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恵和 Research Memo(3):ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
2025/1/24 14:03
FISCO
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*14:03JST 恵和 Research Memo(3):ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供 ■事業概要 恵和<
4251
>は大企業が参入しにくいニッチ市場をターゲットに、顧客ニーズに適合した高付加価値製品(先端機能フィルムとソリューション)を提供する。また、3つのコア技術「SLC」に高精度な先端技術及び高精度な顧客対応「UP:Ultra-Precision」を加えた「SLC×UP」によって、顧客ニーズを具現化した高付加価値製品の提供を可能にしている。 1. 光学シート事業 ノートパソコン、タブレット、車載ディスプレイ、スマートフォン等の液晶ディスプレイに利用される光拡散フィルム、複合拡散板、偏光制御フィルム等の光学シート部材の開発・製造・販売を行っている。主要製品である光拡散フィルム「オパルス」は、液晶ディスプレイの光源であるバックライトユニット構成部材の1つであり、光のムラをなくし、光を均一に拡散させる機能を有するプラスチックフィルムである。1990年の販売開始以来、液晶ディスプレイ産業の発展に伴って業績が拡大し、中型・小型の液晶ディスプレイの分野では推定50%以上の世界市場シェアを有する。同製品は少ない光源で全体を明るくするため、省電力の役割も担っている。 複合拡散板「オパスキ」は、近年高性能ディスプレイとしてハイエンド帯のノートパソコンやタブレット、モニターなどに採用され始めた最新式の直下型ミニLED液晶ディスプレイに特化した光学シートである。複数の技術を組み合わせて高い拡散性能と薄さを両立しており、市場において圧倒的に高いシェアを有している。 また、シーティング技術を活用して、様々な特性を有する樹脂を複合的に組み合わせた高機能光学フィルムを製造している。顧客ニーズに応じた機能(高硬度・耐擦傷性・光学性能・耐熱性・防汚性・反射防止等)を付加できるため、光拡散フィルムと比べて、より高精度化・高機能化が要求される各種センサー用途、次世代自動車の車載ディスプレイ、VRデバイス等の分野での活用が期待されている。 2. 生活・環境イノベーション事業 同社の創業時より長年培ってきた事業である。紙やフィルム等にコーティングやラミネーティング加工をするほか、自社でシート成形したフィルムを貼り合わせることなどにより、特定の機能(防湿性・耐熱性・耐久性・耐候性・剥離性等)を付加した包装資材及び産業資材の製造・販売を行っている。 金属製品を湿気から保護し錆を防ぐ防錆紙などの包装資材を中心に、ウレタンフォームやウレタンフィルムを製造する過程で使用される工程紙、ビニールハウスなどで使用される各種農業資材等、多岐にわたる産業資材の製造・販売を行ってきた。 近年では、燃料電池車やハイブリッド車などのクリーンエネルギー車の電池に使われる特殊な機能フィルムや医療・介護用途のフィルムなど、市場の伸長が見込まれる領域での事業拡大に注力しており、ポートフォリオの改善による収益性向上に努めている。 3. 地球の絆創膏事業 建物の屋根や各種構造物の保護・延命シート手掛ける。インフラ補修工法“KYOZIN”から生まれた「KYOZIN Re-Roof」には、優れた耐久性・防水性を併せ持つシートを既存の屋根材の上に貼ることで、屋根寿命を大幅に伸ばす効果がある。優れた粘着力により、強い風と雨に曝されてもその状態を維持できるほか、超軽量のため従来の屋根補修工法と比べて建物への負担は小さく、柔軟性があることで様々な下地に対して施工可能である。これらの特性により、既存の屋根補修工法と比較してライフサイクルコストを低く抑えながら長期間メンテナンスが不要であるというアドバンテージを実現している。 なお、同事業は、工業製品として販売するフェーズから研究開発フェーズに引き戻すことを決定した。それに伴い、現在は、「地球の絆創膏事業」を「独立組織」から「社内組織」に組み入れて、事業の再構築を進めている。中長期的な視点でより良い事業・サービスの育成を目指し、屋根種に合わせた施工方法の改良や生産設備改造などに注力することになり、顧客ニーズにマッチした改善改良が完了した段階で販売を再開することになると弊社では考えている。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《HN》
関連銘柄 1件
4251 東証プライム
恵和
992
1/24 15:30
+2(%)
時価総額 19,131百万円
高機能フィルムメーカー。光拡散フィルム「オパルス」は世界で高いシェアを誇る。医療衛生向けフィルム、屋根用保護シート等も手掛ける。直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板は新規採用の獲得に注力。 記:2024/07/08
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