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21日の香港市場概況:ハンセン0.3%安で5日ぶり小反落、香港銘柄に売り

2019/6/21 18:28 FISCO
*18:28JST 21日の香港市場概況:ハンセン0.3%安で5日ぶり小反落、香港銘柄に売り 21日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比76.72ポイント(0.27%)安の28473.71ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は0.92ポイント(0.01%)安の10921.47ポイントとそろって5日ぶりに反落した。売買代金は1185億7400万香港ドルにやや拡大している(20日は977億5900万香港ドル)。 香港の社会混乱が再び警戒される流れ。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の辞任を求め、学生グループなどが本部庁舎周辺に集結し始めた事態を重視し、香港政府は21日、本部庁舎を一時閉鎖している。もっとも、下値は限定的。米国や中国の株高や、商品市況高が支えだ。米中貿易問題を巡り、協議進展の期待高まりもプラス。「今月28~29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせた米中首脳会談に先立ち、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と劉鶴・中国副首相は来週25日に会談する」と伝えられている。 ハンセン指数の構成銘柄では、香港電力大手の中電HD(CLPホールディングス:2/HK)が4.3%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.7%安、域内大手行の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が2.3%安と下げが目立った。中電HDに関しては、2019年6月中間期の赤字転落見通しが嫌気されている。 業種別では、香港地盤の金融がさえない。上記した恒生銀行のほか、申万宏源香港(218/HK)が11.0%安、第一上海投資(227/HK)が2.9%安、中銀香港(2388/HK)が1.9%安、渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)が0.9%安で引けた。 医薬品セクターも安い。康哲薬業HD(867/HK)が6.4%、金斯瑞生物科技(1548/HK)が3.2%、四環医薬HD集団(460/HK)が2.3%、中国神威薬業集団(2877/HK)が1.3%ずつ値を下げた。 半面、港湾・海運セクターは物色される。廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が4.9%高、天津港発展HD(3382/HK)が1.2%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.8%高、中遠海運HD(1919/HK)が1.6%高と買われた。 他の個別株動向では、ゲーム周辺機器開発のレイザー(1337/HK)が6.6%高と急伸。中国インターネットサービス最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が20日、eスポーツ産業の発展を目指す企業アライアンス「騰訊電競技術連盟(TGA-Tech Alliance)」の設立を宣言し、同社なども参加することが刺激材料だ。テンセント株も0.1%高と小幅ながら上昇している。 一方、本土市場は5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.50%高の3001.98ポイントで取引を終えた。証券株が高い。ハイテク株、自動車株、消費関連株、運輸株、インフラ関連株、不動産株、資源・素材株、軍需関連株なども買われている。 【亜州IR】 《FA》