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BS11 Research Memo(5):「Value3」の重点施策を推進(1)
2024/12/5 14:05
FISCO
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*14:05JST BS11 Research Memo(5):「Value3」の重点施策を推進(1) ■日本BS放送<
9414
>の業績の動向 3. 2024年8月期における取り組み 同社は、中長期戦略の中で重点施策を制定している。戦略実行に向けた「6つの力」として「実行力」「変化対応力」「改革推進力」「戦略構築力」「マーケティング力」「企画力」を定義している。これら6つの力を強化・実践するため毎期「Value x」(「x」には具体的な数字が入る)という重点施策を掲げる。2024年8月期には「Value3」として、(1) コンテンツ価値の最大化、(2) 投資最適化へ向けた意識改革、(3) 放送周辺事業の強化と発展、の3つの施策を制定した。2023年8月期の「Value5」で実施した施策や実績をベースに、手ごたえを掴んだ取り組みをさらに強化した。 (1) コンテンツ価値の最大化 1) レギュラー番組の強化 同社では報道、紀行番組、スポーツ、エンタメといった幅広いジャンルにおいて自社制作番組をレギュラー放送している。2023年10月の番組改編では、人気番組の「中山秀征の楽しく1万歩!街道びより」をリニューアルスタートしたほか、報道番組「報道ライブ インサイドOUT」では、新キャスターとして著名ジャーナリストの太田昌克氏を起用して番組強化を図った。(株)U-NEXTとの協業としては、スポーツ情報番組「ワールドスポーツCLIP! Supported by U-NEXT」の共同制作や、人気の韓国ドラマを放送する「韓流セレクション Supported by U-NEXT」を立ち上げ、番組のクオリティ強化を図った。2024年4月の番組改編では、新番組として、音楽番組「若手人気スター歌謡ショー」のほか、団塊世代の視聴者をターゲットとしたトーク番組「“団塊”物語」の放送を開始した。 2) 特別番組の強化 (株)京都放送とは四季折々の京都の魅力を伝える特別番組を、びわ湖放送(株)や(株)岐阜放送とは花火大会の生中継を共同制作・放送した。質の高い番組をより安価に提供できることや、協働してイベント開催など施策を展開することで収益が期待できることから、今後も積極的に同様の企画を進める方針だ。スポーツ番組としては従来から放送している柔道大会や女子ソフトボール大会に加えて、野球では「第30回BFAアジア選手権 野球侍ジャパン 決勝 日本vsチャイニーズ・タイペイ」を、女子ゴルフでは「アース・モンダミンカップ2024」を、サッカーでは「ユーロジャパン・カップ2024 セレッソ大阪vsボルシア・ドルトムント」と「Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo 京都サンガF.C./サンフレッチェ広島vsVfBシュトゥットガルト」といった大型番組を放送した。テレビ局他社やラジオ局及び他業界とのコラボレーションを積極的に展開し、コンテンツの強化・充実を図る考えである。大型スポーツ番組については、話題性の高いコンテンツとしてスポンサー獲得が期待できるため、タイムセールスやスポットセールスで営業面にも寄与することから、今後も注力する方針だ。 3) ドラマコンテンツの拡充 同社のメイン視聴者層であるM3/F3層(50〜64歳の男女)及びM4/F4層(65歳以上の男女)をターゲットに、視聴傾向が高いドラマを放送した。中国時代劇「始皇帝 天下統一」のほか、アガサ・クリスティー原作の世界的人気ドラマ「名探偵ポワロ」全シーズンを一挙放送する等、強化策を実施している。また、オリジナルドラマ「ある日、下北沢で」を東京メトロポリタンテレビジョン(株)と共同で制作し、動画配信サイト「BS11+」で配信している。2023年10月よりスポーツ番組のほかドラマ番組で協業を開始したU-NEXTとは、「韓流セレクション Supported by U-NEXT」と称して、U-NEXTにて配信中のドラマを同社で放送している。また、同社親会社のビックカメラがU-NEXT入会キャンペーンを店舗で実施するなど、グループを挙げて関係強化を推進している。 (2) 投資最適化へ向けた意識改革 「効率的な資金獲得」と「資金の有効活用」に重点的に取り組む。「効率的な資金獲得」については、番組制作の企画段階から、テレビ放送だけでなくその先の動画配信の計画や、関連イベント開催等の派生ビジネスを見据えたアイデア創出に注力しており、機運醸成が進んでいる。「資金の有効活用」に関しては、2024年8月期に新たな取り組みとして、エフエム東京に投資を行った。エフエム東京のデジタル音声配信サービス「AuDee(オーディー)」で同社報道番組をアーカイブ配信しており、今後もコラボレーションの拡大を図るようだ。ほかにも、共同番組の制作や、エフエム東京の音楽ホールを利用したイベントの共同開催等を企画する考えで、有価証券投資は関係強化に向けた足掛かりとなっている。今後は短期間での債券運用を実施するなど、余資運用の効率化に向けても検討を進めている。 (3) 放送周辺事業の強化と発展 全国放送という同社の強みを生かし、アニメ関連番組を毎クール(3ヶ月)40タイトル以上放送している。またアニメ関連エンタメ番組として、「Anison Days」「アニゲー☆イレブン!」を制作、レギュラー放送している。関連イベントの推進としては、恒例の「Anison Days Festival 2024」を開催したほか、トークバラエティ番組「植田鳥越 口は○○のもとTV Season2」関連で、「くちまる 京都〜東京 真夏のしゃべくりツアー」と題したトークイベントを3公演実施した。コンテンツ配信事業としては、若者層との新規接点を拡大する狙いで、自社運営の「BS11+」に加え、外部プラットフォームであるYouTube、TVer、U-NEXT、FOD、VideoMarket等において自社番組の配信を強化した。またエフエム東京ではデジタル音声サービス「AuDee」にて「報道ライブ インサイドOUT」の音声配信を開始した。新たな取り組みとしては、(株)産直と協業で全国各地の食品・逸品を販売する「BS11SHOP産直通販」をオープンした。同社の特別番組「バッカスの冒険」で紹介した商品を販売しており、引き続き番組とタイアップした展開が予想される。同社は今後の事業強化に向けて、ラジオ局や他業態との協業を強化する考えである。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《HN》
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日本BS放送
891
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+2(%)
時価総額 15,875百万円
ビックカメラ傘下の無料BS放送局。子会社で児童書の出版も。タイム収入は通販枠の強化・拡充により堅調。スポット広告収入が足踏み。アニメ強化に向けた費用増は重し。配当性向4割目安。コンテンツ価値の最大化を図る。 記:2024/07/31
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