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イード Research Memo(1):インターネットメディア業界でM&A戦略により成長を加速させる好機到来

2024/9/13 11:31 FISCO
*11:31JST イード Research Memo(1):インターネットメディア業界でM&A戦略により成長を加速させる好機到来 ■要約 イード<6038>は、Webメディア・コンテンツの運営を行うクリエイタープラットフォーム事業(以下、CP事業)と、リサーチ及びECソリューションを提供するクリエイターソリューション事業(同、CS事業)を展開している。主力のCP事業には、インターネット広告やデータ・コンテンツ提供(EC物販、イベント開催含む)、メディア・システムのほか、出版ビジネスなども含まれる。運営するWebメディア数は自動車、IT、エンターテインメント、暮らしなど合計21ジャンル81サイト(2024年6月末時点)と多岐にわたる。特定メディアに依存しない「メディアポートフォリオ戦略」と、ネット広告収入のみに依存しない収益の多角化「360度ビジネス」を、M&Aも活用しながら推進している。 1. 2024年6月期の業績概要 2024年6月期の連結業績は、売上高で前期比0.9%増の6,125百万円、営業利益で同7.9%減の523百万円となった。ネット広告収入が広告単価の下落により減少したものの、「メディアポートフォリオ戦略」や「360度ビジネス」が順調に進んだことで、過去最高売上を連続更新した。注力しているサブスクリプション(以下、サブスク)サービス※1は売上規模こそまだ小さいものの、有料会員数で前期末比1.5倍増と大きく伸長した。また、2022年11月に子会社化したエフ・アイ・ティー・パシフィック(株)(以下、FITP)※2も国内シェアトップのデータセンター向けファシリティマネジメントサービスの引き合いが活発で増収に寄与した。一方、利益面ではCS事業の落ち込みが響いて2期連続の減益となった。 ※1 国内最大級の自動車総合プラットフォーム「Response(レスポンス)」や情報セキュリティ専門サイトScanNetSecurity」等の有料会員サービス。 ※2 車両衝突実験サービス事業やデータセンター向けを中心としたファシリティマネジメント事業などを展開しており、子会社化前の2022年3月期は売上高686百万円、営業利益58百万円を計上した。2024年6月末時点の出資比率は100.0%。 2. 2025年6月期の業績見通し 2025年6月期の連結業績は、売上高で前期比9.4%増の6,700百万円、営業利益で同12.6%増の590百万円を見込む。引き続き「メディアポートフォリオ戦略」と「360度ビジネス」を展開し、収益拡大を狙う。CP事業ではネット広告収入も広告単価の底打ちにより堅調推移を見込んでおり、CP事業、CS事業ともに増収増益を計画している。グループ子会社の事業も堅調に推移する見込みで、なかでもFITPはデータセンター向けファシリティマネジメントサービスの新規引き合いが増えており、収益増に貢献する見通しだ。なお、業績計画には今後のM&Aによる効果は含んでいない。 3. 中期目標 同社は中期業績目標として、2026年6月期に売上高100億円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)で12億円を目指す(2024年6月期実績679百万円)。従来の成長戦略を継続するとともに、M&Aを積極化することで成長を加速させる戦略だ。ここ2〜3年でネット広告収入に依存したインターネットメディア企業の収益状況は厳しくなっており、M&Aコストも低下傾向にある。財務基盤の強い同社にとっては好機が到来しているとも言え、今後の動向が注目される。自動車のほか教育、金融、エンタメ分野に注力する方針で、Webメディアだけでなくリアルのイベント開催やプロモーションサービスなどを複合的に絡めながら収益の最大化を目指す。 ■Key Points ・メディアポートフォリオ戦略と360度ビジネスにより、ネット広告依存の収益構造からの脱却が進む ・2025年6月期はCP事業、CS事業ともに増収増益を見込み、営業利益、経常利益で3期ぶりの増益に転じる見通し ・2026年6月期業績目標(売上高100億円、EBITDA12億円)の達成に向け、M&A戦略を積極推進 ・連結株主資本配当率(DOE)を1.5%から2.0%に引き上げ、安定かつ継続的な配当を実施。自社株買いも検討 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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時価総額 3,850百万円
自社開発プラットフォーム利用のサイトを複数運営。調査サービスやECシステムも。24.6期上期は好採算のネット広告が足踏み。だが前期買収会社の貢献もあって広告以外の拡大続く。通期では増収増益・増配を見込む。 記:2024/04/15