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マクセル Research Memo(10):2025年3月期第1四半期の業績は順調な立ち上がり
2024/8/19 14:40
FISCO
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*14:40JST マクセル Research Memo(10):2025年3月期第1四半期の業績は順調な立ち上がり ■業績動向 5. 2025年3月期第1四半期の業績動向 マクセル<
6810
>の2025年3月期第1四半期の業績は、売上高31,385百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益2,336百万円(同15.4%増)、経常利益3,026百万円(同3.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,207百万円(同5.9%減)となった。通期業績予想に対する進捗率が売上高で25%、営業利益で29%となっており、おおむね順調なスタートになったと言える。なお、円安の影響は、エネルギーと光学・システムでプラス、機能性部材料でマイナス、全社ではプラスに作用したようだ。 世界経済は、中国の不動産不況の長期化やウクライナ情勢など地政学的リスクにより不透明な状況が続いたが、同社の事業環境は、自動車市場の回復や円安の進行、AI関連を中心とした半導体需要の増加などにより良好な状況にあったと言える。このような環境下、売上高は、一次電池や健康・理美容製品、粘着テープは増加したが、二次電池や半導体関連製品、ライセンス収入が減少したため、全社で減収となった。しかし、一次電池や健康・理美容製品の好調な販売に加え円安の影響などもあり、営業利益は増益となった。経常利益は、為替差益が減少したことにより減益となった。 6. 2025年3月期第1四半期のセグメント別の業績動向 セグメント別の業績は、エネルギーが売上高8,802百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益565百万円(前年同期は1百万円の営業損失)、機能性部材料が売上高7,495百万円(同4.9%増)、営業利益149百万円(同37.1%減)、光学・システム全体が売上高9,090百万円(同14.8%減)、営業利益1,198百万円(同30.3%減)、ライフソリューションが売上高5,998百万円(同8.3%増)、営業利益424百万円(同505.7%増)となった。 エネルギーは、一次電池で車載用が堅調、医療機器用が市場拡大、電子機器向けが回復した一方、二次電池で民生用リチウムイオン電池の販売が減少し、全体で微減収となった。営業利益は、一次電池が販売増や販売増に伴う操業度の改善、円安により増益となったことに加え、減益となった二次電池でミニマムオペレーションを実施して収益への影響を最小化したため、全体で黒字転換を果たした。機能性部材料は、産業用部材で工業用ゴム製品の販売が苦戦したが、粘着テープで半導体工程用を中心に好調に推移したため、全体で増収となった。営業利益は、粘着テープの材料費高騰、産業用部材の工業用ゴム製品苦戦により減益となった。光学・システムは、車載光学部品が車載カメラ用レンズユニットとヘッドランプレンズがともに好調だったものの、半導体関連が顧客の在庫調整により減収、ライセンス収入は前年同期に計上した一過性収益の反動で減収となり、全体では減収となった。営業利益は、車載光学部品は販売増に加え円安の影響により増益となったが、半導体関連が数量減により減益、一定の収益を確保できたもののライセンス収入が前年同期比で減益となり、全体では減益となった。ライフソリューションは、健康・理美容の海外OEM製品の販売が好調に推移して増収となり、営業利益は、健康・理美容製品の好調に加え前期に実施した事業改革効果により増益となった。 7. 2025年3月期第2四半期の業績見通し 通期営業利益予想に対する進捗率は、エネルギーが一次電池の堅調により早くも81%に達した。第2四半期以降は、二次電池は全固体電池へと軸足をシフトする端境期になるが、一次電池の受注は堅調に推移する見込みである。機能性部材料の進捗率は、工業用ゴム製品の苦戦もあって1%と出遅れた。今後は、建築・建材用や半導体工程用など高付加価値の粘着テープの拡大でカバーし、期初計画の達成を目指す。光学・システムの進捗率は25%と順調だが、好進捗となった車載光学部品では下期の減速リスクを、下期回復予定の半導体DMSでは顧客在庫の消化状況を注視していく方針である。ライフソリューションでは進捗率が42%に達しており、健康・理美容製品を中心に今後も堅調に推移する見込みである。この結果、全体の進捗率は29%となり、リスクもあるが順調な立ち上がりになったと言えよう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《SO》
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マクセル
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時価総額 82,843百万円
各種リチウム電池やIoT電源システム、産業用テープ等の機能性部材料、車載用光学部品、理美容機器等を手掛ける。LEDヘッドランプレンズで世界トップシェア。小野事業所に新ライン構築で一次電池の生産能力増強へ。 記:2024/10/20
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