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アンジェス Research Memo(5):ARDS治療薬は25/12期下期に前期第2相臨床試験の被験者登録完了目指す

2025/1/16 13:05 FISCO
*13:05JST アンジェス Research Memo(5):ARDS治療薬は25/12期下期に前期第2相臨床試験の被験者登録完了目指す ■アンジェス<4563>の主要開発パイプラインの動向 4. 新型コロナウイルス感染症及びARDS治療薬(Tie2受容体アゴニスト化合物) カナダのVasomuneとの共同開発品である「AV-001」(Tie2受容体アゴニスト)※は、2018年より全世界を対象に急性呼吸不全など血管の不全を原因とする疾患の治療薬として共同開発を進めてきたが、中等度から重度の新型コロナウイルス感染症肺炎患者向けの治療薬としても効果があると見て、2022年1月より米国で前期第2相臨床試験を実施している。ただ、新型コロナウイルス感染症の変異株では重篤な肺炎を発症する感染者が急減したことから、現在は対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含むARDSに拡大し(FDA承認済み)、目標症例数も当初予定の約120例から約60例に縮小したうえで臨床試験を進めている。60名を投与量で3群に分け、「AV-001」と標準治療薬またはプラセボと標準治療薬のいずれか投与し、安全性及び忍容性と有効性を評価する。 ※ 同社は2018年7月にVasomuneと、急性呼吸不全など血管の不全を原因とする疾患を対象とした「AV-001」の全世界を対象とした共同開発契約を締結した。開発費用と将来の収益を折半し、また、同社がVasomuneに対して契約一時金及び開発の進捗に応じたマイルストーンを支払う契約となっている。ARDSの患者数は米国だけで26万人いる。 2024年12月4日付で、米国における独立データ安全性モニタリング委員会から、コホート2の成績において安全性に問題がなく、最終コホートへの移行に関して推奨を受けたことを発表しており、残り20人の登録を進める予定だ。登録完了目標は、当初計画よりも遅れて2025年12月期下半期としている。また、良好な結果が得られればライセンスアウトする意向であったが、後期第2相臨床試験でも引き続き開発助成金を得られる見通しが立ったことから、独自で臨床試験を進めることも選択肢の1つとして考えている。自社で開発を進めた方が上市後に得られる利益も大きくなるためだ。同社は開発費を一部負担することになるが、相当分の助成金を受領できると見込んでいる。なお、「AV-001」は2024年5月に米国FDAからFast Track※に指定されており、今後の臨床試験に関する協議や審査などの手続きが迅速化されることになる。 ※ 重篤な症状に対する新たな治療法やアンメット・メディカル・ニーズを満たす可能性のある薬剤等の開発を促進し、迅速に審査することを目的に制定された制度。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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大阪大学発の研究開発型バイオベンチャー。遺伝子医薬、DNAワクチンの研究開発などを行う。開発パイプラインにHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」など。早老症治療薬「ゾキンヴィ」を24年5月に発売。 記:2024/08/06