の先行き不安も強まる状況。先週末に公表された10月の物価統計では、企業活動の目安となる中国生産者物価指数(PPI)が予想以上に低下した。ハンセン指数は徐々に下げ幅を広げ、11月に入ってからの上昇幅を打ち消している。 ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(50のうち49が下落)。小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACてくのろじーず・ホールディングス:2018/HK)が5.4%安、不動産事業を中核とする香港コングロマリットの太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が5.2%安、香港系不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が4.5%安、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.2%安と値下がり率上位に並んだ。 セクター別では、中国の自動車が安い。華晨中国汽車HD(1114/HK)が4.4%、北京汽車(1958/HK)が3.9%、長城汽車(2333/HK)が3.8%、広州汽車集団(2238/HK)が3.1%、吉利汽車HD(175/HK)が2.7%ずつ下落した。全国乗用車市場信息聯席会によれば、中国の10月乗用車販売は5.7%減。縮小ペースは前月(6.5%減)からやや鈍化したものの、4カ月連続でマイナス成長を強いられている。 港湾・海運セクターもさえない。招商局港口HD(144/HK)が3.1%安、大連港(2880/HK)が3.0%安、中遠海運港口(1199/HK)が2.9%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)と中遠海運HD(1919/HK)がそろって4.1%安で引けた。 スマホや通信設備・工事など5Gネットワーク関連も売られる。上記した瑞声科技のほか、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.4%安、舜宇光学科技(2382/HK)が2.9%安、長飛光繊光纜(6869/HK)が5.7%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が4.7%安、中国通信服務(552/HK)が4.2%安、京信通信系統HD(コムバ・テレコムシステムズ:2342/HK)が3.6%安と値を下げた。 本土市場も大幅続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.83%安の2909.97ポイントで取引を終えた。不動産株が安い。金融株、空運株、紙・パルプ株、資源・素材株、自動車株、医薬品株、インフラ関連株、公益株など幅広く売られた。 【亜州IR】 《FA》