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30日の香港市場概況:ハンセン0.2%高と反発、米中会談前に上値は重い

2018/11/30 18:00 FISCO
*18:00JST 30日の香港市場概況:ハンセン0.2%高と反発、米中会談前に上値は重い 30日の香港市場は反発。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比55.72ポイント(0.21%)高の26506.75ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が36.81ポイント(0.35%)高の10621.74ポイントとそろって反発した。売買代金は1040億8500万香港ドルに上っている(29日は901億9500万香港ドル)。 原油高を受けて関連銘柄が買われる中、ハンセン指数はプラス圏で取引を終了。この日発表された中国の経済指標が弱い内容となったことで、景気対策への期待も高まった。ただ、あす12月1日開催予定の米中首脳会談を前に手控えムードは強い。積極的に買い進む動きは見られず、ハンセン指数は上値の重さが目立った。 寄り付き前に発表された中国の11月・製造業購買担当者景気指数(PMI)は、市場予想を下回る50.0で着地し、2年4カ月ぶりの低水準を記録。貿易摩擦を背景とした景気減速への懸念が強まる半面、政府による景気対策への思惑も浮上している。 ハンセン指数の構成銘柄では、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.7%高で値上がり率トップ。原油相場の上昇が追い風で、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)も1.1%値を上げている。このほか、本土系不動産セクターが大きく上昇。華潤置地(1109/HK)が2.7%高、中国海外発展(688/HK)が2.6%高、碧桂園(2007/HK)が1.6%高で引けた。JPモルガン・チェースは最新リポートで、2019年に不動産業況が改善すると予想。現地メディアはこれ以前に、一部銀行が住宅ローン金利の引き下げに動き始めたと報じている。 業種別では、自動車の一角が安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が1.3%、広州汽車集団(2238/HK)が1.1%、長城汽車(2333/HK)が0.4%ずつ下げた。業界団体によると、中国の11月乗用車販売は第3週までに前年同期比で30%減少。下げ幅を一段と拡大させている。 本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.81%高の2588.19ポイントで取引を終えた。香港と同じく手控えムードが強まる中、指数は一時マイナス圏に転落する場面も。ただ、石油や石炭、非鉄金属、金融などが買われ、大引けにかけては上値を切り上げた。 【亜州IR】 《FA》